2022年の事務所移転に向けて。

今のオフィスとして借りている場所の存在意義に、疑問を感じてきたので、
現在の事務所を引き払って自宅に事務所を戻そうと思っています。
その理由について。

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その考えに至る背景

これまで、うちの事務所は結構いろんな場所に引っ越しをしてきました。
最初は自宅事務所にはじまり、
次に自宅から車で10分あまりの駅前に移転しました。
その後、駅前にいることの意味がないことに気が付いたので、
駅から離れた一軒家に移転しました。
最後に、
「うちの子供とパートさんの子供を会社に連れてこれる、学校帰りに寄れる環境」
ということで、今の場所に移転しました。

この間、およそ17年。
こうして考えると、これまで結構引っ越ししてますね。
私自身、環境を変えることが好き、
ということもあるのでしょう。
さて、そして今度が本当に最後になるかと思うのですが、
原点回帰、自宅に事務所を戻すことにしました。

テレワーク環境が整備された

この考えに至った、一つの大きな理由です。
2020年2月あたりから、日本でも新型コロナウィルスの感染が拡大し、
それに伴い、社会全体で
「自宅で勤務をする」
ということに対する意識が一気に拡散しました。

世の中のシステム環境的には
それ以前からすでに十分整っていたわけですが、
結局は会社側がその導入に踏み切れていなかったということなのでしょう。
社内体制の整備が面倒ですし、
社員さんが上司の眼から離れてちゃんと仕事をするのかという
不信もあったのだろうと思います。
でもやらざるを得ない環境が無理やり発生したので、
結果としていっきに進みました。

そしてみんな気が付きました。
「こんな都会の真ん中に大きな事務所がある意味って、あるのか?」
多くの企業がテレワークを進めていったわけですが、
コロナウィルスが少し収束しつつある現在、
多くの企業が社員をオフィスに引き戻そうとしています。
まぁそれぞれ考え方があるでしょうから
特に口をはさむものでもないのですが、
なんででしょうね?
おそらく効率が高まっているんじゃないかと思うんですけどね。

テレワークを行おうとすると、
それぞれの仕事を明確にする必要があります。
仕事内容を明確にすると、その人の果たすべきことは、
「決まった時間働くこと」ではなく、
「決まった仕事を成果をあげて終わらせること」
に変化します。
すると必然的に余計なことをしなくなりますから、
きっと効率はあがると考えるのが自然ですし、
うちの顧問先でもそれを実践しているところは大幅に効率化が進んでいます。

人と人との直接的なコミュニケーションが不足する、
などの問題はありますが、
定期的にそういう場を持てば良いだけですから、
それが根本的な原因ではないかと思います。

結局は、
「目に見えないところで社員が働いているのが、ちゃんと仕事しているのか不安」
ということなのでしょう。
せっかく労働が「時間」という制約から解放され、
新たな労働のありかたに時代が切り替わろうとしているのに、
また時間管理に引き戻そうとしている。
このあたり、日本企業の成長力が止まってしまっていることと
無縁ではないように感じます。

元に戻そうと思えばいつでも戻せるわけですから、
せっかく変化した世の中、その変化の恩恵を
充分に活用し、堪能するべきだと思うのです。

リモート会議の充実

もう一つの大きな理由はこれ。
リモート会議とウェブセミナーの充実です。
私にとってはこれが一番大きいですね。
事務所が必要な理由の半分は、来客があるからです。
そして、事務所に複数の人を招いて会議やプチセミナーを開催するためでした。
しかし、昨今のリモート会議やウェブセミナーが常態化する中で、
その存在意義は大きく失われました。

来客はあるにせよ、
少なくとも複数人数会議やセミナー開催は
すべてウェブに置き換わりましたから、
いま使用している事務所のような、
10人も入れるような会議室は必要ありません。
ますます、
「大きなオフィスを便利なところに構える」
必要性が失われました。

ただ、
最初に自宅で事務所をスタートしたときからすると、
結婚もしましたし、子供も二人生まれましたから、
自宅は相当手狭にはなっています。
ですので、自宅の増築を予定しています。
現在の事務所は、月額11万円を支払っています。
年間132万円ですから、
増築に700万円以上かかるとしても6年で元がとれます。
さらに別で事務所を持つことで、
自宅とは別に水道光熱費やネット環境などの契約もしていますから、
そこでも余計な経費がかかっています。
なので経費削減の意味でも大きく意味があります。

空間づくりは大切に

自宅には戻るわけですが、もちろん来客はあります。
いつも私が「商品価値」について話しをするときにお伝えしていることですが、
「空間」も商品価値を構成する大きな要素です。
ですので来客がある以上、
空間づくりはちゃんと作りこみたいなと思っています。
ただし、お金はあまりかけない形で。きっと可能だと思っています。


まぁ上記のようなことは1年以上前から議論が始まっていて、
このような主張の今さら感はハンパないわけですが、
大企業がまたオフィスに人を引き戻そうとしている空気感から敢えて、
この今さらのテーマを語らせていただきました。

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