ダメ会議、10の問題点 その②

さて今日は昨日の続き。小零細企業の会議の問題点の続きです。

⑥行き当たりばったり。

前回も何度もお話しした通り、
会議は現在抱えている問題・課題に対して
その解決手段の結論を出す場です。
しかし、その内容や議論が行き当たりばったりになっていると、
出る結論も出ません。

こんなことになってしまう原因は大きく分けて2つ

一つはやはり、議長(ファシリテーター、以下「Fa」)のスキルが低く、
会議の議論をコントロールできていなかったり、
自ら議論の流れを逸らしてしまったりしてしまうこと。

そしてもう一つは、
進め方が事前に決まっていないケースです。

会議は事前にその議題が決まっている必要があります。
定期的にやることが決まっている会議の場合、
なんとなく
「定例だから」
で集まってなんとなく進めてしまう会議がありますが、
定例であってもちゃんと事前にアジェンダを定めて、
それを事前に参加者と共有しておく必要があります。

アジェンダを作成する場合でも、
直前ではなくできるだけ早めに作成し、
その内容を参加者に見てもらってから会議に臨むことで、
会議の内容がブレずに充実したものになります。

ぜひ会議ごとにアジェンダ作成者を明確にして、
事前に準備されている状態を作りましょう。

⑦ダラダラ長時間になる

これは本当に多い「ダメポイント」ですね。

会社の会議だけでなく、
同業者団体の会議などでもありがちです。

長い会議=深い議論が出来ている会議、ではありません。
ましてやその長い時間が
ダラダラというのはいただけません。

会議にはそこに参加しているメンバーの
トータル時間が投資されています。
参加者が10名いて、3時間かけていれば、
時給×3h×10名もの人件費に相当する経費が
投下されています。

ですから会議をできるだけ効率的に
効果の高いものとする自覚が、
参加者全員に問われます。

参加者のコミュニケーションを深めることを目的としたものであるならまだしも、
結論を出すことを目的としている会議であるならば、
その結論は早くでるに越したことはないのです。

そしてこのポイントについても
アジェンダが大切な役割を果たします。
それぞれの議題について、
どんなタイムスケジュールで行っていくのか、
事前に定めておくのです。
時間をあらかじめ定めて
それに対して参加者全員が意識をもっていれば、
しっかりと時間通りに会議を終わらせることができます。

そしてやはりFaが時間を守ることが大切です。
Faの存在とその運営スキルは、
本当に大事ですよね。

⑧会議が集中出来ていない

ちゃんとした会議ができている組織の人からしたら、
「そんなことあるのか?」
と思われるかも知れませんが、
現実問題としては、結構あります。

その原因は、
会議の大切さを参加者が正しく認識していないことです。

会社経営は結局、
課題設定・問題抽出とその解決の積み重ねですから、
その議論の場である会議が効果的に行われるかどうかで、
その会社の成長度合いも大きく変わってきます。

会議に出席しているということは、
参加者は会社の成長のために関わっているということです。

パソコンを持ち込んで、
今の議題に関係ないことをしているなど、問題外。

その問題外なことが普通に起こっている会社は、
パソコンの持ち込みを禁止にするなど、
ルールを厳格化してでも、
メンバーが会議に集中出来る環境を作りましょう。

⑨時間通りに始まらない

これはもう、クセ・習慣の問題です。

毎回会議が時間通りに始まる会社は、
何事もなく当たり前のように時間通りに始まります。

しかしそうでない会社は
ダラダラ、バラバラと人が集まって、
開始時間を過ぎても始まらないのが当たり前、
という状態になっています。

これは一事が万事で、
会議の時間を守らない人は、
日常的に時間に対する意識が低い人です。

きっといろんな場面で
遅刻を繰り返していることでしょう。

しかし遅刻をする、ということは、
時間通りに来ている人の時間を奪っている、
ということです。
そしてその奪った時間にはもちろん
人件費が発生しているわけです。

前項と同じように、
会議の重要性をしっかりとメンバーに理解してもらうと共に、
自分自身が他人の時間を奪ってしまっているということを
自覚してもらうことが大切です。

そして本人の意識を促すという意味でも、
会議のリーダーとFaは、
時間通りに必ず始めるという意志を持って、
参加者全員に声をかけるようにしましょう。

⑩決定事項が行われない。

結局はこれが最も徹底されず、
会議自体を最も無駄にするものかもしれません。

何度も書いている通り、会議の目的は「決めること」。

しかし、決めるべきことを決めたとしても、
その決めたことが実行されないようでは、
その決めたことが無駄になりますし、
そもそもその会議の時間自体が無駄なものとなってしまいます。

会議が無駄なものになるということは、
そこにかけた労力と時間はすべて無駄になります。

しかし、決めたことが実行されなかったことに対して、
「なんでやらなかったんだ!次はちゃんとやれ!」
と言われても、
やれなかったのにもそれなりの理由があることもあり、
そのまま「やれ」と言っているだけでは
なかなか前に進むものではありません。

このブログで度々お伝えしていることですが、
「人の問題は仕組みで解決する」
ということが大切です。

ですから、ちゃんと決めたことが実行されているかどうか、
ということを必ず経営者または上司がチェックし、
フォローするという仕組みを作る必要があります。

経営者としては
「なんでそこまでしなければ・・」
という思いもあろうかと思いますが、
目的は、会議の効果が最大限に発揮されることです。
決定事項が実行されない状態に対して怒り続けることが目的ではないはず。

ですからそこは、目的から逆算して、
それをクリアするためにやるべきことをやる、
というのが正解なのです。

そうして決定事項が自然と実行されるような企業風土を作り上げていくことが、
結局近道なのだろうと思います。

以上、小零細企業の会議の問題点でした。

心当たりがある部分から順に、
ぜひとも補正していっていただけたらと思います。

それにより会議が実りあるものとなればその分、
会社は良い会社へと変わっていくものと信じています。

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