小零細企業は社長が100%

小零細企業は、経営者で100%決まります。
残念ながら、それが現実なのです。

経営者がそのまま現れる

会社というものはトップで決まると言われています。
社員の数が何千何万という会社であっても、
経営者が変われば、急に業績があがることもありますし、
逆に急激に下がることもあります。

大企業でさえそうなのですから、
いわんや小零細企業においてをや、
ということですね。

小さな会社は、良くも悪くも、
経営者がその会社のあり方を
120%握っていると言って過言ではありません。
「いやいや、うちは風通しのいい、ボトムアップが社風として確立しているから、社長が握っているわけではないよ」
と言う方もおられるかもですが、
そういった社風を作り上げたことも含めて、それは、
その経営者の影響なのです。

仮にその会社の経営者が別の人に変わったとしたら、
あっという間に会社の雰囲気が一変します。
それが小零細企業なのです。

何をどれだけ言い訳をしようが、
いまのその会社のあり方が、
経営者の人柄・人格・人間そのもの。

だからこそ経営者は、良い会社を作ろうと思うならば、
覚悟をもって自分自身を変革させ続ける必要があります。

経営者がすべて

上記のように小零細企業においては、その隅々に至るまで、
会社は経営者の映し鏡のようなものなのですが、
実際の事業活動レベルにおいても経営者がすべてです。

大企業においても経営者の存在が与える影響はとてつもなく大きいわけですが、
ある日突然経営者の身に何かがあったとしても、
何事もなかったかのように、事業は継続されます。

その代表の代わりに組織のトップを代理として務める人は決まっているでしょうし、
組織としての仕組みがきちんとできあがっていますから、
仮にしばらくトップが空席になったとしても
しばらくは普通通りに事業運営がなされます。

例えばマ○ドナルドの社長の身に、ある日何かあったとしても、
店舗が動揺して運営がガタガタになる、なんてことは
全く想像できないわけです。

しかし小零細企業は違います。
社長の身に何かあれば、
現場に大きな影響を与えます。
場合によっては瞬間的に事業がストップすることも考えられるでしょう。

だからこそ小さい会社の経営者は
会社のすべての責任を
背負っている状態といえます。
そこが、小零細企業の弱みであり、リスクなのです。

規模が小さければ経営者の意向を組織全体に反映させやすいですが、
これとトレードオフの関係にあるということですね。

小さいながらもリスクヘッジを。

このリスクを回避するために、
「組織を大きくしなければならない」
という結論を主張する人もたくさんおられますが、
それは少し論理の飛躍ではないかな、と思います。

確かに会社を大きくしてしっかりと組織化することで
リスク回避できることは増えていきますが、
だからといって誰もがその会社を大きくする必要はありません。

大きい会社を作ることがその経営者の幸せにつながる、
というわけでもないですし、
経営者それぞれに器が違いますし、
そもそも経営者それぞれ、自分のやりたいことも違います。

器が小さいにもかかわらずそれを越える組織を作ろうとすると
どこかで破綻をきたしますし、
会社を大きくすすることが本来やりたいことではなかった、ということであれば、
これはこれで誰かが不幸になったりします。

かといって、あからさまに目の前に見えているリスクを
放置していいわけではありません。

完全に回避することはできないにしても、
何らかの道筋はつけておくようにしましょう。

死んでいく自分には関係のない話しかもしれませんが、
残されたものはたまったものではありません。
万一の時に、
誰を頼ったら良いのか。
自分しか知らないパスワードはどこにあるのか。
社員が路頭に迷わないようにするにはどうするのか。
そのほか、できることはいろいろあるでしょう。

人間自分だけは死なないと思っていますが、
実は明日死んでもおかしくない身。
あまり後回しにし過ぎることなく、
備えておくようにしましょう。
小さな会社の経営者は、自社の経営責任だけでなく、
そんな責任も背負っているのです。

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