決めること、決めたことをやること。

物事を決めない決まらない、そして決めたことをやらない。
これ、赤字会社あるあるです。

活発な意見と共に、決まるべきことが決まり、実行される社風でありますように。

会議の場で決まらない

会議は何をする場でしょう?
もちろんそれは、
「決めるための場所」です。

経営は基本的に、
そのビジョン・計画を達成するための課題を抽出し
それを一つ一つ実行していくこと。
そして、日々の事業活動の中で発生する問題を形成し、
それを一つ一つ解決していくこと。

これに尽きるわけです。

会議はその課題解決や問題解決に向けて
どのようなことを実行するのかを決めるための場所です。

ですから、会議の場で何も決まらない、ということは、
それは、
「経営していない」、
少なくとも
「経営が前に進んでいない」
と、ほぼ同義なのです。
さて、そこで決めずしてどこで決める?

経常的に赤字が続いている会社によくある姿ですが、
何をするかということがまず決まらない。
そして決まったとしても具体性に乏しくて、
誰が
いつまでに
どれだけのことを、
という詳細が定まっていない。

これでは「決めた」とは言えないですよね。

決めたことが実行されない

私は、顧問先の会議コンサルに入ることもあります。
その目的は、
組織の力で事業を前に進めるため。
つまり、全員(または経営幹部)で決めるべきことを決めて、
それを責任もって実行していただくためです。

しかしこれまた継続的に赤字の会社は、
決定したことを実行するという習慣が
決定的に欠けています。

コンサルに入ると、
「次回までの宿題」というのを必ず明確にしてから
終わることにしています。
その宿題を実行することが、
経営を前に進めることになりますし、
会議の時間に全員で「うーん」と考えている時間が
もったいないからです。

しかし、決まったことを実行する習慣がない会社は、
その次の会議を迎えたとき、
その出した宿題が実行されていない、
ということが、意外とあるのです。

申し訳ないですが、コンサルとして
「ガクッ」となります。

もちろんこちらも仕事でやっているわけですが、
誰の会社を改善するためにやってるんだろう、
という気持ちにさせられてしまいます。

こういった宿題に限らず、
決まったことが実行されないということは、
その決めるための時間が
無駄だったということになりかねません。

そして何より、
会社を改善していこう!
という人の思いに水を差すこととなります。

心当たりのある経営者の方、
決めたことは必ず実行しましょう。

決めたことを実行することで、
そこに新たな発見(良いも悪いも)があり、
その発見を元に、
次の実行内容を決めていく。
これによって経営は前に進んでいくのです。

決めたことが実行されなければ、
ずっと同じ場所に立ち止まったまま。

ですから、決めたことは必ず実行しましょう。

そしてその実行を担保するために、
誰が何をいつまでにどのように実行するのか、
というところまで
定めておく必要があります。

さらに経営者は、
それが正しく実行されているのか、
頃合いを見計らってフォローしていきましょう。

経営者自身が
決めたことを実行していない、などというのは、
もってのほかです。
残念なことに、意外とあるんですけどね。

やってみなければ、わからない。

決めたことを
「次回までにやりましょう」
となったときに、
それが実行できない理由が次々と口々に語られるような
会社もあります。

まぁその会議の場で出てくるだけ、
まだましですが。
そのできない理由の一つ一つをつぶしてから
終わることができますから。

どんなことにもその実行には、
多少なりともハードルがあるものです。
そのハードルはあきらめるためにあるのではなく、
乗り越えるために存在します。
だって、実行するのが前提なわけですから。

そこで議論すべきは、できない理由ではなく、
「どうやったらできるのか」ということ。

まずはやってみないことには、
何も結果は出ないですし、
結果が出なければ、
次の仮説を立てることができないのです。

どんなすぐれた経営者も、
どんなすぐれたコンサルも、
その決めたことが正解かどうか、
やってみるまでわかりません。

そしてその実行にともなって生じるリスクについても
最大限確認し、準備をする必要はありますが、
それを心配し過ぎて実行しないというのは、
結局なにもしていないのと変わりません。

心配があるから実行しないのではなく、
行動に移してから出てくる問題に対して
その都度対処していくという発想が大切です。

どれだけ想定しつくしても、
思わぬ問題は発生するものです。
そうやって問題が生じること自体が悪いことではなく、
それによって一つ一つ問題が顕在化して、
それを解決していくことに価値があるのです。

だから、まずは実行しましょう。
やってみないとわかりません。
やってみないと経験にはなりません。
逆に、そのやってみた一つ一つの行動が
経験となって積み重なり、
それが会社の力となっていくのです。

まずは決めること。
決めたことを実行しやすいよう具体化すること。
そして、実行すること。

この習慣を身につけることが、
赤字会社からの脱却の入口であるように思うのです。

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