ストレスを減らす。

経営者はいろんなものを背負っています。
だからこそ心を病んでしまう方や、病んでいるけどそのことに気が付いていない方も、実は結構いらっしゃいます。
私自身、経験をしていることもあり、いろんな方の相談に乗ったことがあります。
極めて心が健全でバリバリ前向きに進んでいるときはいいのですが、その結果心がくたびれてしまった方は、ぜひ読んでいただけたらと思います。
※私は精神科の医者ではありませんので、以下に記載することはあくまで私の経験による私見です。
これを参考に行動された結果については責任を負いかねますのでご了承ください。

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大切なのは自分の命

基本的に心を病んでしまった、またはその一歩手前にいらっしゃる方はまじめな方が多いです。
まじめだからこそいろんな課題に対して「こうあらねばならない」という考え方で突き進んでいき、融通が利きません。
そしてそれができなかったときに自己嫌悪を引き起こす、ということになります。
そうしているうちに、いろんなものにがんじがらめにされて、気が付けば病んでいる、という状態になってしまいます。
その事実に気が付けばまだ良いのですが、経営者は自己の責任感から、
その状態を当たり前のことと受け止めて最終的に大変な状況まで落ち込んでしまう方も多いように思います。
この域にいってしまうと、「いつ死んでも不思議ではない」というところに行きつきます。
これが本当に恐ろしい。自分の命よりも大切なものなど、この世の中にそれほど多くはありません
(私自身、それは家族くらいだろうと思っています)。
ですから、「死んだ方が楽かな」「このまま死んだら楽になるのにな」とか考え始めたら、
ぜひその状況から脱出することを考えてください。
まず最初に守るべきは、自分の命です。自分よりも人(特に社員さん)を優先する気持ちはわかりますが、自分を守ることができなければ、結果多くの人を不幸にします。

ストレスから逃げる!

一度病んでしまうと、そこから抜け出すことはなかなか困難になります。
日々なかなかやる気が出てこない。
やらなければいけないことはわかっているが、体が動かない。
そしてそんな自分に自己嫌悪、というマイナススパイラルに落ち込みます。
こんな状態であっても、まだ中途半端にパワーの残っている人の中には、
自分のやる気を呼び起こすために自己啓発系の本を読んだりセミナーを受けたりして、
「自分のやる気を引き出すポイントはどこだ!」と探したりする方もおられます。
しかしこれでそのポイントが見つかることはないだろう、と私は思います。
なぜなら行動のベクトルが逆向きだからです。
やる気が起きないのは、いろんなストレスと精神的な「がんじがらめ」で心が弱ってしまった結果、そのような状態になっています。
つまり体と心が「あなたは疲れているから、休め」と叫んでいるのです。
それなのにさらに自分を鼓舞させようとしても、それはさらに心が疲れるだけで、
より悪い状態に進行していくのではないかと思います。
病んでいるときに、自分のうえにさらにやるべきこと・考えるべきことを上乗せしてはいけません。
逆に自分の上に乗っかっているもの(=ストレス)を取り除いていくことが大切だと考えます。
自分にストレスをかけているものはなんでしょう?
それらから徹底的に逃げてください。
逃げることは恥ずかしいことでもなんでもありません。

この世は自分を追い掛け回すものばかり

今や小学生でも持っている携帯電話(スマホ)。
もちろんメチャ便利になって、様々な恩恵を被っているわけですが、
心が病んでいる局面では、不幸の根源でしかありません。
自分のペースを考えずどんどん割り込んでくるからです。
相手に合わせて携帯にでるのはやめましょう。
こういった小さなところから「捨て始める」のです。
携帯は「いつでも電話に出られるツール」ではなく、
「いつでもこちらから電話ができるツール」
です。
わがままな発想ですが、心を病んでしまうような真面目な人たちはこれくらいでちょうどいいと思います。
そして世の中にあふれているSNS。
発信ツールとしては非常にすぐれたものですが、様々な人たちが
「私、こんなことやったよ!」
と自己顕示欲を晒してきます。
これを読んでいると
「みんなこんなに頑張っているのに、自分は何をしているんだろう」
と、どんどん心がしぼんでいきます。
果たしてあなたにSNSは必要ですか?
私の経験上、ある日突然SNSに一切かかわらないようにしても、
全く人生に影響はありませんでした。
むしろ清々しい気分になったことを覚えています。
SNSは人によってはストレスの対象でしかありません。
これに共感した方は、即、捨てましょう。
また必要になったら始めたらいいんです。私は今でもフェイスブックは一切見ません。
でもメッセンジャーは便利なのでアプリとしてメッセンジャーだけは残しています。

やることリストより、やらないことリスト

先ほど書いた通り、心が疲れて病んでしまったり病みかけていたりしているときには、
ストレスを取り除いていくことが大切です。
まじめな人や、周囲からの依頼を断り切れず抱えてしまう人ほどこのような状態に陥りやすい。
「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」「こうあるべきだ」
という思考で自分自身を追い込んで行く傾向があります。
ですから、意識して「これはやらない」と割り切ってしまう必要があります。
そこで「やることリスト」ではなく、「やらないことリスト」を作成しましょう。
・本来やらない方がいいけど、うっかりやってしまうこと。
・本当はやりたくないけど、頼まれたりすると仕方ないからやってしまうようなこと。
こういったことをやらないようにするためです。
私の作成しているものは、だいたい20か条くらいでできています。
そして毎日朝起きたら、それに目を通すことが私のルーチンです。
自分が本当にやらないといけないこと、やりたいことはなんなのかをしっかり意識することができるようになりました。
これはオススメです。
ぜひ自分の「本当はやりたくないこと」「これまで引き受けて後悔してしまったこと」と向き合ってください。

とにかく、捨てる(笑)

とにかく、自由は「捨てること」からはじまります。
自分にとって必要なものと思っていたことが、実際捨ててみると
「あれ?これ、ない方が楽ちんやん」
というのが結構あります。
捨ててみてからでないと、なかなか気が付かないものです。
捨てた後に実際に捨てない方が良かったなぁと思ったら、
その時もう一度拾えばいいだけのことだろうと思います。
先ほどのFacebookの話など、まさにそれです。
そうやって一つ一つ体から剝がしとって、少しずつ楽になっていきましょう。
そしてせっかく取り除いたからには、その痕を安易に他のもので埋めないようにしましょう。
精神的な意味でも時間的な意味でも。
せっかく生まれたほんの少しの自由な時間と自由な気持ち。
これはそのまま大切にとっておいて、
「本当に」自分にとって大切なことのために使いましょう。

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