不安と向き合い、課題に取り組む。

経営を行っていると日々いろんなことが起こります。
マイナスのことばかり起きると、
どうしても気持ちが落ち込んでしまうことも。
そんなときの対処法について。

不安の正体をあばく

皆さんも経験があることでしょうが、
悪いことがあるときは、悪いことが重なるもので、
うまくいかないときは、思ったようにいかないことが重なるもの。

そして、多くの問題を抱えているときには、
その問題の実態が見えにくくなり、
得も言われぬ不安感に苛まれることもあろうかと思います。

性格的にすぐにそれを振り払うことができる人はいいですが、
経営者とはいえ、全員が全員そういうわけにはいかないでしょう。

この、「得も言われぬ不安感」、
原因がはっきりしているときはいいのですが、
なぜそんなにも不安なのかということが
判然としないこともあります。

そんなときには、
まずその正体を見極めることが必要です。

とりあえず紙を1枚用意するなり
ノートアプリを開くなりして、
今自分自身が抱えている問題について、
それを全ていったん書き出してみましょう。

この「書き出す」ということが結構大切です。
人間頭の中だけではなかなか、
複雑に絡まり合った問題を整理整頓することが難しいもの。
だから書き出すのです。

頭の中だけで考えていたときには、複雑に絡まり合ってるため、
現実以上に大きいもののように思えていた問題が、
実際に書き出してみると、
「あ、これだけのことか」
となって、この時点で解決してしまうこともあります。

解決まではいかずとも、問題を可視化することで
「こいつが元凶か!」
ということを突き止めることができます。

これがまず、第一段階です。

不安と向き合う。

不安の正体が見えてきたら、
次はその対処です。

数多くある問題の中でも、
その根が深く、解決の糸口が見えにくいものや、
解決できる気がしないもの、
どう転んでも悪いようにしかならないものについては、
それと向き合うこと自体がしんどいので、
つい目を逸らしてそのまま放置してしまいがちです。

しかしこれが、大きな間違い。
こうした問題は逃げても追いかけてきますし、
放置している間に育っていって、
さらに大きな問題として立ちふさがります。

そしてこれがまた、不安の元凶となるのです。

ですからそれを振り払いたいと思うならば、
ちゃんとその不安の元と向き合わなければいけません。
解決への道筋が見えにくいものほど向き合いたくないでしょうが、
そこを踏ん張って、
たとえ30分でもいいので時間をとって、
その問題を解決するにはどうすればいいのか、
解決はムリだとしても、ダメージを最小限に抑えるためにはどうすればいいのか、
どんな場合にはどう対処するのか、
あらゆる場面を想定して、
その対処法を整理していきましょう。

それで一定の道筋が見えれば、
自分の中での不安感は大きく減少します。

不安とは、
正体がわからない、どうしたらいいのかわからないから、
不安なのです。

ちゃんと実体を把握し、
その対処法を決めておけば、
得体のしれないものは、
ちゃんと理解できる存在へと変化します。

理想の状態を思い描く

不安な気持ちが強いとそれに引っ張られて、
なかなか経営に対して前向きな気持ちになりにくいものです。

ですからまずは不安を取り除く、というのが大切なわけですが、
これでは、マイナスがゼロになっただけで、
実は何も前進はしていません。

そこをさらにプラスの状態に持って行くためには、
自分のなりたい姿や在りたい状態を思い描くことが有効です。

こんなことがしたいなぁ、とか、
こんなことが実現できればいいなぁ、というものがワクワク感を生み出し、
それが今日の活力につながります。

今、目の前のことに振り回されて忙殺されているようであれば、
どうすればその状態から脱却できるのか、考えてみましょう。

「理想」というほどのものでもなくてよいので、
在りたい状態を思い描いて、
その状態を作り上げるには何が足りないのか、
そして何が必要なのか、それを考えてみましょう。

「ああ、この状態になったら、ずいぶん理想に近づくよね」
ということがわかると、目指すべきものがはっきりしますから、
モチベーションが湧いてくるだろうと思います。

不安感と同じことで、その実体が具体的に見えないと、
ありたい姿も実現のイメージがわきにくくて、
モチベーションにはつながりにくいのです。

ぜひ、「ありたい姿」を実現するために必要な条件を書き出して、
実際に行動に移してみてください。
条件を書き上げた時点で、
「あ、これ、本当にできるかも」とイメージできれば、
その時点で8割がた勝利です。

それがモチベーションとなり、
自然と行動実践へとつながっていくことだろうと思います。

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