それでも新聞は必要か

この世の中、ものすごい量の情報で溢れています。
スマホを持っていると勝手に目に触れるネットニュースがいろんなことを教えてくれますし、
昔と違い調べたいことはネットで調べてみると、
だいたいのことが解決します。
それでも新聞は必要なのか。その理由を考えてみました。

昨日の新聞。やはりこの一覧性はすごい。少し広告が大きいですが・・

自分から求めない情報も入ってくる

いろんな人がいろんなことを容易に発信できるようになり、
本当にいろんな情報であふれています。
正直自分の知りたいニュースはネットで見ればすぐにわかります。
スマホともなると、勝手に私の興味のあるニュースを判断して、
おせっかいなことに通知まで送ってきたりもします
(通知を切っておけば良いのですが)。
そういう意味では、ニュースを知るのにネットがあれば充分とも言えます。
実際新聞の発行部数が落ちているのも、この辺が理由の一つかと。
しかし新聞には新聞のいいところがやはりあります。
私が考えるその最たるものは、
「一覧性があること」
です。
紙面を広げるとそのサイズは
「A1サイズより一回り小さめ」
という非常に広大なものとなります。
そこにこれまで積み上げてきたノウハウとルールに則り、
読者が読みやすいように見出しをつけ、
適切は配置がなされています。
バッと広げたときに見出しとして多くの情報が目に飛び込んできます。
中には、これまで気に留めなかったことだけれども、
ふと興味を持つものもあります。
少なくともタイトルと簡単な導入を読むことはできます。
これにより、自分が積極的に「読みたい」と思っている
情報以外の情報を入手することができ、
幅広く知見を得ることができるのです。
ネットではこれが不可能です。
というか限界があります。
スマホは言うまでもなく、タブレットだとしてもせいぜい12~13インチ。
「自分の興味のない情報も入手することができる」
これが私にとって新聞の大きなメリットです。
だから今でも新聞はある程度目を通すことにしています。

ネット情報は偏りが生まれる

もう今さら指摘することでもないですが、
ネットは非常によくできていまして、
PCを使っているうちにその人の検索履歴などの情報から
その人が興味がありそうな情報を優先的に提供してくるようになります。
広告効果などを考えたときにはこれはとても意味があることでしょう
(少なくとも掲載側にとって)。
しかし情報を得る側としては
ある意味困ったものだと考えています。
確かに、自分の興味のあるものばかりが必然的に目にさらされるので
非常に興味深くて思わずどんどん読み進めてしまったりするわけですが(これはこれで結構危険)、
自分自身の視野が狭くなっていくのではないかという危惧を感じます。
だって自分の興味あるものしかインプットされませんから。

新聞の恣意性とネットニュースの信頼性

新聞がすべて正確である、ということではありません。
逆に気を付けなくてはいけないのは、
「報道の中立性」などといいながら新聞各社はそれぞれの思想と思惑があって、
ある程度(モノによっては強烈に)そちらへ誘導していくような
内容となっています。
報道の自由が認められていると同時に
「報道しない自由」が存在してしまいますので、
情報の出し入れを行うことで結構容易に
こういったことが行われています。
あと、インタビューや会見の「切り取り」ですね。
これは本当に恐ろしい。
発信している側の意図とは全然別の意味で
内容を伝えることができてしまいます。
最近批判されることも増えてきましたが、やはりまだまだ多いです。
私は「あれ?」と感じたら、その会見などの全文を
ネットやyoutubeで確認するようにしています。
新聞しか読んでいない方はこういった「恣意性」を意識する必要があります。
よく「新聞は2~3誌読んだ方がいい」というのはこういうことですね。
その中で自分自身はどれを選択するのか、
ということを考えたいものです。
ちなみにテレビの報道はもっとひどい誘導と偏りと切り取りがありますので要注意です。
お昼間の報道バラエティなどありますが、
これらは報道ではなくあくまで「バラエティ」「ワイドショー」と考えるべきです。
そして翻ってネットニュース。
こちらはさらに玉石混交です。
ニュースに対するコメント(これは報道とは呼びませんが)など、
本当にいいかげんなものも多いです。
しかしそういったものにハッとさせられることもあります。
広く一般に言われていることですが、
ネットから情報を得ようとする人は、情
報の正確性を判断するリテラシーが求められるということです。
デマも非常に多いですがそこも含めて自己判断。
デマに流されないよう、しっかりと自身の軸をもって
一つ一つの情報と向き合いましょう。
それでも、なかなか一般的な「権威ある」新聞には書けないような
「きわどい」情報が提供されているという魅力が、ネットにはあります。


新聞とネットニュース、
いずれにしてもその情報をどのように受け止め、
どのように判断し、どのような行動に移すのかは
それぞれの個人個人次第です。
与えられる情報が多いことはメリットであると同時に
そこには大きな危険性もはらんでいることを
日々意識しておきたいものです。

あと、各新聞社や報道番組の思想を認識したうえで、
そのような報道がされるということはどういうことか
という切り口で物事を捉えてみるのも
とても面白いことかと思います。

タイトルとURLをコピーしました