惰性でやっていることに、疑問をもつ。

自社を見渡してみて、
なんとなく惰性で続けてしまっているもの、ありませんか?
今日はその弊害と改善について。

デカくなりすぎて、惰性で転がってくれない。

日報に代表される、惰性。

いろんな会社を見ていると、
惰性で無駄なことを続けているな、というのが散見されます。
昔に比べるとずいぶんと減っているように思いますが、
それでもやはり、まだまだ多いな、と思います。

代表的なものが、日報。
日報全てが悪いわけではありません。
ちゃんとそれが活かされているのであれば、
それは良い日報です。

日報にもいろんな内容があります。
・どんな業務を行ったのか報告
・どんなことがあったのか報告
・どんなことを感じたのか報告
・悩みや抱えている問題の相談
などなど。

問題はこれを会社がどのように活用しているか、です。
これを上司が目を通して、「ふーん」で終わってませんか?
ひどい会社では日報が、日報提出箱にどんどん積み重ねられているだけ
というものもありました。
こういう会社は、だいたい業績も悪いものです。

日報というのは、内容にもよりますが、
わりと時間かかります。
そして面倒です。
一日10分全社員が毎日やるとして、
1年間にどれほどの時間となるか、
考えてみると、それはそれは怖ろしいことです。
そしてそれは時間を給与に換算したときの金銭的な恐ろしさでもあり、
そういった惰性を社内に浸透させているという文化そのものの恐ろしさです。

例として日報をあげましたが、
会社の中には気がつけばこういった「惰性」がはびこります。

目的は何なのか、を振り返る

そういった惰性を取り除くために、
まずは、その行動や決まりが何のために存在しているのかを
考え直しましょう。

その目的がパッとでてこないようであると、
それは無意味なものです。
今すぐに、やめましょう。

もちろんどんなことであれ、
当初は目的をもっているからこそ始まったものです。
しかし、会社の状況が変わっていく中で、
その当初の目的が失われていったり、
不要な存在になることも大いにあります。
会議などもそうですが、
定例的にやっているものは、
そういった存在になる可能性を秘めています。

定期的に見直すことを考えて、
必要性が乏しいと考えるならば、
勇気を持って捨てましょう。

それが活かされているか考える

顧問先に、その会社で定例的に行われているものの目的を尋ねると、
多くの場合は、とてももっともらしい回答が返ってきます。
先ほどお話ししたとおり、当初は目的をもってスタートしているわけですから
当然と言えば当然です。
そういった意味で目的がパッと出てこない先ほどのようなパターンは、末期症状です。

しかし、その目的が回答できたからといって、
イコール続けるべきというわけではありません。
問題はそれが正しく活かされているかどうか、です。
例えば日報で、毎日の行動を記録されているとして、
その目的は、
「一人一人がどんな業務を行っているのか知ること」
なのでしょうが、大切なのは
「それを知った上で、どうするのか」ということです。

多くの場合それは、
どの仕事にどれだけの時間をかけているのか
ということを知りたいのだろうと思いますが、
そしたら、それを集計したことがあるのか、ということになります。
手書きでされている場合、まず集計されていることはないでしょう。
めちゃめちゃ手間ですから。
もし集計されていないとするならば、
「ホントにちゃんと仕事をしているか」という監視の意味合いしか残りません。
そしてそんなのはいくらでもウソをつけますから、
実はその目的も果たせません。

目的があったとしても、活かされていないのであれば
選択肢は2つ。
 ・それを活かすための工夫をするのか、
 ・それを捨てるのか、
です。
顧問先にその二択を迫って、
「わかりました、そうですね。活かしていくようにします」
という返事をいただいたときに、活かされた経験はほぼありません(笑)。
何の工夫もなく、今まで活かされなかったものが
今後活かされるようになることはないからです。

本気でそれが必要であると思っているのであれば、
本気でそれを活用するために工夫し、変化させましょう。

目的があるものは捨てるのが難しいものですが、
活かされていないのであれば、ないのと同じです。
今後も活かしきれないと思うのであれば、
これも勇気を持って捨てましょう。

効率化できないか、考える。

今やっていることについて、
効率化を図っていくことも大切です。

目的がある。
ちゃんと活かしてもいる。
でもなんか無駄が多い、と思いつつもそれをそのまま続けている。
というものも、一種の惰性です。

良い意味で手を抜く、ということは、
めちゃ大切です。
どうすれば、より効率化されるのか、
ということを追求しましょう。

そして、効率的にするための時間を惜しまないこと。
毎回同じ面倒なことをするくらいなら、
一度時間をかけて仕組化してしまった方が、
結果として時間を短縮することにつながります。
私がプログラミングの勉強をしているのもそういうことです。
なんでわざわざ時間をかけてそんなことをしているのかというと、
もっと手を抜きたいからです。
個人的に興味があるから、ということもありますが、
プログラミングをしようとする人たちというのは、
基本良い意味でサボりたいから、という人たちです。

これを自分でやるか自社の誰かがやるか外注するか、ということは
一考の余地がありますが。
一定のサイズの組織になってくると、これは経営者自身がやることではありません。
ただ、少なくともちょっとしたことであれば社内で解決できた方が
スピーディで無駄がないと思います。

そこまでのことは考えないにしても、
ちょっとした工夫で大きく便利になることは世の中本当にたくさんあります。
今のあり方をそのまま受入続けるのではなく、
むしろ日々改善していくことに快感を覚えるようにしましょう。

そうして余った時間を、より効果的なことに振り向けることができれば、
これほど素晴らしいことはありません。
もちろんそうして余った時間を、
ゆっくり過ごしてもいいのだろうとも思います。

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