自分でコントロールできるものを増やす。

世の中には自分でコントロールできるものと
できないものがあります。
自分の人生を歩むためには、できる限り
自分の力でコントロールできるものが多い方がいいです。
当然ですが。

コントロールできないもの

おそらく日常生活のなかには、
自分でコントロールできないものの方が多いんじゃないかと思います。
・人に認めてもらう
・商品を買ってもらう
・人に好きになってもらう
・人に見出してもらう
など、最終的な決定権が相手側にあるものは、
当然こちらでコントロールすることはできません。

いわゆる受動的なもの。受け身なものです。
それを何とかしようとすると、そこにムリが出て、
場合によっては悩みが生まれます。

コントロールできるもの

逆に完全に自分でコントロールできるものもあります。
・こちらからアプローチをする
・毎日SNSに投稿する
・商品開発をする
・勉強をする

これらは先ほどの反対で
主導権が完全にこちら側にあるものであって、
能動的なものです。
こうやって考えてみると、完全に自分でコントロールできることも、
結構たくさんあることに気付かされます。

人生も経営も・・

人生がこれら2つのうち、
自分の力でコントロールできないもので満ち溢れていると、
その人生はとてもつらく、
つまらないものになりがちなんじゃないかと思います。

幸せの定義は人それぞれですから、
私がそれを断言するものではありませんが、
少なくとも私はそうです。

毎日の日常は、それぞれが人生の一部分であって、
それが自分の意志によるものでなく、
人の意志や意図に振り回されるものであり続けるのは、
自分の人生を生きているとは言えません。

なんで自分のやりたいことをやるのに、
その全てについていちいち他人の許可をもらわないといけないのか、
という話しです。

ですから、できる限り自分の人生を、
自分の力でコントロールできるもので埋めていくようにする。
これが豊かな人生を歩むために、
とても大切なことだろうと思います。

経営においてもそうです。
いわゆる、特定の業者の下請け、という仕事は、
取引先に、
作るものも、売るものも、その売れる量も
完全に握られています。

さらには価格決定権すらこちら側にないことが多いものです。

これほど、そこに「自分」がいない経営が、
安定するものであるわけはありません。

下請けという形であっても、特殊な技術を持っていて、
こちら側に主導権がある場合は別ですが、
そうでない限り、相手の都合に合わせるしかない弱者に成り下がってしまうのです。

当然代替性の強い仕事となりますから、
価格も叩かれ、それでも言うことを聞くほかなく、
忙しいばかりで利益は全く出ません。

こんな状態からはいち早く脱出しなければなりません。

自分の人生、自分の経営を歩むためには、
自分でコントロールできる部分を
どれだけ多く持っているかによって決まるのです。

コントロールできないものをゼロにはできない。

しかし、世の中自分一人で生きているわけではありませんし、
自分の決定権が及ばない世界は絶対的に存在しますから、
コントロールできないものをゼロにすることはできません。

ですから、それはそれで受け入れる必要があります。
何年か前にはやった「嫌われる勇気」
これはアドラー心理学に関する本でしたが、
「自分の課題と他者の課題を切り分ける」
ということが大きなテーマでした。

自分のことを相手が好きになってくれないのは、
それは相手方の問題であって、こちら側でどうこうできることではない、
ということです。

こういった割り切りは大切です。
商品を買ってくれないことに対して、
取引先に「なんで買ってくれないのだ」と憤ってもしかたがない、
ということです。

しかしだからといってあきらめたり何もしない、
ということではありません。
商品を売るために、自分自身で完全にコントロールできる世界はあります。

今よりも優れた商品を生み出すことも、
商品の品質を高めることも、
販売活動を増やすことも、
サービスを向上させることも、
新たな販売網に踏み出すことも
これらすべて自分自身の課題です。

フォーカスすべきは相手の行動ではなく、自身の行動。
その立脚点に立てば、
人から言われたものを言われた量作って、
言われた価格で販売するのではなく、
自分たちが楽しめる世界観で、
自分たちの売りたい商品を作り、
それを自分たちの求める顧客に売る、
という方向へシフトしていけるはずです。

何もかも自分のコントロールできるもので埋め尽くせるほど
世の中甘いものではありません。
しかし今より少しでも、
そちらの方向へと軸足を動かしていきましょう。

それが事業の成長・発展につながっていきますし、
経営者やそこで働く人たちの豊かな人生につながっていくと思うのです。

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