会議は経営資源を使っている。

会議は生産的であるか、が大切です。
なぜなら、会議は経営資源を燃やして運営しているから。

京丹後拠点の会議スタイル

人の時間を奪わない

会議にはもちろん、その目的があります。
当然ですよね。
そしてその目的は、大きく分けて2つあると思います。
一つは、組織またはチームのコミュニケーションを高めること。
そしてもう一つは、組織としての次の行動を決めること。

前者が目的である場合には、
ある程度時間に余裕をもって、
みんなで対話を重ねることが大切です。
それ自体が目的にみたいなものですから。

日頃の仕事を通してある程度良好な
コミュニケーションが出来上がっている場合は、
これは不要です。
そうでない場合、
あえてお互いの距離を近づけて、
チームとしての仕事効率を高めていくために行います。

そして後者は基本的には短ければ短いほど良い会議です。
当然みんなが生産的な意見を出して、
議論が必要な場合は議論をすることは大切です。

しかし対話そのものが目的ではありませんから、
ダラダラは禁物。
会議というのは、そこにいるすべての人の人件費がかかっています。
人件費って高いんですよ。
固定費の中では、圧倒的です。

例えば10人が参加していて、2時間の会議であれば、
トータル20時間。
これを月に2回、毎月開催しているとしたら、1ヶ月で40時間、
年間で480時間もの時間をかけて運営しているわけです。
一人5,000円の時給と考えたら、のべ240万円。

240万も経費をかけて行うことって、そうそうないですよね。
明確にお金の支払いが見えないからこそ、あまり意識されないことが
大きな問題です。
ほかの経費をいくら削減していても、
会議をダラダラやっていたら、
結局全部そこで相殺されてしまいます。

自分の時間を大切にしつつ、人の時間も奪わない、
という方向を大切にしましょう。

決めるべきことを決める

会議は議題を出して、
それに対して一定の結論を出し、
決定事項として実行に移していくためにやっています。

そんな意味で、決めたことが実行に移されないと、
その会議の意味はなくなりますし、
決定事項のない会議は会議とは呼べないと言っても、
過言ではありません。

業務報告が会議ではありません。
報告や連絡なんてのは、相当重要なもの以外は、
社内のチャットツールやメールなどの
情報共有ツールで終わらせてしまえばよいのだろうと思います。
ましてや社長や特定の権力者の独壇場など、
会議と呼べるものではないのです。

そして「決める」にも、いろんな手段があります。
全会一致なのか、
多数決なのか、
コンセンサスなのか、
2/3以上なのか。

これをあらかじめ社内ルールとして決めておきましょう。

全会一致は基本的に現実的ではありません。
みんな物事の考え方は異なりますから、
全員が完全に理解納得しないと物事が決められないというのは、
あまりにスピード感に欠けます。

そして多数決などを最初からいきなり採用することは
これまた良くありません。
多数決は、多い人の意見を採用する意志決定方法ですが、
実は少数派を無視する方法でもあります。
そういう意味では2/3でも同じことです。

しかし最終的には決めないといけないわけですから、
他の民主的決定方法のバックアップとして
多数決または2/3という手段を用意はしておく必要が
あるんじゃないかと思います。

議事録を作成する。

会議をしたら、必ずその議事録を作成しましょう。
議事録は大切ですよ。
これがちゃんと作成されるかどうかで、
その会議の成果が決まるとも言えます。

議事録がなく、参加者それぞれのメモ書きに依存すると、
決定事項に対してそれぞれの解釈が生まれてしまいます。
ですから会議が始まる前に議事録作成者をちゃんと定めておき、
その担当者は話を聴きながら議事録を作成していくのです。

ただ、たまに見かける議事録で、
その会議で発言されたことが一から十まで詳細に、
誰がどんなことを言ったかということまで
記録されているものがあります。

このような議事録、一見必要なようで実は不要です。

議事録の役割は決定事項の確認とその記録です。
会議で決定したことは、その組織の人全員が従っていくべきものですから、
「それを誰が提案したか」などということは、必要のない情報です。
特定の人がその決定に対する責任を保有する必要はないのです。
決まった以上、それは全員の責任です。

できるだけシンプルに、
どんなことが決まったのか。
それはいつ(いつまでに)実行するのか。
その実行責任者はだれなのか。
そして、どんな内容が積み残し事項となったのか。

これらのことが明確になればそれでOK。
そして会議の最後に議事録担当者は
その内容を改めて発表し、
全員が正確に認識できるようにしましょう。

議事録を記述することも経営資源を使っています。
ですから無駄に細かい議事録を作成するのも、
それは経営資源の無駄遣いなのです。

会議を生産的なものにするだけで、
会社はずいぶんと変わります。

できる限りシンプルに、
決めるべきことを決め、
実行すべきことを実行しましょう。

それが細かく何度も繰り返されることで
会社はみるみる前進していきます。

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