悩みの荒波に呑まれたら、書き出す。

誰しも、悩みはたくさんありますよね。
「悩み」の定義をなんとするか、ということでもありますが、
考えるべきことは、私にも常にたくさんあります。
きっと悩みが多すぎて、その荒波に呑み込まれて溺れている方も
たくさんいらっしゃるんじゃないかと思います。
そんな場合の対処法について。

溢れると、溺れる。

世の中に「悩み」がない人はいないだろうと思います。
「私、悩みなんかないよ」
という人もいるかと思いますが、
人間生きている限り、日々解決しないといけない問題は絶対にあるでしょうから、
その解決のために「考えている」ということは必ずあるでしょう。

この「考えるべきこと」と「悩み」というのが
なかなか微妙な線引きです。

人間の頭には、必ず「容量(キャパシティ)」があります。
考えなければいけないことが、この容量に比べて
相当に少なかったり、小さかったりすると、
普通に容量内に収まっていますから、
平常心で一つ一つ片付けていくことができます。

しかし、考えないといけないことが次から次へと襲い掛かってきて、
この容量がいっぱいになったり、
その数自体は少ないとしても一つ一つが大きな問題で、
それによってこの容量がいっぱいになると、
自分の頭の中だけで考えられなくなり、
整理がつかなくなって、この瞬間
「考えるべきこと」は「悩み」へと変化するんじゃないかと、
私は思っています。

どれだけ頭の中の整理が上手な人でも、
整理したとてキャパは決まってるでしょうから、
オーバーフローした瞬間、「悩み」は生じます。

そして一度オーバーフローしてしまうと、
それ以上は何も入りませんから、
それ以降飛び込んで来るすべての「考えるべきこと」は、
それ自体どれほど小さくても、
「悩み」のように認識されてしまうんですね。

いったん書き出す

この「脳内の容量」ですが、
個人個人で、そもそもの容量の差もありますが、
脳内での整理の上手下手、というのもあります。

脳内整理が上手な人は、
考えるべきことが頭の中でカオスになっているのではなく、
整然と並べられてますから、結果として容量が広がります。

カバンの中に衣服をぐちゃぐちゃ入れるより
畳んで入れた方がたくさん入るのと、同じようなもの。

しかしそれでも容量というものは必ず存在します。
そんな時、それを頭の中だけで解決しようとすると、なかなか難しい。

ではそんな時、どうするかというと、
いったん自分の頭の中にある「考えるべきこと」は
「どんなもの」が「どれだけあるのか」、
ということを書き出すのです。

かばんの中のものをいったん取り出して机の上に全部広げてしまう、
という状態ですね。

すでに頭がオーバーフローしていると、
同時に時間にも追われている気分になりますから、
「そんないちいち書き出している余裕なんてない!」
となってしまいがちですが、
そんなときこそ、ゆっくり書き出しましょう。

そして結構多くの場合、
この「書き出す」という作業を終えただけで、
頭の中がほどけて、スッキリします。

「考えるべきこと」を頭の外に放り出したことで、
頭の中にスキマができ、
書き出して「見える化」することで整理されて、
さらにスキマが生まれたのです。

この段階で「悩み」は「考えるべきこと」に戻りますから、
その悩み自体が解決されたわけでなくても、スッキリするんですね。

こう考えると「悩み」というのは、
それが「解決されない」ということだけが問題なのではく、
その半分は、
「脳内容量をオーバーフローしている」ということが
問題なんだろうと思うのです。

いわゆる「頭のいい人」はみんな、これを実行しているそうです。
私が「この人、頭いいな」と思っていた人も、
実は私と同じようなことで心がソワソワして、
それを「書き出す」という作業を行うことで
脳内整理をして落ちつく、ということでした。

もちろん程度の問題はありますが、
頭がいいから整理ができる、というだけではなく、
整理ができているから、頭がいい、とも言えるということですね。

脳内整理も訓練できる。

このように「可視化する」ということは、
不安を取り除くうえで非常に有益です。

人間、頭の中をカパッと開けて中を覗き込むことはできませんから、
頭の中にあるものを外に取り出してやることで目に見えるようになると、
それだけで整理されます。

しかもそういったことを繰り返し行うことで、
徐々に、頭の中でリストアップができるようになっていき、
書き出さずともある程度の整理を
脳内で行うことができるようにもなります。

ちょうど頭の中の引き出しに、
一つ一つ物事をしまい込んでいくようなイメージです。

こうして脳内での整理が上手になると、
キャパが少し広がります。

しかしこれはあくまで、
整理されたことで容量が広がっただけですから、
もちろんこれにも限界があります。
結局、溢れると、溺れます(笑)。

ですので溺れる前に書き出す、ということは、やるようにしましょう。
精神衛生上とてもいいですよ。

先ほどもお話ししましたが、書き出すだけで、
「なーんだ、これだけのことだったのか」
となることが多いですから。

やるべきタスクがいっぱいになって、
時間に追われて不安になるときも同じこと。

やらないといけないことを頭の中だけで解決しようとするので、
「はたして、できるのか」
「うっかり忘れたりはしないだろうか」
と不安になるのです。

自分の頭に頼らず、
紙でもエクセルでもいいのでアウトプットして、
目に見える形にしましょう。
一枚で一目で見れる範囲に全て書き出すことで、
「あれ?これだけの数のことだったのか」
と感じられることがほとんどだろうと思います。

しかしこのように、悩みを書き出して、
すべての「考えるべきこと」を机の上に広げた状態にしたとて、
その数が多すぎたり、
その大きさが巨大なものがあったりすると、
机の上からこぼれ落ちます。

この状態ではキャパオーバーであることに変わりありませんから、
まだ悩みは悩みのまま。

今日だけでは書ききれなかったので、
次回、その整理の仕方と解決の方法についてお話しできればと思います。

例によって、それよりも先に書きたいことが出てきたら、すいません(笑)。

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