伝えるべきは、機能よりも価値。

商品を売るには、機能も大事ですが、
その「価値」の方が、はるかに大切です。

顧客は「価値」でものを買う。

ここ最近で皆さんが買い物をしたもの
思い浮かべてみてください。
どんな買い物をされたでしょうか。

100円ショップで買ったようなとても安いものから、
お金に糸目はつけず・・・とまでは言わずとも、
わりとしっかりお金をかけた買い物まで、
様々かと思います。

でもその中で、「安ければ安いほどいい」
と思って買ったものって、
きっと、その「機能」だけ果たしてくれれば
それでいいというものだったんじゃないかと思います。

「とにかく、字が書ければいい」
とか、
「とにかく、スプーンであればなんでもいい」
とか。
そういったものには人間、お金をあまりかけません。

逆にそこに機能だけでなく、
「それを使うことでこんな状態になれる」
とか
「これを買ったらこんな気持ちになれる」
という部分では、きっとこだわりをもって商品を選び、
比較的高くても買ったんじゃないかと思うのです。

そう。商品を構成するのは、機能だけではありません。
その機能が生み出す「価値」が大切なのです。

ダイソンの掃除機。

ダイソンの掃除機は、
機能としてはたいしたものはありません。
でもきっと皆さん、コマーシャルを覚えていただいているはず。

「吸引力が落ちない、ただ一つだけの掃除機」

いろんなメーカーが、高機能な掃除機を作って、
一生懸命その機能を売り込む中で、
ダイソンは「吸引力が落ちない」というたった一つの価値を示すことで、
大ヒットしました。

実際に使われたことのある方はご存じかと思いますが、
正直、吸引力自体はたいしたことありません。
むしろわりと弱いように思います。

ダイソンは、吸引力をあげることに力を注ぐのではなく、
みんなが思っている「だんだん吸わなくなる」
という不満を解消する、という価値を生み出し、
それを強力に発信したんです。

そしてそこに、その技術力を前面に押し出すような、
メカニカルなデザインを施して。

するとあれほど高額な商品だけれども、
みんなそれを求めて購入したんですよね。

価値を示すこと、そしてそれを強力に発信すること。
その大切さがよくわかる事例だと思います。

価値を明確にして、発信しよう!

それでは皆さんの商品には
どんな価値があるのでしょう?

「価値」には二つの方向性があります。
それは「負の解消」と「夢の実現」。

負の解消とは、
・こんなことに困ってる
・こんな不便がある
・こんなストレスがたまる
・こんな面倒なことがある
こういったものを解消することです。
ダイソンの掃除機はこちらに該当します。

そしてもうひとつ、夢の実現。
これは、
・これがあれば素敵なのにな
・こんなことが実現できたらいいのにな
という「マイナスをゼロにする」ということではなく、
「ゼロをプラスにもっていく」というものです。

この2つの切り口で、自社の商品について考えてみましょう。
自社の商品は、それを購入することで、
その顧客はどんな価値を手にすることができるのでしょう?
その顧客は、どんな気持ちになることができるのでしょう?
そしてその価値を手にするにあたって、
その商品を選ぶ理由はなんでしょう?
これを明確にして、
それらの価値を求めている人たちに向けて
その価値を思いっきり発信しましょう。
これが大切です。

よい商品でも、その価値がはっきりしていなかったり、
よい商品を作る能力はあっても、その発信力が絶望的に弱かったり、
ということがよくあります。

しっかり相手にその価値が届く言葉を紡いで、
遠慮なく拡散しましょう。
そうして始めて商品は売れるんじゃないかと思います。

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