「来年の目標」設定で注意していること。

昨日の「来年の目標を設定する」の続き、
その目標を設定・運用するときに、私が個人的に気を付けていることです。

無理な目標を設定しない。

目標を定めるとき、
その目標の高さの設定はいろんな考え方があります。
①到底到達が難しいところに設定をする
②到達がギリ難しいところに設定をする
③比較的現実的に達成できるところに設定をする

上昇志向の強い方は、①を設定して
とにかくそれに向かって頑張っていくという傾向が強いだろうと思います。
逆に③のように、
ちゃんとやれば実現できるところに設定する方もおられます。
これについては、目標設定関係の本や情報に触れると、
「自分の手の届かないところに設定しなくちゃダメ」とか
「ギリギリ手の届くところに設定してこそ、ちゃんと頑張れる」とか
決めつけた意見が多い感じです。
しかし私は、
「そんなん、人によるやん」
と思っています。

自分をギリギリまで追い詰めて、最大限に成長するんだ!
と思っている人は①を選べばいいでしょうし、
ちゃんとやることやれれば、それでよし、
と思っている人は③を選べばいいだろうと思うのです。
ちなみに私は③です。
なぜなら、①②はしんどいからです。

よその会社や他人と激しい競争をしないといけないのであれば、
他人よりも上を行かないといけませんから、
当然①または②を選ぶことになります。
私は仕事にしろプライベートにしろ、
「自分の独自世界の中で価値観を共有できる方と仕事をする」
というスタンスでいてますから、
「競争」という視点はほとんどもっていません。

「ムリ」をするのはあまりよくないことだと思っています。
「頑張る」という言葉も、その中に
「ムリをする」という要素が含まれているように感じるので、
あまり好きな言葉ではありません(もちろん人生の中で、そういう瞬間を持つことは大切です)。
そこにはどうも「自己犠牲的」な空気感を感じるので、
長続きしないように思うのです。
「自己犠牲」ではなく、
自分でやりたいから、
なんだか使命のようなものを感じるから
苦もなく自然とやっている。
それが周りから見たら、「めちゃ頑張っている」ように見える。
そんな目標設定でありたいと思っています。

そして、高すぎる目標設定をした場合には、
それはある程度、
「達成できないのが前提」
であろうかと思います。
「達成できないだろうけど、そこに向けてギリギリまで力を振り絞る」
というイメージです。
でも、目標設定したことを達成できなかったら、
なんだか少しずつ自信を失って、
自分自身が削られていくように感じてしまうのです。
少なくとも私はそうです。
ですから、私は①のような設定はしないよう、心がけています。

家庭と仕事両面バランスよく。

このブログでも頻繁にお話ししていることですが、
経営者であろうとも、人生は仕事だけではないはずです。
特に家庭をもっている経営者の場合には、
プライベートの中には家族が大きな部分を占めているでしょう。
この仕事と家庭の両面がバランスよく保たれてこそ、
よい人生なのではないかと思っています。

ですから、目標設定は
「仕事」だけで埋め尽くさないようにしています。
そのため、私の個人目標設定は次の5項目があります。

「仕事面」「教養面」「精神面」「健康面」「家庭面」

「仕事面」はもちろん仕事上の目標。
「教養面」は仕事に関わるものだけでなく
文化的なもの趣味的なものを含めて、人生を豊かにする方面の目標。
「精神面」は、日々の中で自分の心を整えるために行う目標。
「健康面」は、自分の健康管理のための目標。
「家庭面」は、家族全体に、または家族の一人一人に対して行う目標。

これは私が税理士の修業をしていた時代の事務所の所長であった、
山川晋先生からの受け売りです。

仕事面だけで目標設定をすると、
それ以外の部分に目が行き届かなくなって、
いずれどこか破綻をきたしてしまうように思います。
だからこそ敢えてこれだけの側面で目標を設定し、
それを一つ一つ実行していくようにしています。
こうすると、人生が仕事一色にならない、
少しでも豊かなものになるのだろうと思います。

最近娘から、
「パパは朝からずっと仕事」と言われてしまいました。
現状ちょっと仕事に偏り過ぎているようですので、反省しています。

結果を数値で、行動を具体的に。

目標は、具体的なものでなければ、
実践されることはありません。
ですから、できる限り具体的な記載をするよう心がけています。

まず、目標の結果として定めるものは
可能な限り数値で表すようにします。
そしてそのために具体的に
いつ、どんな行動をどれだけするのか、ということが
わかるように設定します。

「これをこれだけやれば、この結果は自然と出ますよ」
ということです。
これは会社の目標設定でも同じことです。
数値(売上・契約数)を目標にすると最後押し売りになってしまいますから、
それを達成するための行動量を決めるのがポイント。
逆にこれを仕事でできているのであれば、
それと同じことをプライベートにも持ち込んでみましょう。

ただ、あくまでムリなく、自然体でできる、
ということがポイントです。

目標設定の中には、毎日やることではなく、
月に一度、とか年間の決まった時期に、とかいうものもあるかと思います。
そういったものは、年間スケジュールに事前に組み込むようにしています。
プライベートなものほどそうしておかないと、
他のもの(特に仕事)に吞み込まれてしまいます。

変更・修正・削除、可

年始を迎えるまでに来年の目標を定めるようにしているわけですが、
これはあくまで年末の自分の視点で考えているものです。
実際に日々過ごしている中で、外部環境の変化もありますし、
自分の中で新しいアイデアやひらめきがありますから、
当然当初の目標と違うやりたいことが生まれたりします。
また、実際にやりはじめると
「あれ、これ案外うまくいかないぞ」
と思うこともあります。

そこは柔軟に
「年の中途で、変更・修正・削除、可」
ということにしています。

もちろん途中で何かやりたいことがふと生じたときには、
そのやりたいと思っていることが本当に
自社や自分の人生の方向性に照らして正しいものか、適切なものかということは、
客観的かつ慎重に考える必要はあります。
そうでないと
「その都度やりたいことに振り回されるブレブレな人生」
となってしまい、
目標設定の意味がなくなってしまいます。
ですから実は目標設定の前にその根幹となる
「自社および自分の根本方針」が必要ということでもあります。

その方向性に正しく沿っているなと判断したら、
勇気をもって追加変更することにしています。
そして何かを追加したら、勇気をもって何かを捨てる、
ということも考えています。
何か増えたら何か減らさないと、しんどいですから(笑)。

そして、目標設定したものを運用している結果、
「これはできると思っていたが、実は時間的になかなか難しいぞ」
というものがあって、それが優先順位の低いものであれば、
これまた勇気をもって捨てます。
毎日目標チェックしている中で、
「今日もできなかった、今日もできなかった」というのは、
とても凹みます。
・それは、実行するために何かを工夫・犠牲にするほどのことなのか、
・それともほかのことが犠牲になるくらいならやめてしまった方がいいのか、
ということを考えて、
結果「やめちゃおう」と思うものは捨てる。
今年は「毎朝、20個断捨離」ということを目標設定してましたが、
結構早々に、捨てました(笑)。


私の目標設定は
「自然体」
「ムリしない」
「バランスよく」
というのがポイントです。
もし同じ思想をお持ちでしたら、ぜひ参考にしてみてください。

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