私の作成するビジョンシートは
経営半分・プライベート半分でできています。
年末も近づいてきました。そろそろ今年を振り返り、
来年の目標・計画を立てる時期ですので、
その前段階としてビジョンについて。その中でもないがしろにされがちな、家庭面について考えます。
経営のプライベートは車の両輪
こんな仕事をしていますと、
多くの経営者とその家族と関わる機会をいただきます。
お客さんは経営者なわけですから、当然です。
たくさんの経営者を見てきて、
経営者ですから自社の仕事に熱心なのは当然ですが、
結構家庭をないがしろにする方が多いのがとても気になります。
経営者も一家庭人ですから、
そのプライベート部分が崩れてしまうと、
それは少なからず経営に影響を与えます。
逆に家庭が安定していると、経営に集中することができますので、
安定感が生まれるように思います。
そんな意味で、会社経営と家庭経営は
やはり車の両輪であると思うのです。
経営者は、自社の経営については
ビジョンと経営計画を作成されている方はたくさんおられます。
(作成できていない人もたくさんいてますが・・・)
しかし、どんなプライベートを築いていくか、という部分については
ビジョンも計画もなく、
その将来絵図が漠然としているように思えます。
自分が幸せにする順番は、身近なところからです。
そこが幸せになっていないと、
その次に近いところを幸せにすることはできません。
一番身近なのは、まず自分、そして家族です。
ですからビジョンを作成するときには経営・仕事面だけではなく、
家族・プライベート面も合わせて作成するようにしましょう。
経営だけでなく、家族と共に過ごすプライベートも、
ワクワクするイメージを描き上げたいものです。
ビジョンと目標設定
以前このブログで、ビジョンシートについてお話しさせていただきました。
プライベートもこれと同じと考えています。
まず最初に、
・自分が大切にしていることは何なのか。
・大切にしている考え方は何なのか。
・座右の銘は?
こんなところからスタートして、
自分自身の理念みたいなものを明らかにしましょう。
すべてはこの「自分が大切にしているもの」に立脚します。
出来上がったものが「自分」の上に立っていないと、
それは砂上の楼閣であり、
根無し草のようにフワフワしたものとなってしまいます。
つまり、本当の自分の中身とつながったビジョンではないので、
体裁だけの、空虚なものとなってしまいます。
それを改めてしっかり見つめなおしたうえで、
例えば10年後20年後(遠い未来、という意味です)、
家族はどんな状態になっていて、
その中で自分や自分の大切な人はどんなことを楽しんでいるのか。
この「幸せイメージ」みたいなものを描きます。
そんな先のことはわからんかもしれませんが、
これもあくまで仮説です。
でも、
「こんな状態になりたいなぁ」
と思うことがなければ、それに近づくこともないですから、
まずは思い描きましょう。
1年たって「ちょっと違うな」と思ったら、
微調整を加えていけばいいのです。
そして10年後のイメージができあがったら、
そこからの逆算です。
5年後は、3年後は、家族のみんなはどんな年齢になっているのでしょう?
その時の家庭のあり方として理想的な状態はどんな感じでしょう?
3年後ともなると、結構間近です。
3年なんてあっという間ですから、
この辺りになると結構リアルなものになってきます。
そして5年後・3年後がそれぞれ独立しているのではなくて、
ちゃんと10年後に線でつながっているイメージをもって作成しましょう。
最後に、そのために1年後どんな状態になっているのか
思い描きます。
これはもはやビジョンではなく
「目標」です。
目標がはっきりすると、
それを実現するために何をするかということが明確になってくると思います。
それが「来年の行動目標」となります。
プライベートと経営のつながり
こうして「経営」と「プライベート」、
両面のビジョンと目標をならべて書いてみると、
そのつながりが見えてきます。
「プライベートがこうなっているためには、
仕事の方がこんな状態になってる必要があるよね」
とか、逆に
「経営がこんな状態であれば、
家族とはこういう生活ができているだろうな」
とか。
これが両方ともうまくつながっていて、
両方が幸せに成長しているイメージが出来上がったら、OKです。
情景が目に浮かぶような、
とてもイメージがしやすいものが出来上がっていると思います。
あとはその将来への「線」をイメージしながら、
設定した行動目標を作成し、一つ一つ実践していきましょう。
目標を作成するとなると、
ストイックに自分を追い詰めるような
ガチガチしたものを作成してしまいがちになります。
しかし、行動目標とはそもそもそういうものではないと思っています。
「これを実践すれば、自然と目標に近づいていくんだ、だからこんなことをしよう」
という感覚で作成しましょう。
自己修練は必要なことでもありますが、
人生のすべてをこれで埋め尽くしてしまうと、
これほど窮屈なことはありません。
後から振り返って、
「こんなにしんどかった」という日々ではなく、
「こんなに楽しくてバカバカしかった」という日々の積み重ねの先に、
幸せな家庭やプライベート環境が築かれているのが最高ですよね。
我々は修行僧ではないのですから
(というか、修行僧も本来そういったものではないと思います)。
そんなわけで、来年も豊かな将来を実現するための、
楽しい1年にしていければなぁと思います。
今にも今年が終わりそうな締めくくりになってしまいましたが、
その前に年末調整のラストスパート。
いっきに現実に引き戻されます(笑)。