ニュースリリースを活用する。

小零細企業にとって、情報発信はとても大切です。
それもただ情報発信するだけでなく、
その発信をキャッチした人が興味をもち、
共感をしてもらえる情報を発信していくことが求められます。
情報発信についてもいろんな手段があるわけですが、
今回はそのうちニュースリリースについてのお話しです。

これはニュースリリースではありませんが、こういった地道な企画と発信の連続が大切なのです。明日、朝から食べに行ってみるか!
左側は前にこの店に行ったときに私が撮った写真。

なぜ、ニュースリリースなのか

常々感じていることですが、
小零細企業はあまりにも情報発信が少なすぎると思っています。
また、情報発信されているものを見てみても、
効果的な情報発信ができていないなぁと感じることや、
場当たり的になっているなぁ、
と感じるものが散見されます。

会社(やその経営者)が発信するものは、
会社のイメージを形作るものですから、
その発信内容については、ちゃんと全体像を考えて
戦略的に行うべきだと思うのですが、
その具体的な話しについては、また別の機会に。

話しを元に戻しますと、
小零細企業も、それがBtoBの仕事であったとしても
広報・販促はとても重要です。
良い商品を作ったり、いいサービスを提供している小さな企業は
本当にたくさんあります。
ただ、良い商品を作ってそこで立ち止まってしまって
「なんで売れないのか」と言っている経営者がたくさんいます。
(自社の商品が、良い商品だと思っていない経営者すら、います)

どれだけ良いものをつくっても、
その存在を世の中の人が知らなければ、
伝わらない(=売れない)のは当然です。
だから、積極的に発信をしなければならないのです。

その発信手段にもいろいろあります。
おそらくSNSを活用されている方が多分一番多いのではないかと思います。
ただ数ある手段の中で、やはり私は
ニュースリリースがとても大切であると感じています。

ニュースリリースは報道機関などに自社のニュースを届けることで、
その報道機関の取り扱う媒体に取り上げてもらうことです。
一般的な広告と圧倒的に異なるのは、
その内容に「客観性」があることです。

通常の広告は、
会社が費用を出して自社のことを自ら発信するものです。
そこでどれだけ素晴らしいことを語ったとしてもそれは、
自社発信ですからその信ぴょう性が共感に到達しません。
どれだけ自分で
「うちのお店、おいしいですよ!」といっても、
それを真に受ける人は少ないのです。

口コミの場合、それをお店以外の第三者が表現するから効果が高いのですが、
ニュースリリースはそれに近いものがあります。
たとえ会社が仕掛けたものであるとしても
記事として取り上げてあればその読者は、
それは報道機関が自ら発信したものであると捉えます。
つまり「報道機関」という権威あるものが
わざわざ紙面や時間をさいてとりあげるのだから、
それは素晴らしいものなんだろう、
ということです。

実際に通常の広告に比べて圧倒的な効果があります。
もちろん、「記事として取り上げられれば」という前提はありますが。
規模と内容にもよりますが、
通常の広告に置き換えると100万円以上、場合によっては
1000万円に相当するような広告効果を生み出すこともあるのです。

私がかつてブランディングに関わった会社が、
直接ではないですがあのNHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」にとりあげられました。
これはその放映された瞬間の効果もものすごいのですが、
取り上げられること自体がすごいことですから、
その「プロフェッショナルに取り上げられた」という事実を
その後もずっと使い続けて、
効果を生み出し続けることができます。

まさに「人のふんどしで相撲をとる」状態です。

しかも、報道してもらうのは
媒体側が自分の記事・番組として行うわけですから、
もちろん取り上げてもらう側に一切お金はかかりません。
無料でこれだけの効果を生み出してくれる。
ニュースリリースをやらない理由なんてないですよね。

ちなみに、たまに
「芸能人を使って取り上げてあげるからお金を支払ってください」
という売り込みがあったりするのは、
極めてあやしい仲介業者が入り込んでいるため注意が必要です、
というか無視するのが一番です。

ニュースリリースの内容

そんなにとりあげてもらえるものなのか、
と思われるかもしれませんが、
媒体側は常に発信すべき情報に飢えています。
誌面に穴をあけるわけにはいかないですから。
ですので彼らは自社の媒体にあげられる情報を、常に探しています。
常態的にネタに困っている、と考えていいと思います。
だから、意外ととりあげられます。

ただここで、その内容が重要です。
ニュースリリースの内容は、
それを媒体側が選定し発信してくれるわけですから、
その媒体側の気持ちによりそう必要があります。
彼らからすれば、わざわざこちら側の宣伝をすることには何のメリットもありませんから、
彼らが記事にしやすいなど、媒体に使いやすいものである必要があります。
この意識がとても大切です。

私のイメージとして最も喜ばれるのは「社会性」です。
「社会に対する貢献として、こんなことに取り組みます」
といった類のものです。
こういった社会性のあるものは共感をよびやすいため、
取り上げられる可能性がぐっとあがります。

次に、〇〇初、です。
これまでになかったもの、
世界で・日本で・地域で一番であること
そういった内容は非常に人の目をひきやすいので、
媒体側からすると話題にしやすいのです。

そして、
「新しくこんなことやります(やりました)」です。
もちろんこれが先の〇〇初、であれば言うことありませんが、
そうでなくとも新商品の開発であれば、
充分ニュースリリースの価値があります。
その開発にストーリー性や話題性が感じられるのであればなおのことです。
そういうものがないとしても、
業界的には目を引くものであったりするならば、
業界新聞やビジネス新聞などに取り上げられる可能性があります。
これはこれで一定の反響がありますから、
馬鹿にできないと思います。

こうして考えると
結構ニュースリリースする内容のものは
自社の中にもあると思います。
また社会性や話題性ということを意識して、
そういったイベント的なものを定期的に行っていくことも
経営計画の中に入れ込んでしまいましょう。

もちろん節操ないものではなく、
自社の理念やコンセプトに沿ったものであることが大切であることは
言うまでもありません。

・ニュースリリースのしかた

まずはニュースリリースとして各媒体に届けるべきものを作成します。
A4一枚にわかりやすくまとめるのがベストです。
多くても2枚3枚まででしょう。
媒体側は忙しいので、いちいち細かいものに目を通している暇はありません。

このニュースリリースの作り方、
いろいろ書籍がでてますし、ネットで情報も流れてますから、
自らいろいろ調べて一度作成してみてください。
何事も、経験ですからね。

そしてこのニュースリリースができあがりましたら、
次にこれを各媒体に送り届ける必要があります。
ニュースリリースは、かつては
自分で各媒体の送り先を調べ、
リストを作成し、
そこに1枚1枚メールやFAXや封書で送り届けていたのですが、
ありがたいことに今は結構やすい金額で、
これを代行してくれる会社があります。
たった3万円くらいで、何百件という先に送ってくれえるのです。
例えば、こんなところです。
https://prtimes.jp/service/

私がたまたまよく使っているのでこれをあげましたが、
これ以外にもたくさんあります。
ぜひいろいろ調べて、自社にあった代行業者を使っていただければと思います。
よくわからなければ、その時間がもったいないので、
上記のPRTIMESでいいと思います。
別に私はPRTIMESのまわしものでもなんでもありませんので、念のため

よく新聞やネットニュースで大きな企業が
「こんなこと始めます」みたいなものを見かけますが、
こういったニュースリリースは何も大企業だけのものではありません。
むしろ小零細企業ほど積極的に活用すべきものであると考えますので、
ぜひ積極的にトライしてみてください。
失敗しても、その対価は数万円です。
というか、成功だろうが失敗だろうが、トライすることで
必ずなにがしかの結果は出てきます。
それを踏まえて改めてチャレンジしていくという粘り強さが必要なのです

そしてかく言う私はニュースリリースはしません。
少なくとも、今のところは。
なぜなら、私のサービスはターゲットに届けるために広範囲に訴えかけるものではなく、
ごく少数の私の考えに徹底的に共感してくださる方とつながることです。
間口も狭く、出口はもっと狭いからですね。

しかし一般的な事業はできるだけ間口を広くもっておくべきかと思いますので、
ニュースリリースは必要なことであろうと思います。
ぜひ一度、チャレンジしてみてください。

必要であれば、もちろん有料ですが支援をさせていただきます。

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