私の本業は税理士なわけですが、税理士の仕事は超労働集約型です。
労働集約型ビジネスの問題点と、その打開策について考えていきたいと思います。
労働集約型とそのメリット
労働集約型ビジネスとは、基本的にその売り上げをあげる行為と
売り上げの上がる量が完全に連動しているビジネスをいいます。
つまり人が動かないことには売り上げにならない。
そして動けば動くほど売り上げが増える、
ということになります。
逆に例えば小売店舗は商品を置いておけばそれをお客さんが買ってくれますよね。
販売量が倍になったからといって労働時間が倍になるわけではありません。
こういうビジネスは労働集約型ではありません。
労働集約型のビジネスはその事業内容の専門性が
高くなればなるほど、代替性が利きにくいため、
極めて属人的な事業となりやすい傾向があります。
つまり顧客と自分自身の間での信頼関係が売り上げ継続の基盤となります。
ですので顧客との信頼関係が維持している限りにおいて顧客の離反が少なく、
安定した事業を行うことができます。
これが労働集約型ビジネスのメリットといえるでしょう。
逆に労働集約型にはデメリットがあります。
なんせ時間は有限ですから。
1日8時間しか労働しないとなれば、
その範囲内でしか売り上げをあげることはできません。
売り上げの総額は「単価×数量」で、
その数量が時間によって制約をうけるため
どうしても売り上げの上限にすぐにたどり着いてしまうのです。
それ以上の売り上げをあげるためには単価をあげるしかありませんが、
それも限界があります。
ここが労働集約型ビジネスのつらいところなんですよね。
それではその打開策はどこにあるのか。
その一つは「レバレッジ」を効かせること。
レバレッジとは、今更解説の必要ないかもしれませんが、
「テコの作用」です。
少しの力で大きな力を生み出す作用のことですね。
労働集約型であれば「一つの行動」=「ひとつの売上」ですが、
この「一つの行動」=「多数への売上」に変換することです。
今皆さんがされているビジネスの一部を少し変換することで、
それが可能になることもあるはずです。
そこを徹底的に掘り下げてみましょう。
もう一つは「自動販売機」を作ることです。
自動販売機というと表現が悪いかもしれませんが、
最初にある程度力を注いだら、あとは手を下さなくても
お客様にサービスを提供することができる仕組みのことです。
自社の経営資源をもう一度見直してみてください。
そこに何某かのヒントがあるはずです。
「うちの仕事はこんなんだから、どうしようもない」
と自分で制約を設けるのではなくて、
「必ず何か打開策はあるはずだ」
「何かちょっと新しいことをやればできるはずだ」
という思考をもちましょう。
自分で自分にブレーキをかけるのはもったいないですよね。
その先に、事業の広がりと心豊かな生活が存在するのだろうと思います。