桜に思う、適正規模。

一昨日の土曜日、自宅でお花見をしました。
そのとき感じた、会社の「適正規模」について。

お花見の桜の状況説明。

先ほど「自宅でお花見」と書きましたが、正確には、
「自宅の隣にある私の実家でお花見」
です。
実家が佐保川という川沿いにあり、
その川の堤防沿いに
ソメイヨシノが植えられているため、
毎年リビングから室内花見ができるという最高の環境です。

室内だから、花粉症もなんのその(笑)。

さて、その桜ですが、
私が中学生か高校生くらいに植えられたものですので、
それからおよそ30年以上が経過しています。
川の中心に向かって気持ちよく成長しているので、
相当に大きな木になっています。

特に剪定とかもされていませんから、
逆に伸び放題、ともいえます。

大きな木なので、もちろんとてもキレイなのですが、
例年参加している方が、
「何年も前の方が、もっと花が詰まっている感じでキレイだったよね」
と。

そう言われてみれば確かにそうです。
大きくなって剪定をしていない分、ボリューム感はありますが、
花の密度は薄くなって、昔よりもちょっとスカスカした感じがあります。
そんな桜の木を見て、
「ああ、この桜の木みたいな経営をしてはいかんなぁ」
と感じました。

適正規模というものがある。

この桜の木はちゃんと剪定をされていないからこんなことになりましたが、
きっと必要なときに切り戻したりされていれば、
もっとぎゅっと花の詰まった桜が維持されていたかもしれません。
植物のことは詳しくないので、わかりませんが(笑)。

しかし、経営もこれと同じこと。
会社にはその経営者の性格・器、業界、業態、事業形態に応じて、
その適正な大きさ(適正規模)というものがあります。

そして経営者自身にたまたま営業力があったり、
その会社に商品力があったりすると、
会社はそれだけで、不用意に大きくなったりします。

売上規模が大きくなっていくことに歯止めをかける経営者はあまりいませんから、
気がつくとその会社の本来の「器」を超えてしまうことが、
普通にあります。

そして一度そうなってしまうと、すでに手遅れ。
会社のサイズは、大きくするよりも、
それを縮小していくことの方が何倍も大変ですし、
急激に縮小しようとすると、当然ながら痛みが伴います。

だから早い段階で、
「この事業はこれくらいのサイズが適正」
ということを判断して、
そこでとどめておく必要があるのです。

大きくなりそうであれば、植栽と同じようにいったん切り戻して、
中身を充実させて、上に伸びるよりも根を深く下ろす。
この方がよほど大切なことかと思います。

そして根が地中深く伸びて、
幹の中身ががっしりとつまってきたら、
ひょっとしたら適正規模が大きくなっているかもしれません。

そのときに規模を膨らませても遅くないんじゃないかと思うのです。

未来創造は、いったんここまで。

今後時代の流れは恐ろしく速く、
俊敏な判断と小回りの良さが求められます。
そんなときには規模が小さい方が絶対に有利。
小さいけれども揺るがない強い会社を、
作り上げていきましょう。

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