クラウド会計を取り込みだけに使う。

私は自社の会計について、
基本的に弥生会計で行っています。
ここ数年はfreeeやマネーフォワードなどの
クラウド会計はネットならではの不便さもありますが、
併用することで利点もあります。

旧来の会計ソフトの問題

ここでいう旧来の会計ソフトとは、
税理士事務所などのいわゆるプロが使用していた
JDLやPCAのことを指しているのではなく、
もう一段階進んでいる、弥生会計などの一般用ソフトのことです。

それも徐々に時代遅れ感が出てきているわけですが、
なんだかんだで今でも弥生会計を使用していますし、
顧問先に会計ソフトを紹介するときにも、
弥生会計をオススメしています。

旧来の会計ソフトの問題点は、やはり、
入力を全て手で打たないといけないということです。
毎月それほどの動きのない会社であれば問題ありませんが、
うちのような会社レベルでも、
クレジットの入力だけで月間40~50仕訳ほどありますから、
そこに通帳の動きなどを加えると、
結構なものです。

毎日朝に会計をつけているとはいっても、
できるだけその作業は手を抜きたいところです。
結果として集計される数値は非常に重要な情報ですが、
その過程自体は特に何も生み出さない「作業」に過ぎないからです。

そしてもう一つのデメリットは、
複数のPCで使用する場合には、複数ライセンスが必要になること。
いまどき、データはクラウドに収納し、複数のPCを持っていても、
そのどこからでもデータを確認できる、という状態になっているでしょうが、
会計については、その会計アプリがインストールされていないと話しになりません。

使っている人間が一人なのに複数ライセンスが必要、というのは、
ちょっと納得がいかない感じですよね。

クラウド会計のメリットデメリット。

それらのデメリットを解消してくれるのが、
マネーフォワードやfreeeに代表される、クラウド会計です。

カード決済やネットバンクなど、
電子化されている情報はほとんど自動で取り込んでくれます。

一度取り込んだ仕訳はAIが記憶して
自動的に仕訳を判断して作成してくれますから、
わりと便利です。

AIの能力はまだまだそれほど高いとは思えませんが。

そしてライセンスについても、
クラウド会計は、基本的にブラウザ上で稼働しますから、
アカウントIDとPASSさえ認識しておけば、
極端な話しネットがつながっている限り
どこの国にいても使えてしまいます。

しかし致命的な問題点が、
スピードの問題です。
ネット上のデータベースから情報を拾ってきて
それを反映させますから、
やはり一つ一つのタイムラグが大きいのです。

弥生会計の中で動かしているようには、いきません。

いちいち集計ボタンを押さなければ
集計してくれなかったりしますし。
弥生会計であれば、仕訳修正して元の試算表に戻ったら、
即反映しています。

こういったちょっとずつのタイムラグの積み重ねが、
私の時間を奪い、ストレスを重ねてくれるのです。

仕訳の修正などをしようとしたときには、
少なくとも私は、
弥生会計の方が10倍くらいのスピードでできます。

クラウド会計に慣れてないというわけではないですよ。
もうずいぶん長いこと使ってますから。

このスピード問題は、現状、
慣れで解決できるものではないように感じています。

その結果として今でも
弥生会計を主体として仕事をしているのです。

顧問先の都合でクラウド会計を使用している場合でも、
いったんそのデータを全て弥生会計に取り込んで
決算をしてから、クラウド会計に戻す、
ということをしています。

ハイブリッドで考える。

そんなわけで、まだまだ弥生会計が活躍しているわけですが、
電子データ化されているものの仕訳入力に関しては、
クラウド会計の方が圧倒的に早いのは間違いないです。

現状私の場合、支払はほとんど現金でなく電子決済ですし、
買い物もアスクルやアマゾン。
通帳もネットバンクですから、
ほとんどの取引が電子データ化されているのです。

そうなると、仕訳の作成自体は、
クラウド会計の方が圧倒的に早くなります。

しかし電子データ化されていない取引の入力ものであったり、
細かい修正は圧倒的に弥生会計に軍配が上がりますから、
やむなくこれらをハイブリッド化しています。

つまり、データ取り込み出来るものは
できる限りクラウド会計に取り込むことでAIの恩恵を受け、
その仕訳をその後弥生会計に取り込んで、
それ以外の処理を全て弥生会計上で行うことで、
両方のいいとこどりをしている状態です。

弥生会計のライセンスと同時に
クラウド会計のライセンスが必要になってしまいますが、
AI取り込みできる仕訳数を考えると、
十分にペイしているんじゃないかと思います。

特にPaypalやstripeを利用している方は、
ちょっとクセが強めですから、
クラウド会計で取り込み作業を行うことは
大きなメリットかと思います。

自社の会計もクラウド会計で、
というところにいたるまでは、少し時間がかかりそうです。
しかし、今抱えている欠点を解決することができるならば、
将来的に絶対にクラウド会計ということになります。

とくにすべての取引が電子データ化されたときには、
クラウド会計(またはエクセルなど)の一択となるでしょう。

あまり毛嫌いすることなく、これからも使い続けて、
ちゃんと時代についていきつつ、
最適な状態を構築し続けることができればと思います。

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