タンポポってすごい。

日曜日に庭の草刈りをし、その数日後に庭を見て、
タンポポのスゴさを改めて思い知らされました。
この生存術は、経営に照らしたらどうなるんだろう・・。
少しこじつけつつも、考えてみたいと思います。

タンポポの凄さその1:根が深い

これは誰もが知っている話しだろうと思いますが、
タンポポの根は、めちゃ深いです。

基本、タンポポは雑草扱いで、
これが畑やお庭に生えると、なかなか大変。
それを根っこの底から完全に掘り返すことは
ほぼ不可能です。

そして茎が折れても葉っぱがちぎれても、
その強い根が生きていれば、また復活します。

雑草としては、相当にやっかいなわけですが、
やはりしっかりと根を下ろすということはどんな場合においても
大切なことなのだなと思います。

経営に置き換えると、
しっかりと経営の軸が定まっていて、
顧客から長い間強い支持を受けて、
毎年着実に利益を出して、
財務的にもたくましい。

長期にわたる安定した誠実なビジネスに裏打ちされ、
築き上げられた信用。
これがタンポポのような経営ですよね。

あっちへフラフラこっちへフラフラ、
根無し草のような経営をしてはいないでしょうか?

今取り組むべき事業領域をしっかりと掘り下げ、
深く深く根を下ろしていると、
外部環境の変化で一時的なダメージは受けても、
必ず顧客はついてきてくれますから、
いずれまたちゃんと復活して、
これまでと何も変わらない花を咲かせることができます。

同じ場所に根を下ろし、強くたくましい、
タンポポのような経営がしたいものです。

タンポポの凄さその2:一度臥す

草刈りの後に気がついたんですが、
タンポポの花は全部刈り取ったはずだったのに、
3日後にはフサフサとした綿毛が生えていたんですよね。
「あれ?なんで!?」と驚愕しました。

調べてみると、タンポポは、
花を咲かせた後花びらが落ちると、
一度茎ごと地面に臥して倒れるそうです。

こうしていると他の動物に食べられることも、
なぎ倒されることもありません。
そしてその間に茎を通して養分を送り、
種を育てているそうです。

そんな状態なので、
私の草刈り機では刈り取れなかったんです。
このリスクヘッジ力と、
じっくり力をためる術は、
すごいですよね。

経営も同じ。
「こんな危険がある」と考えられるのであれば、
その危険をいかに回避するかを考えて
事業に致命的ダメージが及ばないよう、
備えておく必要があります。

そして事業には、踊り場が必要であると、
いつも私は考えています。
ずっとイケイケだと、前進する力はものすごいですが、
足下が固まりませんから、
そうやって作り上げられた事業は砂上の楼閣。
いずれ足下からガラガラと崩れ去ります。

経営は、しっかりと足場を固めながら
着実に前へ進めていくことが必要です。

特に小零細企業は経営資源が乏しいですから、
事業拡大に伴って現場で発生する問題が増えてきたときには
一度事業の踊り場を作って、
内部体制の構築に軸足を移しましょう。
足下ががっちり固まっていれば、次に飛躍するときにも安心です。

リスクに備えて危機に強く、充実した中身をはぐくむ、
タンポポのような経営をしたいものです。

タンポポの凄さその3:急に立ち上がり、伸びる

先ほどの一度臥した後の続きです。

その後種が育って綿毛になるときに、タンポポは
すっくと起き上がります。
そしてタンポポをよく観察しているとわかりますが、
タンポポの綿毛の茎って、
花が咲いているときの茎より長いんですよね。

つまり、花が散っていったん臥して、次綿毛になるときには、
急に立ち上がるだけでなく、
ものすごい早さで伸びるんです。

タンポポってみなさんご存じの通り、茎の中が空洞です。
その分茎を構成する原材料が少なくて済むので、
一気に背を伸ばすことができるそうです。
なるほど。

そして背を高く伸ばすことで、
遠くへ種を飛ばせるようになるのです。

経営も同じ。
経営は、スピードが大切です。
チャンスは皆さん全員の目の前に、公平に訪れます。
それをつかむことができるかどうか。
それはスピードにかかっているのです。

一瞬で通り過ぎるチャンスをつかむか逃すか。
それは、その時に備えて準備がちゃんと整っているかが大切。

「その時」が来たら急に伸びるタンポポのように、
普段からしっかりとチャンスに備えて、
ここぞというときに、スピード感をもって取り組みましょう。

準備と仕組みができているからこそ、タイミングに合わせて伸び上がれる、
タンポポのような経営をしたいものです。

以上、タンポポに学ぶ経営でした。

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