昨日は、悩みで脳内がオーバーフローしたら、
紙とかエクセルとかなんでもいいので書き出しましょう、
というお話しをしました。
今日は、書き出しても溢れてしまうものについての対処法について。
「考えないといけないこと」を整理する。
頭の中が混沌として、不安や悩みが渦巻く時に、
それを書き出して可視化するだけで、一定落ち着くわけですが、
前回書いたとおり、その数が多すぎたり、問題が大きすぎたりすると、
当然それだけでは解決しません。
というか、可視化しただけでは、
何か解決しているわけではありませんからね。
ただ、考えるべきことが整理されて目に見えることで、
「解決できる」と感じられることで、心が落ち着くということ。
ただそうやって、頭の中から一個一個取り出してテーブルの上に広げていったとしても、
それがテーブルのうえに乗りきらない状態だと、やっぱり不安なわけですよね。
こんなときには、そうやって書き出した「悩み」を
整理してやる必要があります。
解決できるものなのか、そうでないのか。
まずは、自分で解決できるものなのか、そうでないものか。
極端な話し、悩みの一つが「日本が沈没するかもしれない」であれば、
自分の力ではどうしようもないわけです。
今のは極論ですが、身近なものでも自分の力が及ばないものは、
普通にたくさんありますよね。
基本的に最終的な結論・判断が相手にゆだねられているような問題は
自分ではどうしようもありません。
まぁ、どうしようもないからこそ悩む、ということでもあるのですが、
少しでも自分の負荷を下げていくためには、
この「どうしようもないものも」ばかりに気持ちを持って行かれるのではなく、
まずは、「自力でできること」に対して目を向けましょう。
自分で解決できることを片付けることができれば、それだけで
「考えるべきこと」の総量は減少しますから。
ちなみにここでいう「自力で」というのは、
「自分の能力で」という意味ではありません。
人に相談したり、人の力に頼ったり、
とにかく自分が動くことで解決できるもののことを指しています。
今、解決しないといけないのは?
その「自力で解決できること」にも二種類あって、それは、
・今、解決できること
・将来にしか、解決できないこと
です。
将来にしか解決できないことは、確かに現時点で問題意識を持っていて
それが「考えるべきこと」の一つを構成しているのでしょうが、
今考えてもしょうがないことは、いったん後回し。
どうせ、今は何もできないわけですから。
ですからまずは、自力で解決できることのうち、
「今、解決できること」
「今、解決しないといけないこと」
にフォーカスしましょう。
その問題の大小にもよりますが、この
「今、解決しないといけないこと」が、結構悩みの大きな位置を占めています。
すぐなんとかしないといけないことは、わかっているわけですから。
しかし、頭の中が混沌としていると、
それ以外にも気になること・悩んでいることが渦巻いていて、
それらに引っ張られて混乱して、なかなかこの「今」というものに対して
どう適切に処置したら良いのかわからなくなってしまうのです。
「自分が解決できるのか」
「今、解決すべきことなのか」
このフィルターで余計なものをそぎ落としていって、
まずは今解決すべきことからちゃんと手を付けて、
一つずつ解決していきましょう。
そして「将来、解決しないといけないこと」については、基本あと回しですが、
今解決すべきことが解決できたら、
「どうすれば解決できるのか」ということをあらかじめ考えて、
その解決に向けての道筋をつけておくと良いかもしれません。
問題は、その解決方法が分かった段階で、
9割がた解決したも同然ですから。
解決だけが解決ではない。
そして最も悩ましいのは、
「自分の力では解決できないもの」
です。
ここで大切だと思うのは、まず前提として、
「全ての問題は解決できると思わない」こと。
自分に降りかかってくる問題に対して持って行く方向は
「解決」というこの一本線だけだと考えないことです。
そして「解決」以外に、
「放置」「忘れる」「吐き出す」
という手段があると、私は考えています。
「放置」というのは、
今はムリなのでいったん置いておく、というものと、
時間が勝手に解決してくれるものの二種類にわかれるでしょう。
前者については前述しましたが、
後者は例えば「失恋」みたいなもの。
原因が過去にあって、今となってはどうしようもないけれども、
時間が経つにつれて消えていくものです。
こういったものは「放置」しかありません。
そして「忘れる」。
これは、人によって得意な人と苦手な人がいますよね。
かく言う私は、こう見えてわりと引きずる方で、
結構「忘れる」ことが苦手です。
でも日々そういう努力はするようにしています。
悩みのタネではあるけれども、自分にはどうしようもない。
でもふとした時に頭をよぎって不安を呼ぶ。
そんなときにはそれを「フッ」と吹き飛ばすように意識しています。
禅の修行みたいな感じですねw。
苦手なリにも、少しでも頭の中にいない状態を作れる努力をする、
というのは無駄ではありません。
もちろん得意な人は、
ぜひ忘れてしまうべきことは忘れてしまいましょう。
最後に、「吐き出す」
どうしようもない悩みでも、それを思いっきり何かにぶつけると、
それだけでスッキリします。
「どうしようもない」ということは結局は解決できないわけですから、
それが自分の精神に与える負荷をいかに軽くするか、というのが
ある意味一つの解決方法となり得るのです。
私の考える吐き出し方は主に二つ。
一つは、人に話して吐き出す「共有」
もう一つは、ノートに書きなぐって吐き出す「排水」
です。
人に話せる内容で、それを聞いてくれるような友人がいるのであれば、
そこで吐き出すのもいいでしょう。
ただここで注意したいのは、言葉で吐き出すのは「悩み」であって、
「不満」「グチ」ではないこと。
不満やグチは基本的に口にすると、自分の中で増幅しますからね。
そして、人に話せないようなことであれば、
それはノートに書きなぐりましょう。
そしてそのノートは誰にも見られないよう、
そっと隠しておきましょう(笑)。
誰にも見せませんから、脈絡なんてなくてもいいし、
見栄をはる必要もありません。
この「排水」は相手がいない分自由度が高く、
効果的なんじゃないかと思います。
私の場合は、以前ブログでお話しした「モーニングページ」が
この役割を果たしてくれています。
いろいろと書いてまいりましたが、
いずれにしてもまずは、「整理」することが大切です。
そして解決できるものから順番に片付けて精神的負荷を軽くしていくことが大切です。
そしてどうしようもないものは、どうしようもないのです。
最善の努力をしたとて、最後はどうしようもないのです(笑)。
そういったものは、どのような方法で横に置いとくのが一番自分に合っているのか、
もっともよい手段を模索していただけたらと思います。