時間軸と断面

経営やライフプランを考えるときに、「時間軸と断面」というとらえ方があります。この考え方についてお話ししようと思います。

時間軸と断面。テキトーな図。

「時間軸と断面」とは

人は時間軸の中で生きています。
そしてこの時間軸はもちろんとどまることなく
連続性をもってどんどんと流れていきます。
しかしこの時間軸をある一つの時点で切り取ってみて、
その瞬間がどういう状態になっているかを眺めてみます。
ライフプラン的に考えると、
「今現在、私と妻が46歳、子供は10歳と8歳で年収がいくらで貯蓄がいくらで・・」
といったものが、今現在の断面図です。
現在の自信にとっての断面図がどのようになっているのか、
そして将来(例えば5年後、とか)の断面図をどのようにしたいかということ。
これが「時間軸と断面」で考える、ということです。

経営も人生も、部分最適ではいかん

これを経営の局面で置き換えてみます。
「お客さんとの関係はうまくいってるけど、組織がなってない」
「売上・利益は出ているけど、明確なビジネスシナリオに基づいて行われていない」
「仕事はうまくいってるけど、プライベートはぐちゃぐちゃ」
失礼ですが、結構おりませんか、こういう方?
経営も人生も「全体最適」を目指す必要があります。
そして、今現在のこの「全体」が一つの「断面」です。
今現在・この瞬間で経営や人生の全体を俯瞰したときに、
その全体がどのような状態になっているのか。
そしてその全体を、例えば1年後にどんな状態にしたいのか、ということです。
断面としてとらえられる「全体」は2Dです。
そこに時間軸を通すことで
3D視点で考えられるようになるのです。
時間軸で考える、と言われると、
それは1本の線で描かれることが大半です。
しかしその時間軸におけるある一点において、
経営の置かれている状況は「一つ」ではないはずです。
経営にはいろんなテーマがあり、
そのテーマ同士が複雑にからみあっています。
「断面」が連続性をもって連なっている。
このように考えると、また違った見方ができるようになります。

課題解決に活かす

現在を断面でとらえてみて、現状分析を行う。
そして将来ありたい断面をイメージし、
どの部分がどのように不足しているのかを考える。
この不足や落差が「全体最適」という視点で考えたところの「課題」となります。
将来ありたい姿は理想の姿でしょうから、
この落差がすぐに埋まることはありません。
ですから一つ一つ課題を明らかにして、
その上で優先順位をつけて解決していくことになります。
ただ一つの事柄だけを取り出して課題抽出→解決、という考え方であると、
それは部分最適となります。
断面の全体像を眺めながら、
「全体をバランスよく整えていくためには、どこをどのように改善すべきか」、
という視点をもって計画を立てていかねばならないということですね。

この「断面」というものを
どのように切り取りどのように考えるのか
というのが大きなポイントとなってきます。
「断面」の切り取り方については、このブログを読み続けていただいたら
ところどころでご紹介&解説しておりますので、ご参考ください。
ちなみに以前の記事「ビジネスシナリオ」も一つの断面です。


『時間軸と断面』
人生や経営を考えるにあたり、様々な局面において
非常に有用な思考方法です。
ぜひこういった思考をする習慣を身につけて頂けたらと思います。

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