経営者にはインプットが大切。

経営者は、今目の前にある仕事をひたすらしていれば、
それで済むわけではありません。
事業領域を変化させる必要もありますし、
人とは異なる発想をもたなければいけませんし、
ときに事業に変革を起こす必要があります。
そのためにはインプットがかかせません。

アウトプットするためにはインプットが必要

新たな事業領域に踏み出すことや
社内に新たな仕組みを導入することは
経営者がやらねが、他にやってくれる人はいません。
特に小零細企業においては。

このような新たなものを取り入れるということは、
一種のアウトプットです。
そして、アイデアというものは、
いきなり天から降ってくるようなことはありません。

仮にそのように感じる場合でもそれは、
過去のインプットが頭の中で熟成された結果として
現れてくるものであって、
決して無から生じるものではありません。

ですから、経営者には
インプットをすることが絶対的に必要です。

今目の前の仕事に必死になることは時には大切ですが、
毎日同じ仕事に明け暮れていても、
そこから新たな何かを得られることはありません。

新たなアウトプットはインプットがあってこそ。
手塚治虫先生も、
「インプットがないのに、アウトプットはできません」
と言っています。
継続的に数本の連載を抱えていたような人が
いったいいつインプットしていたのか、ということはナゾでしかありませんが、
いかに天才であっても、
やはりあれだけのアイデアの創出はインプットがあってこそ、
ということですね。

私もこうやって毎日ブログを書いていて、
今でもたまにネタがなくて苦しむことはあります。
そんなときはだいたい、
目の前の仕事ばかりで、新たなインプットができていないときです。

インプットの時間を持つ

インプットをするためには、言うまでもなく、
インプットをするための時間が必要です。

仕事に追われていてその余裕がなかったり、
何度も繰り返してきた慣れた仕事ばかりにうずもれているときは、
インプットする余裕もありませんし、
仕事のなかから新たなインプットが生まれることもありません。

ですから経営者は意識してインプットの時間を
確保する必要があります。

インプットした分しかアウトプットはされませんし、
手塚治虫でもそうなのですから、
我々凡人にはもっとインプットが必要なはずです。

事業を継続・維持・発展させていくためには、
今の場所にとどまり続けるわけにはいきません。
世の中が変化した分、経営も経営者自身も進化していかねば、
時代との距離が離れていく一方で、
相対的に後退していきます。

しばらくはこれまでの「貯金」がありますから、
それほど影響がないように思われますが、
この「後退」はあるときを境に、
決定的な遅れを露呈します。
そしてこの段階になって気が付いても、
もはや手遅れに近い。

まとまった時間がとれないからインプットできない、
というわけではありません。
情報収集は数年前より断然容易になっていますので、
いろんなインプットの手法を試してみて、
自身の生活様式にあった方法を見つけましょう。

そしてたまには、ちゃんとまとまった時間を確保して、
大きな刺激を受けに出かけましょう。

道草も無駄とは限らない

事業には基本的には、効率化が大切です。
いかに短い時間でスマートに、必要な収益を稼ぐか、ということは、
その事業の浮沈のカギを握っているともいえます。

確かに世の中には、
何も生み出さない不必要な無駄、というものが存在します。
しかし逆に無駄の中にこそ
新しいアイデアの芽や、
アウトプットを生み出す刺激が隠れていたりします。

ですから好奇心に従って道草をするというのも、
それは一見無駄のように思えて、
確実に自分の中に蓄積されていくのです。

その意味で、
人と会って話しをし、
本を読んで知見を得て、
旅に出て普段と異なる環境に身を置く
ということは、大切です。

これらは仕事にとって有益であるばかりでなく、
確実に人生を豊かなものにしてくれます。

しかしどれも、ちゃんと時間を確保しないとならないもの。
「だからムリ」ではなく、
だからこそ意識してそのような時間を確保できるよう、
日頃の時間の使い方を工夫する必要があると思うのです。

それが事業の効率化につながって収益性を高めてくれますし、
それによって得られた時間にインプットしたものをまた事業に還元することで、
より収益性を高めることも可能です。

「貧乏暇なし」といいます。
もちろん貧乏だから時間がなくなるということもありますが、
時間がないから貧乏になる、とも言えます。
ここから脱却するためには、
お金を得るか、時間を作るか
どちらかが必要です。

しかし宝くじにでもあたらない限り、
いきなりお金を得ることはありません。
だからこそ時間を作り、
そこで自らに投資して積極的にインプットを行うことが大切なのです。

実はこの1ヶ月ほど、
私自身ちょっとインプット不足を感じています。
これから12月の繁忙期に入っていきますが、
「だからムリ」ではなく、
だからこそ、こんなときでもインプットの時間を確保できるように
していこうと思います。

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