あなたの会社は、変化しているか。

会社が生き残っていくためには、変化することが求められます。
さて、あなたの会社は、正しく変化しているでしょうか。

環境変化の一つのカタチ。

あるのは進化か退化のみ

よく言われていることですが、
ダーウィンの進化論の例を出すまでもなく、
会社というものは、
その環境に合わせて変化していかなければいけません。

会社は事業を行うための「器」であり、
また、事業の目的は、「顧客の創造」です。

そして事業はどんな業種であろうと、
商品を顧客に買ってもらってこそ
存在価値があります。

つまり、顧客を創造できない(=商品を買ってもらえない)ということは、
社会における存在価値がない、または薄れていることを意味します。

その状態が続くと結果として、赤字になり、
その事業の器たる会社は、
社会からの退場を言い渡されます。
つまり倒産、または廃業です。


顧客は常に変化し続けています。
いわゆる「市場環境の変化」というものです。
この3年弱はコロナウィルスの蔓延によって、
誰の目に見ても大きな変化があったわけですが、
このような露骨に大きな変化というのは珍しくて、
平常は短期的にはよく目を凝らしてみないと
その変化がわかりません。

しかしそれでもやはり少しずつ変わっていて、
そのちょっとした変化も3年~5年積み重ねると、
誰の目にもわかるほど変化しているものです。

現状起こっている、
コロナ問題や円安・原油高問題のようなはっきりしたものから、
日常では感じ取れない小さなものまで、
それらに対して確実に対応し変化していかなければ、
企業は生き残れないということですね。

現状維持はその場にとどまっているのではなく、
退化を意味します。
ですから現状維持なんてものは世の中にはなくて、
環境に合わせて進化しているか、退化しているか、
その二つしかないと理解しておくべきなのです。

変化していない危機

さてそれでは、改めて振り返っていただいて、
あなたの会社は変化しているでしょうか。
この3年~5年で。

現状事業が思わしくない会社は、
そのほとんどが、環境への対応ができていない会社です。
コロナへの対応については、
国や地方公共団体が、融資や補助金等の支援をすることで
その変化に対して猶予期間が与えられました。

補助金を出したり、融資を受けやすくする、というのは、
単にその期間の赤字を埋めるということではありません。

「これだけの資金拠出をするから、その間に延命して、環境対応してください」
ということです。

コロナ前とコロナ後で、市場環境は大きく変化しました。
この大きな環境変化に、3年近くかかっても対応できていない会社は、
非常に厳しい状況が待ち構えていることだろうと思います。

私も多くの企業経営者に関わる中で、
この変化に対して機敏に対応している経営者を目の当たりにしてきましたし、
逆にこの逆境に対して文句ばっかり言っている経営者も見てきました。
「しょうがないよねー」と言って何も動かない経営者もいてました。

しかし文句を言ってても何か事態が好転することはあり得ないですし、
何も動かなければ当然事態は悪化するほか考えられません。

コロナ以前から積極的に事業に変化をさせてこなかった経営者は、
コロナになってもそれほど変わらなかった、というのが実感です。

さて、さほど変化をしてこなかった経営者の皆様、
危機感を持たないといかんですよ。

「もうすぐ元金据え置き期間が終わって返済が始まるー」
とそんな不安を口にしている暇はありません。

これまでと同じことを繰り返していてしっかり利益が出ているならまだしも、
そうでないのであれば、即何かを変えていかなければ。

今の延長線上に明るい未来はないんだということを理解し、
何か変化を起こしていかなければ、「死」あるのみです。

マーケティング&セールスを変化させる

企業はいろんな機能をその中に有しています。
それらをコントロールするために、
経営において考えなければいけないことは
たくさんあります。

企業理念や方向性や事業領域そのもの、
広報販促や営業、
人事組織や資金繰り
etc…

そしてそれらは個々別々のものではなく、
有機的につながっているわけですが、
これらの中で変化していかないといけない最重要部分は、
事業領域~マーケティング&セールスの部分です。

事業の目的が顧客の創造である以上、
顧客接点ともいえるこの部分にメスをいれていかなければ、
それは売上や利益の向上に直結しません。

社内組織や構造の改善はもちろん必要ですが、
それ自体が会社の付加価値を直接的に高めるものではありません。

要は、
「自らの行う事業内容を再定義したうえで、
 誰に対して何をどのように販売するのか」
という部分を変化させましょう、ということです。

「誰に」、というのはターゲットです。
自分は自社の商品・サービスを通して、
どんな人に価値を届けようとしているのか。

次に「何を」というのは、商品・サービスのことです。
つまりは商品開発です。
これが「誰に」で定めたターゲットが求める価値を正しく満たしているものか、
ということが問われます。
そのためにどのように商品を変化させ、
または新たな商品を生み出すのか、ということです。

そして「どのように」というのは、
その商品価値をいかにしてターゲットに届けるのか、
という手法です。
新たな商品・サービスを生み出したところで、
それが誰にも伝わらなければ誰も買ってはくれません。
この商品を買ってくれるだろうターゲットに向けて、
どんなアプローチをどれだけ数多くできるのか、ということですね。

ターゲットだけにピンポイントというのは難しいでしょうから、
数多く発信していく必要があります。

自社の商品の良さを伝えることが苦手、という経営者の方、
わりといらっしゃいますが、
それ、伝えられなかったら、誰も買ってくれませんよね。

つくづく、
「自社の商品をアピール・発信できな人」と
「お金をもらうのが苦手な人(安売りしてしまう人)」は
経営者には向いていないと思います。

もしこれに該当する経営者の方、おられましたら、
「ああ、自分は向いてないんだわ」で終わらせるのではなく、
自らを変化させる努力をしましょう。

変化というのは外部環境に合わせることだけでありません。
自己変革もまた、経営者に求められる大切な資質です。

この5年前から、
売っているものもその売り方も変わっていないようであれば、
それは非常にまずいことです。

それは「変わっていない」という事実にも問題がありますが、
「この5年で変わっていない人は今後もきっと変わらないだろう」
というところに
根源的な問題があります。

ですから、環境変化への対応癖のない人は、
まずはとにかく何か変えてみましょう。

そしてそれがうまくいかなかったときに、
「ああ、うまくいかなかった」
で終わらせるのではなく、
なぜうまくいかなかったのかをちゃんと分析して、
次の変化を起こしましょう。

世の中、トライアンドエラーの繰り返しです。
それをどれだけ数多く打ち込めるかです。
そしてそれをどれだけ次に活かせるかです。

ぜひ、「事業領域」「ターゲット」「商品」「広報・販促・販売」
について、変化を起こしてください。
それに手をつけられないようであれば、
重ねて申し上げますが、
「死」あるのみなのです。

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