サブスクの罠。

毎月(または毎年)定額の料金を支払うことで、一定の期間、
商品やサービスを利用することができる「サブスクリプション」、
売り側と買い側の注意点をまとめてみました。

最近契約した「サブスク」、amazon music。音楽不足が一気に解消され、これは私にとってコスパが高かった。

買い側の罠。

サブスクリプションという言葉自体は比較的最近、にわかに使われ始めて、
今となってはほとんどの人に通用する一般的な言葉となり、
それに伴い、こういった形態の契約が非常に増えてきました。

これは結局、定額払いで決められたサービスを受け続けるということですので、
取引形態自体は普通にずいぶん昔からあったものですが、
あるとき急にこの言葉を使うようになりました。

こういった「昔からあるもの」が、急に横文字になって、
あたかも新しいものであるかのように、もてはやされるようになるときには、
これを一般化させることで都合よくビジネスをしたい人たちがいるのだな、
というような、胡散臭い空気を感じます。

サブスクがそんな類のものなのかどうかわかりませんが、
いつの間にやら世の中サブスクだらけになってしまい、
消費者側としては非常に困った話しです。

これまでであれば一回買ってそのまま使い続けるか、
継続契約にするかという選択肢がありましたが、
最近は
「自動バージョンアップをする」
などという大義名分の元、サブスク契約しか選択できないというものばかりです。

そしてサブスク契約には一つ大きな落とし穴がありまして、
一つ一つは比較的安価に思える料金設定がされているものの、
気が付けば積み重なって膨大な出費につながっていることがある、
というものです。

中には「最初の3か月無料」などという言葉に踊らされて
そのまま無料期間が経過していつのまにか有料期間に突入して・・などということもあります。

この「気が付けば積み重なって・・」というのは、ある種の罠です。
ぜひ一度、というか定期的に、
自分自身がどのようなサービスを受けるために、
どんなサブスクリプション契約にいくら支払っているのか、ということを
一覧表にしてみましょう。

そして定期的に見直して、
あまり使っていないものや、
他にもっと安く代替できるものがあれば、
積極的に解約しましょう。

最近そこまで悪意のあるものは減りましたが、
入会するのは簡単でも退会するのがとても面倒くさい、
というものもあったりします。
そんな場合でも途中で投げ出さずに、
気合を入れて最後の退会確定までしっかりと辿り着くことが肝要です。

最近は本当に、なんでもかんでもサブスクで、
却って費用負担が大きくなるということが起こっています。
先にお伝えした、
「既存契約の整理と管理」が、
この罠から脱出する唯一の手段です。

「あ、オレ、罠にはまってるわ」と感じられた方、
もしくはそれに近い方はぜひ一覧表の作成をお願いします。

売る側の罠。

先ほども書いた通り、このサブスクリプションという取引形態は
別に新しいものでも何でもありませんから、
いろんな業界のいろんなところに存在します。

私の事業である税理士・コンサルタントも
昔からある「サブスクリプション」です。

前項は「買う側」の罠のお話しでしたが、
次は「売る側」の注意点。

サブスクリプション(=定額制)は売る側にとって、
非常に魅力的な契約形態です。
なぜなら一定の金額が毎月入金されますから。

もちろんそれに対してサービスを提供するわけですから
「自動販売機」というわけではありませんが、
全体の売上のうちに、定額収入の占める割合が高いと、
非常に売上を読みやすく、安定した経営を行うことができます。

しかし一点、明確に気を付けておかねばならないことがあります。

それは、
「サービスの提供内容の範囲を明確に定めておくこと」
です。

商品提供のサブスクは、
その商品を定期的に提供するだけですから、非常にわかりやすいのですが、
サービス、特に労働集約型のサービスの場合、
問題が発生しがちです。

なぜならサービス提供範囲が定まっていないと、
場合によっては顧客の要望に応えるままにズルズルと
過剰なサービスを提供し続けることになってしまうからです。

「顧客第一主義」みたいな形で、
「顧客を徹底的に大切にしよう」というような社是が一人歩きしている会社は
特に要注意です。

経営者は収益性の感覚を持っているから大丈夫ですが、
社員はよかれと思ってどこまでも顧客に過剰なサービスを提供し続けます。
顧客の要望を満たすため、収益性など横に置いといて、
とにかくサービス提供するに越したことはないからです。
それによって自分の給料が下がるなどということもありません。

しかし、「顧客第一主義」も、ちゃんと収益性があることが前提であるはずです。
私たちがやっているのはボランティアではなく、ビジネスですから。

だからこそ、ちゃんと定額の範囲内で提供するサービスの内容を明確にし、
それを超える場合には、ちゃんと別途請求をするということが大切です。
当たり前のことなんですがね。

そんな当たり前のことなのですが、
気が付けば売り手側のサブスクの罠にずっぽりとはまり込んで、
収益性を著しく毀損している会社が、少なからずあります。

このような会社がその状況から脱却するためには、
明確なサービス提供の線引きを行って、
場合によってはこれまで請求していなかったものを正しく請求するということが必要になります。

この瞬間、顧客側からすると
これまで「込み込み」だったものがいきなり請求されることになりますから、
一時的に副作用が生じると思います。

しかし勇気をもって一歩踏み出さないと、
永久にこの罠から脱出することはできません。

まずは明確な線を引きましょう。
そしてそのうえで顧客に
「今後ここからは別途有料となります」
と丁寧に説明をして、
少しずつ収益性を健全な状態へと改善していきましょう。

買い手の場合も売り手の場合も、「サブスクの罠」にはまってしまうのは、
なんとなく現実から目を背けて、安易な方向に走った結果です。

すでに罠にはまってしまった人は今後これ以上罠に突っ込んでいかないように、
自分にも他人にも真摯であることが大切なのです。

タイトルとURLをコピーしました