ストレスは最大の敵。

つくづく、人間にとってストレスというものは大敵だなと思います。
最近それを実感した話しと、
ストレスに対する私なりの対処法について。

ストレスはホントよくない。

弊社の顧問先で一件、現在廃業に向かっている会社があります。
この会社、社長の娘さんが社員として働いていましたが、
娘の目から社長を見ていて、どうにもその動きが歯がゆいようで、
ずっと不満な思いを抱えて仕事をされてました。

でも自分の親でもある社長のために自分に出来ることは、
会社のため必死に働くことと思い、
大きなストレスを抱えながら
誰よりも真剣に、誰よりも長時間、
働いていました。

そして年齢が年齢ということで、
仕事をしながらずっと不妊治療を続けておられました。

しかし何年続けても、芳しい結果は出なかったため、
いったん治療を中断。
そんな中、社長高齢にて会社を廃業することに。
もちろんM&A・事業譲渡いろいろ手は尽くしたものの、
諸々の条件が合わず、最終的に廃業を選択することとなったのです。

そして9月末日をもって、事業を終了。
その瞬間、娘さんはストレスから解放されました。
そしてその後しばらくして、妊娠が判明。
現在安定期に入りつつあります。

「あの不妊治療にお金かけてたのは、何だったのよー」
とおっしゃってましたが、タイミングから考えて、
結局はストレスのせいだったのだろうと思います。

解放された瞬間、ということを思うと、
本当にストレスというのは人間の体に大きな負荷をかけるものなのだなということを、
改めて思い知らされました。

ストレスがなさ過ぎるのも、よくない

しかし、かといって、
ストレスが全くないのもよくありません。
経営者が高齢になって、引退した瞬間一気に老けていく、
そんな姿を何度も目にしています。

昔、勤務時代に、こんなたとえ話を聞きました。
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魚を生きたまま輸送したときに、その魚だけを水槽に入れて運ぶと
一定の魚が輸送中に死んでしまう。
しかし中を区切って天敵を同じ水槽に入れて運ぶと、
死ぬ魚の数がずいぶんと減る。
だから、生き物にはある程度のストレスが必要なのだ。
---
こんな話しでした。

最初この話しを聞いたとき、一瞬なるほど、と思いましたが、
継続的に生死に関わるストレスを浴び続けるのは絶対にイヤだなぁ、と考え直しました(笑)。
この例えだと、
「生きるためには常にギリギリのストレスに晒され続けろ」
ということになってしまいます。
長続きは絶対にしませんよね。

まぁでも、部分的には一理あって、
やはり人間、日常生活に一定のストレスや緊張感を持っておいた方が、
健康に長生き出来ることは間違いありません。

健康でありたければ、仕事をしろ、ということですね。
そうすると、経済活動に貢献できるうえ、
健康になって国の医療費負担が減りますから、
いいことだらけです。

私の周囲にも、あと10年~15年で仕事を辞めるということを
そろそろ考え始めている方が複数おられますが、
その後何をするのか、ということは、
仕事をやめる前にぜひ決めておきましょう。

収益に拘りすぎないのであれば、
自分の好きなことを仕事にするのが一番かなと思います。

ストレスを解消するために

私もストレスをため込みやすいキャラですので、
そこから回復ためにいろいろ試しています。

まずは自分のストレスを知る

人間何気なく生きていると、
当然のようにストレスに晒されます。
そしてそれは、何も一種類のストレスではなく、
日々のいろんな積み重ねによるものです。

すると自分が結局何が理由でこんなにしんどいのか、
わからなくなります。
そんなとき、まずは現状分析から始めましょう。

今自分は、何をストレスに感じているのか。
それを明確にするところからです。

面倒かもですが、いろんな問題に埋もれている人ほど、
改めて書き出すことをオススメします。

複数のストレスに苛まれている人は、
ストレスの渦の中で溺れています。
しかし書き出して具現化することでその実体が掴めて、
「あぁ、これだけのものなのか」と客観視することができます。

基本的には、逃げる・回避する

ストレスを減らす方法、それは、
まずは最初からストレスを浴びないことです。

自分にストレスを与える存在から
逃げること、
回避すること、
近づかないこと。
これらのことが可能なのであれば、そうしましょう。

必要もないのにわざわざ自分から、
ストレスに晒されにいくことはありません。
ストレスを解消するまえに、まずは浴びるストレス量を極小化することです。

温厚な私も、たまにイラっとすることはあります。
6秒ルールと言って、怒りを感じたら1から6まで数えると収まるというルールがありますが、
しかし私はこれをウソだと思っています。
怒りや苛立ちは6秒くらいでは収まりません(笑)。
その対象が目の前にいるわけですから。
そんなときは、さっさと立ち去ることにしています。

それ以外にもストレスから逃げる方法はいくらでもあります。
まずは自分がストレスに感じるものを明確にしたうえで、
それが降り注ぎそうなとき、逃げても良いのであれば、逃げましょう。

私が、自分にとってストレスになりがちな仕事を
極力引き受けないようにしているのも
「ストレスからの回避」が目的です。

心配なものは先に終わらせる

それでも好きなことだけやって仕事がつとまるわけではありません。
仕事はいろんな小さな仕事で構成されていますから、
その中にはイヤなことも嫌いなことも面倒に感じることも含まれています。

しかしこれは仕事ですから、
残念ながらこの全てから逃げることはできません。

そんなときは、先に終わらせること。
ストレスフルな仕事を先に着手するのは気合いがいりますが、
ずっとそれを頭の片隅に置いたまま一日を過ごすことは、
まったく健全ではありません。

イヤだなぁ、不安だなぁ、面倒だなぁと思うことは、
優先順位として先に終わらせることをオススメします。

終わらせることを考えると、着手が難しくなるので、
それを「終わらせる」よりも
「とりあえず始めてみる」ことを考えましょう。
一度手を付けてしまえば、案外そのまま最後までやってしまえるものです。

不安の根源を知る

「不安」というのはストレスの中でも
相当大きなダメージを与えてくれるものです。

そして「不安」とは
その原因がはっきりしないから不安なのです。
解決方法がわかっているものを、人は「不安」と認識しません。

ですから先ほどの「ストレスを知る」と同じようなことですが、
その不安の根源を突き止めることが大切です。

なぜ自分はこんなに不安に感じているのか、
その原因は何なのか。
そしてその原因はどうすれば取り除くことが出来るのか。

ここまでわかればその時点でそれは
「不安」ではなくなっています。

経営をしていて、資金繰りに不安があるのであれば、
どのような状態になれば資金が続くのか、
そしてそれを実現するには具体的にどのようなことを行えばいいのか。
それが明らかになることで、不安は相当和らぎます。
場合によっては逆にワクワクしてくることもあります。

具体的な経営計画を策定することの一つの効果であると、
私は考えています。

経営における不安を取り除きたい人は、
具体的かつ明確・綿密な経営計画をつくりましょう。

人・カネ・時間・好きでない仕事・不安

人にストレスを与えるモノは、だいたい、
「人・カネ・時間・好きでない仕事」でほぼ網羅しているんじゃないかと思います。

人間関係であったり、
お金が不足していることであったり、
時間に終われていたり、
やりたくない仕事をしなければならなかったり、
ということです。

こんな切り口で、自身のストレスの元を知り、
そのストレスから少しでも回避できる方法、解放される方法を考えましょう。

時には、捨てることも大切です。
というか、捨てることで結構いろんなことが解決したりします。

とらわれることがストレスにつながり、
それが不幸のはじまり。
「余計なモノは、素早く手放す」
これが大切なんじゃないかと思います。

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