日々の経営は、問題形成とその解決。

「経営とは何か?」と問われると、
その答えは、切り口によっていろんな回答の仕方があるので、
これ!という正解があるわけではありませんが、
日々具体的に行う経営とは何かというと、
課題設定とその達成、そして問題形成とその解決。
これにつきます。

どこかに生き物が潜んでいます。さて発見できますでしょうか?簡単か。DSC_1624

経営の目的。

まず経営の目的は何かというと、それは
顧客の創造を通して社会に貢献し続けること、
だろうと思います。

社会的なニーズがあって初めてそこに事業は成立し、
その事業を通してその社会的使命に応えることは、
顧客を創造することで実現されます。

そして事業である以上、それは一時的なものではなく、
継続されるものである必要があります。
社会が求めるものを提供し続けるためには、
顧客を創造し続けて、事業を維持し続けることが
必要なのです。

しかし、何も考えずに何も行動せずに、
事業が維持できるというわけではありません。

顧客の創造が減少したり、不足したり、途絶えたりすると、
その会社は赤字になって継続できなくなる日がやってきます。
ですから会社は社会に必要とされる存在であり続けるために、
常に変化し、常に向上していく必要があります。

会社を成長させること。

いつもお話ししている通り、
会社が現状維持であるということは、
相対的には退化していることを意味します。

なぜなら、時代と共に外部環境は変化していますし、
周囲の競合は成長しているわけですから。

ですから会社は、
昨日よりも今日、今日よりも明日と、
常に改善・成長し続ける必要があります。

今、会社が抱えている問題はなんなのか。
きっといろんな部分に、本当に多くの問題を抱えていると思います。

ただ、問題を抱えているということは、
そこに会社の成長の余地がある、ということです。

会社が今、どのような問題を抱えているかということを明らかにし、
その問題を解決していく優先順位を定めて、
その順位に従って、順番に着実に解決していく。

結局会社が成長していくというのは、
この日々の問題解決にほかなりません。

逆に言うと、1年経っても、その会社の抱える重大な問題が
解決されることなく、改善されることもない、ということは、
その会社がまったく成長していないのと同じ事です。

ですから日々の経営は、
問題を発見すること、
そしてそれに適切な順位をつけて解決・改善すること。
これに尽きるのです。

ただこれだけのことで、
会社は着実により良い会社へと
成長していくのです。

問題発見と、その順位付け

そこで重要なことは、
いかに問題を発見し、いかに優先順位をつけるか、
ということです。

問題が正しく発見されて、
それを解決していく優先順位が定まれば、
あとは実行していくだけですから。

その実行が計画通りに行われないというのは
論外です。
やらなきゃいけないことをやらない会社に
明るい未来はありません。

そんなわけで、まずは正しく問題が形成されるかどうか、
ということが重要となります。

経営者の「問題発見能力」が問われるところですね。

会社の弱みとか、ダメなところは一杯見えているだろうと思いますが、
いざ「会社の問題を書き出してください」というと
案外あがってこないものです。

会社全体、という範囲で考えると、その範囲が広すぎて、
何を書き出したらいいのかわからないのです。

そんなときは、「困難は分割する」。
経営全体をテーマに区切ります。

その区切り方は、
・ビジネスシナリオ(事業領域の設定、将来の事業領域)
・マーケティング&セールス(広報・販売・ブランディング等)
・商品
・人事組織
・財務(資金調達、資金運用、キャッシュフロー等)
・リスクマネジメント
このように区切ると、ほぼ全体を網羅できるかと思います。

そしてそれぞれの領域ごとに、どんな問題があるか、ということを
洗い出していくのです。
マーケティングについて問題は?
商品に関して問題は?
人に関する部分での問題は?
このように問いただしていくと、きっと全体で考えるよりも
多くの問題抽出を行うことができると思います。

そうやって、問題が抽出されたら、これを重要度で色分けし、
手を付けるものと放置するものに区分します。

緊急かどうかは関係ありません。
重要度が高いかどうか。
これが順番設定の目安になります。

そうして手を付けるものが決まり、その優先順位が決まれば
あとは、期限を設定して着手するのみ。

新たな問題が発生したら、
その問題を優先順位のどこに挟み込むのか考えて、
着手する、ということになります。

これを着実に実行し、解決に導いていくことで、
会社は確実に成長します。
収益があがって、利益の出る会社へと変わっていきます。

ぜひ一度、前述の区分で会社の問題点を
徹底的に洗い出してみてください。
目を背けることなく、全てを徹底的に。
それが良い会社になっていく第一歩です。

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