危機管理から、目に異物を埋め込んでいます。

私の目の中には、コンタクトレンズが埋め込まれています。
なんだかこう表現すると、部分的にサイボーグ化されたように聞こえますが(笑)。
これはICLという、一般的にはあまり知られていないものです。今回はそのICLについて

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ICLとは

ICLとは「Inplantable Contact Lens」の略称です。
要は「眼内コンタクトレンズ」のことです。
眼の中の「水晶体」といわれる部分と「虹彩」といわれる部分の間に
挟み込むように挿入されています。
知名度としては全然ですが、
実は現在一般的になっているレーシックよりも歴史がある技術です。
メリットはたくさんあります

①手入れ不要
眼の中に入っていますから、当然取り出せません。
ということは手入れが要りません。
定期的な検診だけ受けていれば問題ないので、
コンタクトレンズのような日常的な手間が全くかかりません。

②違和感がない
これもコンタクトレンズとの比較ですが、
眼の中に入っている装着感は全くありません。
少なくとも私は皆無です。

③角膜を削らない
レーシックは角膜を削ることで視力回復しますが、
削った角膜は元に戻りません。
ですので一度やってみて自分には向いていないと思っても、
元にはもどれません。
しかしICLは直接レンズを埋め込んでいますから、
手術でとりだせば元の眼に戻ることができます。
これは安心感という意味では結構大きいメリットです。

④さらにレーシックが可能
ICLをした段階ではまだ角膜は無傷ですから、
万一また視力が悪化した場合にレーシックを施すことができます。
もちろんICLを入れ替えることもできるのですが。

なぜICLにしたのか

私は小学校低学年から視力低下が激しく、ずっと眼鏡生活でした。
そして視力が悪すぎて、ものがはっきり見える距離は、
顔から5cmとかいう状態でした。
レーシックも考えましたが、
まぁなんとかメガネがあれば生活ができてましたので、
それほど深く考えることなく暮らしていました。
その考えに大きな変化が生まれたのは、結婚し、子供が生まれたあとです。

寝ているときはもちろんメガネははずしますし、
コンタクトレンズも装着していません。
もしこの睡眠時に地震や火災などの災害が起こったとき、
ベッドから飛び起きても私は何も見えません。
地震であればメガネもどこかに吹っ飛んでしまって、
探すことはできません。
私の視力では足元に何があるか全く見えませんから
こんな状態では歩くこともおぼつかないのです。

子供は抱きかかえれば運べますが、
私は重たくて運んでもらうことはできません。
本来このようなときに最も活躍しなければならない立場である父親が、
最も足手まといになってしまうということに気が付きました。

「これはマズい!」
ということで、そこで初めてレーシックをしよう、と思い立ったのですが、
レーシックは視力が悪ければ悪いほど角膜の削る量が増えるため、
私の視力ではレーシックが無理、という結論でした。

そこで自分でいろいろ調べていく中でICLに辿り着きます。
「目の中に装着する」と聞くとめちゃ不安ですが、
よくよく調べてみると、
「これって逆にレーシックよりもいいのでは?」
という結論に。
そして、今にいたります。

危機管理

私がこういった考え方に至るのは、
おそらく自分が経営者だからなのかなと思います。
経営者はどれだけサイズが小さくとも
自分自身に何かがあったときに周囲に与える影響が
一般的な会社員とは比べ物になりません。
だからこそ日頃からの危機管理については、
とても意識が高くなります。

でも、案外そうでもない経営者の方も、
結構いらっしゃいます。
しかし「危機管理」、というのは
経営を考えるうえでの一つの大切な要素なのです。

現在私は税理士事務所としては
個人事務所ではなく知り合いの税理士とパートナーを組んで
税理士法人となっています。
実際これによりお互いに救われたこともありました。

それでもやはり私が突然死亡した場合には各方面に
多大な影響と迷惑をかけてしまいます。
だから簡単な遺書を書いています。
相続に関するものではありませんから、簡単なものです。
内容はこれまでのいろんな方への感謝と、
死亡後の各方面の処理について。

例えばどのお客さんはどの税理士に引き継いでもらうべきか。
個人と会社でどんな保険に入っていてその連絡先はどこなのか。
個人の預金やその他金融資産はどこにあって、そのID番号は、など。
特に最近は実際に通帳がなかったりしますから、
金融資産の場所は大切です。
郵送物でなく全部メールで連絡というものもありますから、
直接目に触れることがないため、本人以外誰も気が付けないこともあります。


とにかく経営者は、
自身になにかあったときのことを想定する訓練をしておきましょう。
日常的に危機管理を意識できることは、
経営者にとって必要な能力だと思うのです。

なお、今回ご紹介したICLにもデメリットやリスクはありますので、導入判断はご自身の責任の下、お願いします。

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