組み合わせで、価値が生まれる。

それ単体では普通のものであったとしても、
そこに別のものをくっつけたり、
別のものと合体させたり、
別のものと混ぜ合わせたりすると、
そこに新しいものや魅力的なものが生まれたりします。

「キメラ(キマイラ)」これも複数のものがくっつくことで生まれたもの。価値が生まれているかはわかりませんが。写真はLaQの箱より。

イノベーションとは

よく「イノベーション」という言葉を聞きますが、
この日本語訳は「革新」です。
これは、これまでに存在しない新たな技術やサービス、
手法などを生み出すことをいいます。

何か「こんなことを実現したい」という目的があって、
その実現のために試行錯誤と研究を重ね、
結果としてこれまで世の中になかったものが生まれる。
これがイノベーションが生み出される
本来あるべき姿であると思います。

しかしそれ以外の方法でも、
イノベーションを生み出すことは可能です。

その最も手軽な方法が、
「本来別々のものを組み合わせる」
です。

あの孫正義も学生時代この方法で
自動音声翻訳機を発明して
シャープに売り込んだそうです。

この世にないものをゼロから作り上げる、発想する、というのは、
ある程度、才能みたいなものが必要かと思いますが、
この方法であれば、きっと誰でもできるかと思います。

私も何か新しいことを考えようとするときには、
今あるものに、
「何をプラスすれば面白いものになるだろうか?」
ということを常に思考するようにしています。

今では、気が付けばそういう発想で物事を考えてますので、
いつのまにか体に染みついたように思います。

「少しでも物事を面白くしよう」
という意識と
「それそのままでは面白くないよね」
という感覚を常に持つことが大切なのです。

パクることの大切さ

「私は頭が固いので、そんな発想が思い浮かばない」
という人が結構おられます。

私もずっと
「自分はなんて頭が固いんだ」
と思ってきましたし、
今でもそんなに柔軟な発想を持っているとは思っていません。

しかし一部の人からは、発想豊かな人と思ってもらっています。
これはただ、
「既存のものに既存のものをくっつける」
という思考習慣があることと、
「人がやっていることをマネする」
ということに大きな抵抗がないからだと思います。

新しいことをゼロから生み出そうとすると、
これほど大変なことはありませんし、
先ほども書いたように一定の才能が必要です。

しかし、人がやっていることをマネすることは、
マネする勇気だけあれば誰でもできます。

ただ、人がやっていることをそのままパクッて自分のものにする、
というのは
本当の単なるパクりです。
これは流石に抵抗ありますし、それを最初にやっている人に対して
敬意に欠けているんじゃないかと思います。

ですからただパクるのではなく、
これをちょっと改良するのです。
すでにあるものに、
人から拝借したアイデアをプラスすることで、
それはオリジナリティのあるものへと変化します。

何もないところから、自分のオリジナルのものを生み出そうとしていると、
永遠に何も生まれない可能性があります。
すでにあるものに、パクったものをつけたす。
またはパクったものとパクったものを組み合わせる。
これも一つのイノベーションなのです。

付加することで生まれる価値

このように、たとえ今あるものが普通のものであったとしても、
それを別の何かと組み合わせることで、
それはイノベーティブなものになる可能性があります。

既存のものに新しい価値を付け加えることで
新たな価値が生み出される。
これが付加価値ですね。
そのままですね(笑)。

でも、これが大切なのです。
こんな当たり前のことが案外できていなかったりしますから。

しかも、ただ思い付きで何も考えず、
既存のものに何かパクってきて付加する、ということではなく、
ちゃんとそれが自社の強みに適合したものであり、
ちゃんと自社の理念やコンセプトに沿った「自社らしい」もので
ちゃんとターゲットを絞り込んだうえで、
ただパクってくっつけるだけでなく、それをその後も磨き上げていく。
それができれば、そうやって生まれたものは、
完全にオリジナリティのある、自社ならではの、
独自性ある商品・サービスとなりえます。

このような形で、ちゃんと「価値を付加」したものだからこそ、
そこに独自性が生まれ、その商品・サービスが顧客から、
「価値あり」と判断されるのです。

整理をすると、付加価値をつけるポイントは、
まさに「付加する」ことを考えること。
そして一から自分で考えるよりも、
まずはよそからパクること。
同業ではなく別業界からアイデアをパクることができれば、ベターです。
そしてそれが自社の強みやコンセプトと合致していれば、
それがあなたの会社ならではの付加価値として、
生き生きとして動き始めることだろうと思うのです。

自社のイノベーションを生み出すために、
同業だけでなく、いろんな方向に、常にアンテナを張り続けましょう。

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