超零細企業の、方向性。

世の中のほとんどの企業は、中小零細企業です。
そしてその中のほとんどが、10名以下の社員数の会社でしょう。
そんな会社だからこそ持っている強みと、逆にどうしようもない弱みがあります。
そんな会社だからこそ考えるべき、儲けるための方向性について。

小零細企業の問題点

私は基本的に、小零細企業(社員30名以内、私独自の定義です)を
ターゲットにして仕事をしています。
そしてその中でもさらに10名以内の会社に関わることが多いです。

こんな言葉の定義はありませんが、これら、
「超零細企業」と呼んで差し支えないかと思います。

そもそも私の会社自体も、
私自身を含めて3名で構成されている会社ですから、
超零細企業が抱えている問題点と同じ問題点を抱えて生きています。

組織が小さいことで考えられる弱みはたくさんあります。
・人的資産に乏しい
・金銭的資産にも乏しい(ことが多い)
・できることに制限がある
・代表に依存している
etc..

これらの弱みから考えられるリスクもたくさんあります。
しかしだからといって、
この弱みから脱却することを目指して事業を拡大していくことは、
それはそれでおかしいことです。
小さいからこその強みはありますし、
それぞれの経営者のキャラや事業内容によって、
適正な規模というものがあるでしょうから、
むやみに規模を大きくすれば儲かるということはありません。

むしろ拡大していく中で人件費倒れになって
再び縮小していたり、そのまま消えていってしまった会社も
結構たくさん見てきています。

むしろ弱みの裏返しとしての強みはないのか、
または弱みを無力化してしまう手段を考えられないのか、
その視点で考えていくことが大切です。

レバレッジを効かせる。

これら弱みの中で、人的資産に乏しいというのは
超零細企業の最も大きな弱みの一つですよね。

この弱みを無力化するために考えるべきは、
「いかにレバレッジを効かせるか」
ということです。

レバレッジとはいわゆる「テコの原理」ですから、
要は、小さな力を加えることで大きな成果を生み出す、
ということですね。

一つ一つのビジネスを、一つ一つゼロから始めていると大変です。
例えば私の例でいうと、たまにセミナーの講師を引き受けたり、
自ら会員制のセミナー企画をしたりしているのですが、
一回のセミナーで話しをするために、
毎回イチからその内容を作りこんでいると、
大変なことになります。
せっかく一つ作りこんだのであれば、
それを他の場所でそのまましゃべることで、
準備の時間が不要でまた収益をあげることができます。
そしてそのセミナーを録画しておけば、
それをセミナー教材として販売できるかもしれません。

あくまでこれは一つの例ですが、
このように
「一度作りこんだものを活用して、転用して稼ぐ」
ということは結構重要です。

一度開発したものを、ほかに転用する、
ある取引先に提案できたものを、他の取引先にもそのまま提案する、
一度確率したビジネスモデルを、他の商品にも転用する、
などなど、
「できるだけ小さな力で最大の利益を」
これを意識し続けることで、
いろんな展開が生まれて来ることだろうと思います。

代表依存から脱却する。

もう一つ、超零細企業の抱える問題が、
代表者にいろいろ依存しすぎ、ということです。
現実私の会社もそうです。

先日のブログで、「あなたが死んだらどうなるのか」
というテーマでお話しさせてもらいましたが、
代表への依存度が高ければ高いほど、
その会社はいろんな意味で脆弱になります。

代表が動かないと売上が発生しない、
代表を通さないと何も意思決定がされない、
代表が指示をしないと仕事が止まる、
などなど・・。

それぞれ大きな問題なわけですが、この一つ目は、
何気に重要な問題です。

どんな仕事も代表が動かないといけないということは、
代表の動ける範囲でないと、売上があがらない、
ということです。

代表はそもそもからして何かと忙しいですし、
何と言っても、人一人の時間には一日24時間と言う制限があります。

ですから、これ以上代表が動けない、となったところで、
売上の上限が来るのです。

まさに私の業務である税理士・コンサルがそうですが、
専門性が高くて属人性が強い仕事では、
本当にこの上限が、すごく低いところにあります。

そんな中で収益性を高めていこうとすると、
代表がほとんど手をくださなくても収益があがる仕組み
というのがとても大事になってきます。

さらに先ほどの「レバレッジ」も意識しつつ、
できるだけ人的資源を投入せずに、かつ代表がかかわらなくとも収益があがる、
というビジネスは本当に重宝します。

それぞれの今もっている経営資源・強みなどを活用すれば、
きっと皆さんの事業でも
そんなビジネス展開を考えることができるだろうと思います。

新しい事業を展開したとしても、
結局そこにいつまでも代表が大きく関わり続けないといけないようであれば、
それは結果として代表者自身の首を絞めるだけの結果になりますので、
要注意です。

このように、
超零細企業のもっている弱みを無力化する発想はとても大切です。

しかもそれは、最初から「そんなんムリ」と考えていると、
そのようなアイデアが生まれて来ることは決してありません。

まずはおかしな「思考のフタ」を自分にかぶせることなく、
自由な発想で、
どうやったらもっと効率よく収益をあげられるのだろう?とか
どうやったら自分が動かなくてもよくなるのだろう?とかいうことを
考えてみてください。
そこから皆さんの収益性が大きく広がっていくことだろうと思うのです!

タイトルとURLをコピーしました