やはり自分の強みは見えにくい。

これまで何度もテーマにしてきたことですが、
やはり自分の強みは見えにくいのだなと、
コンサルの仕事をしていると日々思い知らされます。

強みのみえにくい理由

会社の経営の方向性を再構築したり、
再認識したりするときには、
やはり、その会社の強みが何であるかを確認するところから始めます。

一度徹底的にSWOT分析をした会社でも2~3年もすれば、
その会社の状況も変わっていますし、
社会情勢や業界にも変化がありますから、
強み弱みが変化しているのが普通です。

ですから「SWOTは以前やったから」ということではなく、
定期的に見直すことが必要です。

そして自社の強みというものを改めて整理しようとすると、
やはり自身の強みが見えにくいことを痛感します。

なぜ自分の強みが見えにくいのかというと、ある意味当然の話しですが、
自分ができることは、自分にとっては当たり前にできることだからです。

できるようになるまで、相当の努力と長い時間を要したとしても、
いったんできるようになってしまえば、
それは普通のこととなってしまいます。

そして自分にとって普通のことは、
他の人・他の会社でも普通にできることであると錯覚します。

技術だけではなく、知識やノウハウや感性についても同じことがいえます。
「自分が持っている知識も感性も、みんな持ってるものだろう」、
「持っていないにしてもそんなに特殊なものではないだろう」、
と考えてしまうのです。

しかしそんなことはありません。
あなたが10年努力して積み重ねたものは、多くの場合、
他者も10年の努力なしには辿り着けません。

ですから今の自社のやっていること、できていることを細分化して、
その一つ一つを客観的に同業他社などと比較し、
「うちしかできていないな」
「うちしかやってないな」
「うちの方がレベルが高いな」
と感じられるものは、立派な強みなのです。

逆に習得に努力と時間を要したとしても、競合である同業他社と比較して
それよりも劣っているのであれば、それは強みにはなりえませんから注意が必要です。

強みが価値を生み出す

これもいつもこのブログでお話ししていることですが、
顧客が自社の商品サービスを買ってくれるためには、
その「買う理由」というものが必要です。

そしてその「買う理由」が「値段が安いから」ということであるならば、
それは単に競争力が低い、または競争力がないだけであって、
それを「買う理由」と考えてはいけません。

そして現在、自社でしか取り扱っていない商品、などというものは
ほとんどありません。
特にメーカーでなければ、取り扱っている商品はすべて世の中に流通しているものですから、
その製品そのものがよその会社と大きく違う、
などということはないはずです。

ですから顧客がその商品を買う理由があるとするならばそれは、
その商品をその会社・お店で買うことで得られる価値そのものであるといえます。

ではその「価値」とは何かというとそれは、
その会社の持っている強みから導き出されます。
少なくとも弱みから価値が生み出されることはありませんよね。

ですからまずは自社の強みというものをしっかりと把握したうえで、
どうすればその強みは消費者にとっての価値に変換することができるのか、
どうすればその価値は、その価値を求める消費者のもとに届くのか、
それを考えて実行していく必要があるのです。

会社は強みでもってこそ勝負をすることができるのであって、
弱みから何か生み出されることはないのです。

ただ「弱み」はそれを見る角度を変えることで
強みに変換できることはありますので、
弱みだからと言ってただ切り捨てるのではなく、
どうすれば強みに変換できるのか、ということを考えることは必要です。

多くの場合、強みと弱みは表裏一体なのです。

自分の強みは人に訊く

強みは、自社のできることを客観的に判断する、
と先ほどお話ししましたが、
実のところ、自分を客観視することは、
そんなに簡単なことではありません。
というか、相当に難しいことです。

結局自分のことは自分が一番わからんな、
という感じです。

ですので自身や自社の強みを正しく把握するためには、
自分で客観視するのではなく、
本当に客観的な目で見てもらう必要があります。

しかし、逆に他人はあくまで他人。
ずっと自社のことを見続けてくれているわけではありませんから、
それほど自社のことを正しく把握しているとはかぎりません。
というか、そんなことはありえません。

ですから顧客を含めて他人が言うことのすべてを
そのまま鵜呑みにするわけにはいきません。

「顧客の声を聞く」とよくいいますが、
顧客の声が常に正しいわけではないのです。

しかしポイントは
「間違ったこともたくさん含まれているが、本当のことはその中にしか存在しない」
ということです。
客観的な意見であり、かつ本当の正解は、
他人の意見の中にあるのです。
というかその中にしかないのです。

ですので自身のことを知りたければ、
自社のことをなんとなくわかってくれてそうな人にとにかく聞きまくる。
これに限ります。

そしてその中から自身が納得のできる「強み」というものが見つかったならば、
それを大切にしましょう。
その本当の強みは、その会社にとっての宝物です。
ぜひその強みの意味を深めて、
価値として正しく顧客に伝わるよう、
磨き上げていただけたらと思います。

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