松永弾正久秀。

今日は経営の話しではありません。
私が生まれ育った、そして今も住んでいるこの「奈良」で活躍した戦国武将、
松永弾正久秀について。

2020年に見つかった、松永久秀の肖像画。全然悪人面ではない。むしろ生真面目そう。

松永久秀ってどんな人?

みなさん、松永久秀という大名は、ご存じでしょうか。
今でしたら、少し歴史が好きな人でしたら、知っているかもしれません。

ただ一昔前は、
相当歴史が好きな人や、
好きでなくてもちゃんと歴史を勉強した人や、
戦国武将に相当興味をもっている人しか知らない大名でした。

奈良に住んでいる人でも、
なぜかほとんどの人が知らなかった。
そんな武将です。

松永久秀が具体的にどんな人なのか、ということはwikipediaに任せるとしまして、
乱暴に説明すると、

仕えていた三好家を乗っ取り、
時の将軍の暗殺に加担し、
東大寺を焼き払い、
信長に従うも、
二回反旗を翻し、
最終的に「平蜘蛛」という茶釜を、
「これだけは信長には渡すことは出来ぬ!」といって、
茶釜と共に自爆して死んだ

そんなクレイジーな戦国武将です。

そんなとんでもない人物であるからか、
その本拠地であった奈良県内でも、全く人気の無い武将でした。
というか誰も知らない武将でした。

東大寺を焼いてしまっているのですから、
地元で人気がでるわけがありませんw

私の住まいの近所にある、若草中学校(私の母校でもあります)、
元々この松永久秀の居城であった「多聞山城」の遺構でもあります。
私はこの中学校に入学したので、
たまたま中学生の段階でこの名前を知りました。
そして、その生き様があまりにファンキーでしたので、
個人的に興味をもち、
個人的にはとても好きな武将の一人でした。
そして、今でも好きな武将の一人です。

最近見直されつつある

先ほど、「そんなクレイジーな戦国武将です」と書きましたが、
正確には「そんなクレイジーな戦国武将と言われてました」が正解です。

今、この松永久秀は
大幅にその人物像が見直されつつあります。

少し前の大河ドラマ「明智光秀」でも、
相当に重要な人物として、
これまでの松永久秀像とは全く違う、とても良い描かれ方をしていました。

このあたりから、一気に松永久秀の存在が
世の中に知れ渡っていったように思います。

現在では、
三好家を乗っ取ったことも、
将軍を暗殺したことも、
東大寺を焼き討ちしたことも、
全て久秀が関与したものではないという方向になっています。
少なくとも積極的に関わったものではないというのが通説になりつつあります。

茶釜に火薬を詰めて自爆したのも、
後の創作と言われています。

ただ、信長に2度反旗を翻したのは、本当のようです(笑)。

NHKのとある番組では
「実は理想のNo.2だった」
というカタチで取り上げられ、
実際に行政官僚としても軍事指揮官としても、極めて有能な人物であったようです。

松永久秀に限らず、
かつて歴史上で「悪者」として描かれていた人たちが、
最近次々と見直されていっています。
明智光秀はその最たるものでしょう。
蘇我入鹿だってそうです。
乙巳の変は、言ってしまえば単なるクーデターですから。

歴史も、今起こっていることも、疑ってみる。

そしてなぜそんな「悪者」と思われていた人たちが、
今になって見直されてきているかというと、
それは、歴史書や当時の資料にそのように描かれてしまっているからです。

でもここで考えないといけないのは、
その歴史書は誰が書いているのか、書かせているのか、
ということです。

勝って残った人たちが正当なものとして残している資料なのだから、という理由で
それらを正史として取り扱ってきたところに、
大きな問題があるのです。

勝ち残った人が書き残すわけですから、
そこには必ずその人の「意図」が練り込まれます。
そんな人たちが残したものは、
自身にとって都合のいいように書いてあるのが当たり前ですから、
よく考えたらそんなものが「正史」であるわけがないのです。

ですから、歴史は疑ってみる必要があるのです。
疑う、というよりも、
いろんな視点から見てみる、ということですね。

大東亜戦争も、本当に日本だけが悪いのか、という話しです。

そしてこれは何も歴史に限った話しではなく、
現代においても同じ考え方が必要であると思います。

何か大事件が起きたりすると、
それに対して様々な国家やマスコミが、
それぞれに情報を発信してきます。

しかしここで考えてみたいのは、
・果たして、その情報は正しいのか。
・正しいとしても、別の視点から見てみるとどうなのか。
ということです。

この事件、○○が悪とされているが、
逆にこれによって誰か得している人がいるんじゃないのか。

そんな見方をすると世界がまた違ったように見えてきます。

いろんなところで見聞きする陰謀論などを積極的に肯定しているわけではありません。
しかし歴史がまさにそうであったように、
現代もきっとそこには誰かの意志が必ず働いていると考える方が
自然だと思うのです。

ドラッカーも言っているとおり、未来を正確に予測することはできません。
しかし経営者は、
ある程度は未来がどのように動いていくのか、
推測する必要はあります。
外部環境の変化が、自社の存亡に関わるかもしれないわけですから。

一般的に世の中に流れている情報を、少し違った角度から眺めてみましょう。
それによって、思わぬ未来予測ができるかもしれませんから。

今日は経営の話しでないつもりでしたが、最後は経営の話しになってしまいました(笑)。

松永久秀、非常に興味深い武将です。
興味をもたれたようであれば、ぜひ一度いろいろ調べてみて頂けたらと思います。
調べれば調べるほど、思った以上にすごい人です。

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