強くてブレない経営の3要素

自社の経営を確かなものとするためには、
その経営自体が強いものであると同時に、
地に足のついたブレないものである必要があります。

今日は、強くてブレない経営をつくるために必要な
3つの要素についてのお話しです。

3つの脚で、しっかりと立つ!

1.環境の変化に対応する。

ダーウィンの有名な言葉、
「大きくて強い生物が生き残るのではない。
 環境変化に対応した生物が生き残るのだ。」

これがそのまま経営にあてはめられることは、
今さら言うまでもないことだろうと思います。

事業というものは、商品サービスを消費者に提供して、
その対価を得ることでしか存続しえません。

そして顧客が商品・サービスにに対して対価を支払ってくださるということは、
その商品・サービスが、顧客の求めるものに
合致している必要があります。
当然ですよね。

時代の変遷とともに、
顧客の求めるものは変わってきます。
そして顧客自身が変化したつもりはなくとも、
社会環境が変わると必然的に、
その事業に求められるものが変わっていくのです。

その「社会から求められるもの」の変化を
敏感に感じることができていないと、
その会社は徐々に、
社会にとって必要のないものとなっていきます。

「良い商品(と思っているもの)を、ひたすら一生懸命提供し続ける」
だけでは、
その企業は存続し続けることはできないのです。

そうしていくうちに、
その商品は価値を失っていきます。
価値を失う、ということは、
売れなくなる、または売れたとしても
これまでのような価格では売れなくなることを意味します。

そして会社は赤字になり、
その赤字が継続してどんどん膨らんでいって、
最終的には市場から退場(つまり倒産・廃業)
させられることとなるのです。

このように考えると、赤字であるということは、
その会社が社会に存続を認められていないということなのです。

ですから赤字になった場合、
どういった理由で自社が社会に認められていないのか、
それを様々な角度から考えてみる必要があるのです。

2.競争優位性を確保する

いつもお話ししている通り、
今、小零細企業が関わることのできる産業で、
成熟化していないものなど、ほとんど存在しません。

その意味で、提供する商品そのものが、
「うちでしか取り扱っていない」というものは、
ほぼ存在しないだろうと思います。

自社だけでなく、他社も取り扱っている商品・サービスであるということは、
そこには必ず「競争」というものが存在します。

ですから強い経営を維持するためには、
その「競争」の中で優位に立ち続ける必要があるのです。

同じ商品を取り扱っているとしても、
そこにちょっとした違いや、独自性を生み出すこと、
そしてそこにちょっとしたイノベーションを起こすことは可能です。

そのようにして、同じ商品・サービスであるとしても、
競合と全く同じ土俵にのらないという戦略が必要なのです。

そして、そのような独自性を磨き上げていくためには、
あれやこれや、いろんなことに手を出していてはいけません。

それらの事業が相乗効果を生み出すことが明白な場合は別として、
基本的に経営資源の乏しい小零細企業は、
いろいろな事業を手掛けて力を分散させている場合ではないのです。

どの分野に、自社の独自性を構築し、高く積み上げていくのか。
これを明確にして、
フラフラとよそ見をしすぎないようにしましょう。

ただし環境変化をとらえる眼は必要ですから、
社会・業界がどのようの動きをしているのかという部分には
常に目を光らせる必要があります。

3.理念の明文化と共有

あれやこれや手を出さない、
という話を前項でしましたが、
人間どうしても周囲が気になって、
隣の芝は青く見えてしまうものです。

理屈で考えて、それではいかんとわかっていても、
どうしても気になってしまいます。

そこで大切なことが、
この「理念の明文化と共有」です。

以前のブログで書かせてもらったとおり、
理念の制定と発信には3つの目的があります。
 (1)社内の方向性を定める(組織内)
 (2)外部からの共感を得る(社外)
 (3)自身がブレないための戒めとする(経営者自身)

理念があるからこそ、そこで働く社員さんは
「この考え方に沿って働けばいいのか」
と、自身の日々の仕事に対する方向性が明確になります。

理念が外部に伝わるからこそ、そこに共感が生まれ、
それがその会社の独自性を作り上げます。

理念という形で経営者自身の軸がはっきりしているからこそ、
外部からの誘惑に惑わされないようになります。

そんな意味で、理念というものは
経営者一人でやっている会社にも必要なものです。

どのような信念をもって経営をしているのか。
どのような使命感のもと仕事をしているのか。
どんなことを社会に対して伝えたい・届けたいのか。

こういったことを整理して、
ぜひ自らの会社の経営理念を作り上げていただけたらと思います。
理念はあるけれども、
それが空念仏になっているようであれば、
ぜひもう一度イチから考え直して、再構築していただけたらと思います。

これら3つの条件が整ってはじめて、
その経営は強くブレないものになっていくのだろうと思います。

弊社が㈱まごころプランニングと共同で開催している会員セミナー「創志塾」にて、
今年中にはこのテーマでお話しできたらと思っています。
興味のある方はぜひ。

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