あなたの会社は、あなたが死んだらどうなるのか。

小零細企業は、ほとんどの会社が社長抜きでは動きません。
それでも、社長が動けなくなったときのことを、考えておく必要があります。

死んだらどうなるのか

社長が動けなくなったとき、
極端な話しとしては、社長が死んだとき、
あなたの会社はどんなことになるでしょう?

大きな会社になれば、それはもう仕組みで動いてますから、
正直社長が死んだところで
短期的にどうということはありません。

しかし小さい会社は
社長あってこそ動いているという会社が多いですから、
そんな会社は社長が突然死んでしまったら、
同時に即死、なんてこともありえます。

もちろん小零細企業でも、ちゃんと仕組みができていて、
社長はマネジメントの仕事をしているだけ、
という会社もあるでしょう。

それが理想の姿ではあるのですが、
必ずしもそうはいかないのが小零細企業。

しかしだからといって、
現状を放置しておいて良いわけはないですよね。

どれだけ小さかろうと、
そこには社員さんがいて、
もちろん家族もいてます。

それらの人たちを守っていかないといけませんから、
「死んだときは死んだときや!」
ということではなく、
ちゃんとそんな万が一のことも考えておく必要があります。

事業のポートフォリオを。

それでは未来創造マネジメント(および税理士法人トレイス奈良事務所)は
どうなっているかというと、
今私が死んだら、そりゃあ大変なことになります。

税理士もコンサルも、基本属人的な仕事ですから。
そして、属人的であること(つまり代表である私が必ず担当者になること)が
うちの事務所の強みでもあり、
敢えて属人的であることでサービス品質を担保しているわけですから
当然のことです。

少なくとも奈良事務所だけでは顧客対応ができなくなりますから、
一応顧客は同じ税理士法人の中で引き継がれて行くのでしょうが、
未来創造マネジメントの雇用が
そのまま維持されるかなんてことはわかりませんし、
ひょっとしたら雇用は失われてしまうかもしれません。

だからこそ手をこまねいていて良いわけはなくて、
自分が関わらなくても収益があがる仕事を、
会社内に作ろうとしています。

今、不動産を絡ませた地域活性化事業を始めつつあります。
その目的は、もちろんその事業自体に大きな意味と価値があって、
それが楽しいから、ということがありますが、同時に、
一度立ち上がってしまえばその後は、私がいなくなっても、
ちゃんと仕事をしてさえいれば収益が上がり続ける仕事を作る、
という大きな目的があります。

ただ、現時点では全然形になっていないので、
まだまだこれからです。
しかしちゃんと進めていけば3年後には
全体売上の20%くらいを構成するように
なっているんじゃないかと思います。

もちろんそれでは収益は激減するわけですが、
それでもこの20%の売上があることは、
残されたものからしたら心強いものだろうと思うのです。

理想としては最終的に全売上の30%~35%程度を占めるようになれば、
一定の目的は果たしたと言って良いでしょう。
皆さんも、もし自身の会社が小さい会社で、
代表にものすごく依存している仕事しかないのであれば、
売上のポートフォリオを考えてもいいんじゃないかと思います。

完全なる新規事業は危ないですから、
今会社内に蓄積された経営資産を活用して、どんな事業ができるのか。
そんなことを考えてみましょう。

いずれにしても今の事業が20年後も
そのまま残っているかは怪しいですから、
今の事業とは違ったビジネスシナリオを、
定期的に考える必要はあります。

これを「代表に依存しない」という切り口で
一度考えてみてはいかがでしょう?
営業して顧客を増やすのは代表しかムリだけど、
その後その顧客を維持し続けるのは社員さんでもできる、
という仕事でもOKですよね。
要は、自分に何かあったとき、
残された人たちがちゃんとごはんを食べていけるか。
これが大切だろうと思います。

保険だけでは片付かない。

基本的に「自分に万一のことがあったとき」に真っ先に思いつくのは、
生命保険ですよね。

ですからもちろんこの「自分に何かあったとき」を
保険でもってカバーしておく、というのは大切です。

会社の借金が足かせにならないように、
借金を返せるだけの保険には入っておくというのが基本です。

そのうえでライフプランを設定して、
必要な補償額を考えていきます。

ただこれは、社員さんというより、
まずは家族を守るときに使っていくものですよね。

「私は、自分自身に何かあっても、社員含めてみんなの生活を守っていきたい」
と考えるのであれば、
保険だけでは片付くことはありません。

代表に何かあっても大丈夫なようにするには、
今の事業を変えずに、仕組みでもって代表が関わらなくてもいいようにするのか、
代表が関わらなくても収益が生まれる事業を展開するか、
このどちらかしかありません。

このどちらとも、確かに大変ですが、
もしこれが成立したら、結果として社長の身に何もなくても、
とても安定した会社運営ができる組織になっています。

代表一人に依存しないわけですから、
代表の時間が生まれて、
それをまた新たな面白い挑戦に充てていくことも可能かもしれません。

良いことずくめですから、ぜひ
「代表に依存しない組織」というものを意識して、
ビジネスシナリオを描く、または仕組みを作る、
ということに着手していただけたらと思います。

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