家族みんながスキーに出かけて、勝手気ままな一日を過ごした未来創造マネジメント㈱・umayado townの谷口です。
最近やたらとAIさんのお世話になる機会が増えたので、改めて私の考える・考えている、これからのAI時代を迎えるにあたって大切なことを。
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AIは人にどこまで近づくのか。
このことについてはいろんな人が「AIはどこまで行っても人と同じにはならない」「AIはいつか人と同じように感情を持つ」などいろんな意見を述べてますよね。専門家でも意見がわかれているところです。でもその結論によって、私たちはどんな準備をするべきか、という行動が変わってきますから困ったもんですよね。
科学的に考えるのか哲学的に考えるのか。
私は哲学・宗教と科学は同じ直線上に存在すると思っていますので、ニューラルネットワークというものができあがった時点でいずれAIは人を超えると考えています。
しかしもしそうなるとしても、そんな日が来たときにはもう人間のすることはなくなってしまうので、それ以前の「AIは人が活用するツールである」という立ち位置で、将来を考えてみたいと思います。
問題提起と課題設定。
ChatGPTが世に一般的になり、多くの人がその恩恵に預かっているだろうと思います。
そしてそれによって「この仕事は近い将来なくなるな」ということも徐々にハッキリしてきました。
AIは情報を経験として積み重ねて、人よりも圧倒的に短い時間で問題・課題の解決提案やその解決に向けての方向性を指し示してくれます。
しかしおそらくこの先相当進化していったとしても、当分AIは問題形成・課題設定を自ら行うことができるようにはなっていかないでしょう。そんな意味で今後私たちに求められる能力は、現状を分析して問題を明らかにしていくこと、そしてビジョン・目標を定めてそこに向けた課題設定を行うことだろうと思います。
これらはAIが誕生する以前から経営の場面でとても大切な能力でしたが、今後「人間だけができる能力」としてこの部分がよりクローズアップされていくことになります。
日々細かく発生する小さな表面的な問題から、現場の奥底に潜んでいる本質的・根本的な問題にいたるまで、それらを問題として浮き彫りにしていくこと。そしてより明確でワクワクするビジョンを定めてそのビジョンと現状の乖離を把握して具体的な課題として抽出・設定すること。
こんな部分を意識的に能力開発していく必要があります。
感性的な知性を高める
AIが最終的に人間を超える(またはそこに近づく)とき、AIは感性を手に入れるかもしれませんが、現状そして当面は「感性」「感情」は人間の専売特許です。
逆に「知識を手に入れる能力」という点において人間はAIに比べてゴミのような存在です(笑)。
だからこそ私たちは知識を身につけることに一生懸命になるよりも、より感性を磨くことを大切にしなければなりません。
ただおそらく「感性」も「経験」「知識」など外部インプットが折り重なってこれらが複雑につながり合って生まれるものですから、感性を得るためには経験と一定の知識は必要なんだろうと思います。
重要なことは、「知識として活かす知識」ではなく「感性を得るために身につける知識」という意識を持っておくこと。そんな感覚でインプットを積み重ねていかなければならんですね。
体験。
おそらく近い将来、アバターというものが今考えるものから想像を超えて進化し、そこにメタバースの進化が重なって、人としての体験すら生身の自分自身ではなく、その依り代たるアバターが替わりに経験することになっていくでしょう。
場所を動かずに複数のアバターを通して遠く離れた場所での体験を同時に行う、なんてことも普通にできるようになると思います。
でもアバターと生身はやはり別物。アバターによる体験が限りなくリアルに近づくとしても生身の体験が価値を失うことはありません。
だからこそ飲食や観光、体感エンタメといった体験型の事業はなくなることはないでしょうね。逆に仮想体験が一般化することで生身の体験がレアなものとしてより価値を増していくことも考えられます(過当競争にもなり得ますが)。
人と人のつながりを大切にする
人と人のつながり。
これは人が人である以上、本当の最終局面まで大切にされるものだろうと思います。
もちろんAIがほぼ人間と同化して、それが当たり前になった時代に生まれた人間にとっては、それほど重要なことではなくなっている可能性はあります。
ただこれはずっとずっと先の話しですので、我々と我々の次の次の世代くらいまでは考えなくても良いかと。
なので少なくとも今を生きる人にとっては、「血の通った」人と人のつながりというものはすごく大切にすべきことだろうと思います。
デジタルな世界が拡大していくからこそ、逆にこんなアナログな世界が重宝されることになっていくでしょう。
互いに顔が見える、ということとか、呑みに行って他愛もない話しをして関係を深める、ということとかそんな昔ながらのありようがこれからの時代にも、というかこれからの時代こそ必要になってくる。そんな風に思います。
決して自分が友人と頻繁に呑みに行くことの言い訳をしているわけではないですよ(笑)。
AI時代の流れに杭を打ち込む
いずれにしてもAI時代はこれからも加速度的に進んでいって、恣意的にその速度や範囲が抑制されることがあるとしても、もう後戻りすることはありません。
そう考えるとこれからAIに取って代わられるような事業を新たに始めたり、AIの方が得意な能力をこれから身につけるようなことはあまりオススメできません。
逆に新規事業や、会社・または個人の中での能力開発は(少なくとも当面は)AIに代替されることのないものを新しく構築していくことが大切なんじゃないかと思います。
これを私は「杭を打つ」と表現しています。
AI時代に向かう激流の中、その流れに逆らうまではいかずとも、そこに杭を打ち込む・竿をさす。
会社の事業はそんなことを意識して展開していきたいなと思っています。
それを考えるときのキーワードが前述の「問題・課題設定」「感性」「体験」「人とのつながり」です。
これらを大切にしながら、未来創造マネジメント・umayado townでは、今後の事業設計を行っていきたいと思っていますし、みなさんもそんなことを意識しながらこれからの未来を考えていただけたらな、と思います。