意味のないことは、すぐやめる。

継続していることでも、そこに意味がないと考えたら、すぐやめましょう。

今年に入って、やめたこと

私は多くの経営者がそうであるように、
年始に今年やることや、ルーチンとすることを決めて、
それを達成すること、継続することを目標として新年をスタートします。

会社は12月決算ですから、
個人的な意味での新年のスタートと事業年度のスタートが一致しており、
同時にスタートが切れてわかりやすいです。

そしてそんな達成目標・継続目標の中にも、取り組んで行く、続けていく中で、
「これは意味がないな」とか、
「これよりもっと大切なことがあるな」とか
意味がないとは言わずとも、
「これは別に今やることじゃないな」
と感じることがあれば、
即座にやめることにしています。

今年に入って1/4あまりが経過しましたが、
その中ですでにやめたことが、3つあります。
それは、
 ①レコーディングダイエット
 ②毎日ストレッチ
 ③毎日経理
です。

①は、毎日記録をしてもそれが自分にとって、
食べる量をコントロールするモチベーションにはつながらなかったからです。
自分は記録してても食べるときは食べるし、
食べないときは食べない人間だな、ということがわかり、
記録している時間がもったいないのでやめました。

②は、毎日やるのをやめました。
なぜ継続をやめたかというと、
寝る前20分くらいかかってしまうから。
今年前半の自分の仕事量を考えたときに、
睡眠時間を20分削ってまでやることではないな、と感じたので、
「毎日のルーチン」からはずしました。
気持ちいいので、時間があれば、いまでもたまにやっています。

③も、毎日やるのをやめました。
基本事業運営をしているのでしたら、
毎日経理することは基本です。
特に現金商売をしている方は、
必ず毎日続けることを意識づけて習慣化する必要があると思います。
しかし私は超小規模の会社で、
現金も基本取り扱わないので、
毎日経理をすると、毎日の処理は極小です。

その極小のことを行うために
会計データを立ち上げ、
領収書を入力し、
カード利用情報を取り込み、
預金利用情報を取り込み・・
などということを毎日行うようにするよりも、
ある程度いっきにやった方が、圧倒的に効率的だからです。

ため込みすぎると今度は気持ち的に負担になってしまうので、
1週間~10日くらいに一度というスパンで行うようにしています。

重ねて言いますが、これは
私自身が会計のプロでありかつ超小規模ですからできることです。
基本は毎日やるのが原則ですからね。

こだわりは、誰のため?

一度決めたことを継続するのは大変です。
多くの方が、「これをやる!」と決めて
それを三日坊主にならずに続けれるかというと、
そうではないかと思います。

しかし、一度ルーチンとして継続できるようになったものをやめるのも、
何気に大変です。

ある程度ちゃんと続けてきた実績があるものは、まだやめやすい。
なぜなら、ある程度継続したという実績があるので、
「続けることができた」という自信がすでにできあがっており、
その継続の必要性を客観的に論理的に判断ができるからです。

しかし、中途半端に継続しているものが私としては一番やっかいで、
今やめるとこれまでやってきた意味がなくなるんじゃないか、とか、
結局自分は継続できない意志の弱い人間なのか、とか、
そんな思いがよぎっていしまうため、
なんだか途中で捨てがたいのです。

でもそこで振り返るべきは、
・それは誰の何のためにやってるんでしょう?
・それは何のためにやってるんでしょう?
ということです。

そのように振り返ってみて、
「あ、これは単なる自己満足だな」
と感じるようであれば、即座にやめましょう。

会社内のマニュアルや仕組みも同じことです。
一度やることを決めたマニュアルなどが、毎回運用されないクセがある組織というのは、
組織の習慣として、問題ありです。
しかし逆に、
一度決めたマニュアルを絶対視してやめられないこともまた、問題です。

仕組みは完璧を目指すと
それ自体が目的化して、非効率を生み出します。
さて、その仕組みは、誰のためのものなのでしょう?
お客様により良い商品・サービスを提供するためであったり、
職場の効率を高めてみんなが働きやすい環境にするためであるはずです。

少し極端な表現かもしれませんが、
自己満足だけで誰のためにもなっていないマニュアルは、
百害あって一利なしです。
ですから、勇気をもって捨てましょう。

新しい、より生産的なことのために

自身を成長させるためにも、
会社を成長させるためにも、
新しいことを取り入れたり、新しいことに取り組んだりすることは必要です。

しかし時間は有限ですから、
現状ある程度時間がいっぱいであるならば、
新しいことを始めるためには何かを捨てなければいけません。

一つ入れたら、一つ捨てる。
もっと言うと、一つ入れる前に、一つ捨てる。
こうやって、常に余裕を維持しておくことが必要です。

上司が部下に、
仕事を依頼したり権限移譲したりするときも同様です。
部下がヒマしていて、まだまだ十分に時間の余裕があるのでしたら問題ありませんが、
そうでないならば、
一つ仕事を増やす代わりに、一つ仕事を減らしてあげる配慮が必要であると思います。

そのためには、部下がふだん、
どんな仕事量で、どんな精神状態で仕事をしているのか、
ということを、よく観察しておく必要があります。
部下を観察するのが、上司の最も大切な仕事なのです。

最後は組織論的な話しになってしまいましたが、
今、当たり前にやっていることを、振り返ることは大切です。

まずは日々の当たり前を疑いましょう。
そしてその意味を考えて、
それが本当に大切なことなのか、
なぜ大切だと自分は考えているのか、
それは単なる思い込みではないのか、
というところに思いを馳せましょう。

きっと今やっていることよりも大事なことが、あると思うのです。

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