事務所内の書籍のスキャンをはじめました。

ペーパレスに関してはこれまでなんどかお話ししてきましたが、
その中で以前から実行したかった、事務所においてある書籍のスキャン。
これをついに実行し始めました。

本棚が空に順番に空になっていきます。

「自炊」という行為。

書籍をスキャニングして電子保存する、というのは
割と昔からいろんな人がやっていることです。
自分で書籍を吸い取る、ということから
「自炊」と言われるようになりました。

つまり今、うちの事務所でやっているのは、これです。

前々からやろうやろうと思っていたことですが、
年内に今の事務所を引き払うことが決定しましたので、
これを機会についに手をつけました。

パートさんにお願いして、
隙間時間などを使ってちょっとずつ(というスピード感ではないですが)
電子化してもらっています。

今では外注でこういったことを引き受けてくれる業者もあるのですが、
そういったところは通常PDF化です。
私の事務所はDocuworks(個人的にはPDFより圧倒的にこちらが好き)で
ペーパレス化をしていますから、
自前でやっているのです。

裁断して両面スキャンしてPCに取り込むだけですから、
ゆっくりやっていけば、それほど大変なことではありません。
進捗としては、まだ全体の15%程度でしょうか。
それでも着々と進んでおり、
最近ついにその電子化した書籍で調べものをするという機会がありました。

思った以上に便利だったので、これは進めて本当に良かったと思います。

ファイル名が命。

基本的に電子化した本は、フォルダに分けて整理していくのですが、
やはりせっかく電子化しているわけですから、
検索で探し出したいですよね。
それができるならその方が圧倒的に早いわけで。

ですから、どのようなファイル名をつけるか。
これが相当に大事です。
専門書などやたらとタイトルが長かったりしますが、
「どれだけ長くても、それをそのままファイル名にしてください」
とお願いしています。

ファイル名が長いこと自体はそれほど気になりませんから、
それよりも検索にひっかからなくなることの方が問題です。

なのでとにかく本のタイトルをそのまま再現してもらっています。

Docuworks内でも、エクスプローラーでも、
どちらでも検索可能。
もう本棚の前で「え~っと・・」といいながら
目当ての本を探す時間はいらなくなります。

そもそも本棚まで足を運ばなくてもよくなります。

散らからない

本が増えてくると、どうしても散らかります。
整理整頓していても、数が増えたら増えただけ、
本棚は煩雑な状態になります。

そして出してきた本はまた本棚に戻さなければなりません。
しかも元の場所に戻さなければ、
そのあと探すのが一苦労、ということになります。

一応ある程度分類しておいていますが、
結構その分類が微妙なものもあるので、
時間が経つと元の場所に戻す、ということが
想像以上にできなくなってしまいます。

電子化して特定のフォルダに保存されると、
それを開く時はそこから移動するわけではありませんから、
それがPC内のことであったとしても、
散らかることはありません。

そもそも電子化されていますから、
物理的には散らかりようがありません。

これだけでずいぶんとスッキリです。

ページを指でめくる必要がない

現物の書籍は、当然指でページをめくる必要があります。
これがDocuworks化されていると、
Shiftを押しながらホイールを回すとページをめくることができます。

勢いでくるくる―と回すと、ページもどんどんめくれます。

もちろん特定のページに飛ぶのも自由ですし、
専門書で調べものをする、という作業に関して言えば、
現物の書籍よりもDocuworks化されたものの方が
圧倒的に使い勝手がよいことが判明しました。

指が乾燥してページがめくりにくい、なんてこともありませんしね。

電子文書ならではの利点

紙の文書ではなく電子文書だからこその利点も
そのまま生きてきます。
・そのページだけコピーするのは、画面上の「コピペ」で済んでしまう。
・文書に引いた線や書き込みをあとから消すことができる。
・クラウドに入れておけば、いつでもどこでも見られる。
・OCRで文字の書籍内検索ができる(これがスゴイ)
・拡大縮小ができる(Docuworksではctrl+マウスホイール)ので
 小さい字も楽々

今は思い出せませんが、これら以外にもいろんな利点が。
欠点があるとすれば、
PC画面で見るのに違和感がある、ということですが、
これは正直、慣れの問題です。

あと「この本は紙だからこそ良い」というものですね。
これについては、そういった本だけ限定して
紙のままでおいておけばいいだけです。
「ペーパレス原理主義」というわけではありませんから、そこは柔軟に。

実際私もそういったものについては、
横によけて大事においてあります。
おそらく全体の5%~10%くらいが
最終的には書籍の状態で手元に残るでしょう。

それでも90%以上の書籍がなくなり、
その分のスペースが空いてくるわけですから、
充分ですよね。

最後には「大切な本」と「マニアックな本」だけが
手元に残ることになるのでしょう。

書籍の電子化(自炊)、
本にうずもれてしまうような仕事をされてる方、会社には
オススメです。

数が多いほど気が遠くなりますが、
そこは時間をかけて少しずつ進めていけばいいだけ。
ぜひ一度トライしていただければ。
思った以上の効用が、得られるだろうと思います。

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