分析と仮説。

経営者は、分析しなければいけません。
仮説を立てねばなりません。
分析能力と仮説力。
ともに経営者に問われる資質です。

分析=熟考。

市場分析・商品分析・競合分析・自社分析・消費者分析・・
分析にもいろいろあります。

いろいろありますが、それぞれ、その分析する対象に対して、
現状どのようになっているのか、ということを
調査したり、書き出してみたりした上で、
それがどのような意味をなすものなのかということ熟考すること。
それが分析です。

「○○という状態になっている、ということはどういうことか」
と考えることです。

つまりは分析する、ということは、「よう考えや!」ということですね。
現状をただ羅列しただけでは、
それは単なる情報に過ぎません。

そこに「意味」を与えることで、
その情報は初めて生きたもの、活かされるものへと変化するのです。

また「分析」を通して、現状を正しく把握することはとても大切なことです。
実際の地図上の話しでも、
辿り着きたい場所がはっきりしていたとしても、
今現在どこにいるのかがわからないと、
そこに辿り着くための道筋はわかりませんよね。

もっというと、現在地がわからない、ということは、
今現在、進行形で迷子状態である、ということなのです。

経営においても同じことで、
現状分析を通して、現在置かれている状況が把握できていないのは、
どうやってどの方向に向かえばいいのかわからない、
経営の「迷子」になっている状態。

ですからまずは正しく現在位置を知るために、
しっかり分析しましょう。

仮説を立てないと何もはじまらない!

分析を通して現状の問題や課題があきらかになったなら、
次は仮説を立てます。

「その問題は、これが原因なんじゃないか」
「その課題が実現されていないのは、これが欠落しているからじゃないか」
など、
まずは仮説を立てないことには何も始まりません。

そのように仮説を立てないと、
その解決のためのポイントが見えにくいのです。
そしてポイントが見えないと、対策がうてません。
対策がうてない、ということは、成長がない、ということです。

仮説を立て、ポイントを明確にし、
対策を考えて、具体的実行手段を決定する。
これがPLAN(立案・計画)なのです。

分析と仮説ができたらPCDC

PCDCは
P(仮説と立案(計画))
C(調整)
D(行動)
C(チェック)
のサイクルです。
一般的にはPDCAと言われますが、
Aは次のPDですので、PDCAは実はサイクルしていません。
ですので私は、師匠の受け売りですが、
PCDCを推奨しています。

よく考えて、仮説を立て、立案できたら、
その立案に応じて
各部門(小さい会社であれば各社員)にどのような役割が求められるのか、
それによって部門内または部門間に問題や軋轢が生じないか。
こういったことを洗い出して整えること。
それが「調整」です。

トップダウンで「こう決まったからやれ!」では
あちらこちらで衝突が起こりますから、
「調整」はスムーズな立案実行のために欠かせない部分です。

そして調整が完了したら、具体的に実行に移します。
そして実行したら、その成果を必ず検証すること。
これがチェックですね。

PDCAのお話しでよく言われることですが、
最初のPがないと、いくら実行(D)しても、
検証(C)のやりようがありません。
そして検証がなければ、やっぱり会社は成長していきません。
その意味でも、仮説・立案がなければ何も始まらないのです。

こうして検証した結果、それを次の仮説につなげ、
その仮説に基づいて立案していくのです。
こうしてPCDCを繰り返すことで、組織は成長していきます。

Pはあくまで仮説を元にした立案。
つまり計画自体が仮説そのものです。
仮説なわけですから、そもそもその計画が完全なものであるはずはありません。
実行したところで計画通りには進まないのが通常です。

ですから、計画通りにいかなかったこと自体に問題はありません。
計画通りにいかなかったときに、
そのまま放置しておくことに問題があるのです。

実行したのならば、その結果をちゃんと検証して次につなげていくこと。
これがとても大切なことなのです。

そして検証の場においても、
分析能力と仮説力が問われます。
ぜひ分析と仮説を積み重ねて、
それぞれの力を身につけていきましょう。

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