私の読書の仕方~じっくり読む

先日2回にわたって書いた、私の読書の仕方の続きです。
今日は、「じっくり読む本」について。
過去2回はこちら
 私の読書の仕方~毎日継続もの
 私の読書の仕方~レバレッジリーディング

じっくり読むべき本たちです。

私の本の読み方

3種類先日書いた内容のおさらいです。
自分なりに、読書を自分にとって価値のあるものとするために、
「どんな読み方が自分にとって一番しっくりくるのかなぁ」と考える中で、
現時点でたどり着いたのが、
3種類の方法に分けて読む、ということです。

その3種類は、
・毎日継続して少しずつ読み進める
・1冊20分~30分をめざして、そのポイントだけを抑えて読む
 (レバレッジリーディング)
・時間をかけて、じっくり読む
このように目的に分けて読み方を変えています。

今日はそのうちの3つ目、
「時間をかけて、じっくり読む」について。
だいたい次に掲げるような本については、
「じっくり読む」という手段をとるようにしています。

ロングセラー

前回のレバレッジリーディングの時にも少し触れましたが、
本の素晴らしいところはその著者が長年の経験と研究で築き上げたものを
1冊で吸収できるところにあります。
さらにすごいところはそれが時空を超えるということです。
もうすでにこの世にはいない方の著作が本という形でそのまま残っているため、
本は、この2000年ほどの歴史の叡智を
現代にいながらにして学ぶことが出来るツールなのです。

しかし昔に書かれた書籍であっても、
その内容がそれほど大したものではないものであったり、
良いものであっても時代の流れと共に価値を失うようなものは、
徐々にその姿を消していきます。
つまりずっと昔から残っていて今でも「名著」と言われるものは、
そうやって時代に洗われて今でも輝きを放っているわけですから、
もはや「普遍的な価値」とも言えるものなのです。

ですから、ここでいう「ロングセラー」とは、
この10年20年のことを言っているのではありません。
50年・100年、場合によってはそれ以上の歴史を持つものを言っています。

こういった本は、あまりに学ぶことが多いので、
レバレッジリーディングのように
「全体の16%を吸収する」
というような読み方はできません。
レバレッジリーディングの場合は、
その16%以外の部分に時間を費やすことがもったいないから、
それ以外の部分は勇気をもって捨てる、
という読み方でしたが、
ロングセラーについてはそんな読み方は失礼だし、
隅から隅まで読んで血肉にするくらいの気持ちで読まないと逆にもったいない、
と思うのです。

ですからロングセラーは時間をかけて
前からゆっくり読むことにしています。
例えば、ディールカーネギーの「人を動かす」とか、
ピータードラッカーの「マネジメント」とか、
そういったものがここに分類されます。

一度読んで、
「これは定期的にずっと読み続けたい」と思ったものについては、
「毎日継続もの」の読み方に移行する可能性もあります。

古典

ロングセラーよりもさらに古いものがこれですね。
その線引きは明確ではありませんが。

何百年もの時を超えて残っているという意味ではスーパーロングセラーですから、
これを「じっくり読む」という読み方をする理由は、
ロングセラーに書いた通りでもあります。
しかし、この古典については残念ながら、
「じっくり読む」という手段以外では読むことができない、
というのも現実です。
要は古典であるからこそ読むのが困難で、さっさと読めないのです(笑)。
古典を原典のまま読むようなことはさすがにほとんどありませんが、
その訳本である場合でもその訳がされたのが相当昔だとか、
そういったものも少なからずあります。
だから必然的にゆっくりじっくりになってしまう、
という感じです。

私の敬愛する、出口治明氏がおっしゃってました。
「古典を読んで理解できなければ、自分がバカだと思え。
 新書を読んで理解できなければ、その著者がバカだと思え。」
自分のことをバカだと思いたくありませんし、
それだけの内容のものが古典にはありますから、
一生懸命読むようにしています(笑)。

体系立てて解説されている本

これは、前から順を追って説明されているような本です。

ある程度のスキルを持っている事柄について、
「ポイントを押さえてこれだけ知りたい」という場合であれば
この類の本でもかいつまむことは可能ですが、
私自身がその内容についてズブの素人状態であったり、
そうでなくても順序だてて前から学んでいかないと理解できなくなる本については、
必然的に、「じっくり隅から隅まで」という状態になります。

うっかり端折ってしまった部分に先につながる大切なポイントがあった場合に、
急に内容がわからなくなってもう一度読み返す、なんてことが出てくると
却って無駄が多いので、
丁寧に読むようにしています。

最近でこういう読み方をしたものは、
「できるWordPress」
このおかげでいまこうやって、自分でブログサイトを運営できています(笑)。

小説

これは当然ですよね。
ちゃんとストーリーがあるわけですから、
全体の16%だけ読んでもさっぱり内容がわかりません。
たまにそんな読み方でも全体がわかってしまう小説もありますが(笑)。
そういったものは、それこそレバレッジリーディングでもない、
いわゆる「ナナメ読み」で済んでしまいますが、
そもそも自分が読む本として選定しません。

小説に関しては半分は純粋な趣味で読むこともありますし、
それこそロングセラーの小説であれば、
そこから学べることもとてもたくさんあります。
最近読んだものでは先日紹介した「モモ」がまさにこれです。
だから、丁寧に読むことにしています。

小説は、私が読む本の種類の中では一番少ないですが、
いわゆる「名著」であったり、
「この本は良かったよ」という信頼ある情報がある場合に読みます。
そしてそれが本当に良本だと感じたときには
その著書の他の本に手を出していきます。

あと、小説の中でも歴史小説ですね。
先日「鬼と人と」をこのブログでも紹介させてもらいましたが、
堺屋太一氏や、童門冬二氏の本は、
歴史小説でありながらも経営論や組織論の観点で書かれていることが多いので、
好んで読んでいます。


以上、わたしが「じっくり読む」という手段をとっている本の種類とその理由でした。
基本「名著」が多いので、
その後も繰り返して読むことが多いものたちです。
ですからまた思い立ったらその都度
このブログで紹介していこうとも思います。

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