イノベーションは、今あるものの掛け合わせ。

企業にとって、「イノベーション」というものはとても大切なものです。
そしてイノベーションは○○と○○の掛け合わせで生み出すと考えやすいです。

インラインスケートの練習後、スケートをはいたままドッジボールが始まった。子供たちは自由だ。

イノベーションとは何者か。

かのピーター・ドラッカーさんは言いました。

企業は二つの、そして二つだけの 基本的な機能を持つ。
それがマーケティングとイノベーションである。
マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす。

それほどにイノベーションとは大切なものです。
企業の基本的な機能は二つだけ。
そのうちのイノベーションが欠けていると、
企業の半分が機能マヒしている状態になってしまいます。

それではイノベーションとは何なのでしょう?
これを日本語に訳すと、
「革新」という言葉になります。
このイメージが強いため、
「イノベーションを起こしてください」と言われると、
いきなりハードルの高いもののようにとらえられてしまいます。

そして「イノベーション」というと、
何か発明のようなものであったり、
世の中にこれまでないようなビジネスの開発であったり、
というイメージをもってしまいますが、
そもそもイノベーションは技術的なものに限ったものでもなく、
ビジネス(事業領域)に限った話しでもありません。
事業領域に限らず、
製品・顧客サービス・組織作り・社内での間接業務など、
企業の隅々のあらゆる段階で行われるものです。

そしてそんな事業活動のいたるところにおいて、
「現状に変化を起こす」
まずはこれくらいのレベルで考えておくことが大切なことかと思います。
イノベーションはそもそもそんなに難しいことを考えるものではありません。
すごいものを考え付こう!とすると
その時点で脳ミソが機能停止してしまいます。

「今あるものを、どう変えるか」
この小さな小さな変革を継続して行っていくことで
変化させ続けることの方が大切であると私は思います。
それによって気が付けばいつの間にか、
「革新」と呼べるすごい変化になっているんだろうと思います。

イノベーションは掛け合わせから生まれる

それではそんなイノベーションは、
どんな考え方で生み出せばよいのでしょう?

先ほどお話しした通り、難しく考えるとアイデアはでてきません。
そもそも現時点で世の中にないものは生み出せないわけですし、
自社のイノベーションということになると、
自社の持っているものやその周辺からしかイノベーションは起こせないのです。
逆に事業領域において言えば、
自社の事業から遠く離れたイノベーションは単なる思い付きに近いため、
そんな事業はリスクでしかありませんから、やってはいけません。

今あるもの、今持っているものからしか生まれないということであれば、
今、自社にあるものに何かを付け加える、という発想となります。
今自社の行っている事業に、何か別のものをかけあわせれば良いのです。

・今行っている、この事業とこの事業との掛け合わせ
・今行っている事業と、自社の強みを生かせる別のものとの掛け合わせ
・今行っている事業と、経営者の興味あるものの掛け合わせ

こんな風に、あくまで自社の強みを生かせる分野で、
そこに何を掛け合わせるかという形でイノベーションについて考えてみると
いっきにハードルが下がることだろうと思います。

掛け合わせることで、独自性が生まれる

企業は顧客から選んでもらうために、
「独自性」をもたねばなりません。
そんな意味で、世の中でどれだけ「希少な存在」になれるか、
というのは大きなポイントです。

でもどんな業界もすでに成熟していて、
「特段技術ももっていないような会社がいまさら「希少な存在」と言われても・・」
という声が聞こえてきそうですが、
こんなときこそ「掛け合わせ」です。

今あなたが行っている事業に別の何かを掛け合わせることで、
どんどんあなたの事業は「希少な事業」になっていきます。
希少なな「事業」というしばりでなく、希少な「存在」という意味でもそうです。

例えば、税理士は日本全国に79000人くらいいます。
そして私は今こうやって毎日ブログを更新していますが、
毎日ブログを更新している人、というだけでしたら
おそらくこれも何万人といることでしょう。
しかし税理士×毎日ブログ、というだけで、
いっきに日本全国で100人くらいの希少性になるんじゃないかと思います。

事業という考え方でいけば、
・税理士×不動産 とか
・税理士×ドローン とか
・税理士×ブランディング とか
広がりを生み出すことで事業になりえるものと掛け合わせることで、
急に超希少な存在になれます。
そしてそんな特異な存在として積極的に発信していけば、
それは世の中に少数しか存在しないわけですから、
市場において強力な独自性をもった存在になれると思うのです。


「オンリーワン」という言葉がありますが、
いますでにある事業の中でナンバーワンとかになるのは、
とても難しいことです。

しかしこうやって掛け合わせることで、
存在としてどんどん希少なものになっていくことができます。
さらに地域を細分化したり、
業界を細分化したりすると、
その中であれば案外簡単にオンリーワン・ナンバーワンという存在になれるんじゃないかと思います。
そして、そんな存在になることができれば、
大きく発信力を高めていくことが出来るようになるんじゃないか、と思います。

おそらく奈良県で、税理士で、毎日ブログを更新しているのは、
私だけです。
ちゃんと調べてませんが、多分そうです。
まだ始めてから4ヶ月半ほどですから微妙ですが、
1年経過したころには胸を張って
「奈良県で、こんな人私だけです」
と言えるようになってるんじゃないかと思っています。
これ自体はビジネスではないですから、
これだけで儲かるわけではありません。
しかしこんな存在になったら、
その先、いろんな広がりがそこから見えてくるんじゃないかと思っています。

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