できることを拡張する!

会社であっても、組織でないフリーランスであっても、
できることを増やす、といういことはとても大切です。

同じ曲ばかりで、なかなか拡張しない(笑)

立ち止まることは、退化。

このブログで何度かビジネスシナリオのお話しをしていますが、
そこでお伝えしている通り、
どんな事業でもそれは
 ・社会から求められること
 ・自分(または自社)ができること、強みであること
 ・自分(または自社)がやりたいこと
この3つの接点から生まれます。
というか、これらの接点から生まれるべきものです。

ですから「できること」や「強み」というものが増えていかない限り、
自社の事業領域は広がりを持ちません。
今の事業を進化させたり、新しいビジネスを始めたりする場合には、
「できること」の拡張が必要なのです。

そして、社会はどんどん変化をしていきますから、
どれだけ一生懸命に今の仕事に邁進しているとしても、
今と同じ商品とサービスを今の形のままで何も変わらず提供し続けることは、
リスクでしかありません。
それに合わせて自分自身を変化させず、現状に留まっていることは、
事実上退化を意味します。

しかし、完全変態の昆虫が幼虫の姿から成虫の姿に変わるような、
突飛もない変身を遂げる必要はありません。
逆にこれはこれでリスクでもあります。
今ある事業のマイナーチェンジを繰り返すだけで、
将来的にはそれが大きな変化につながっていきます。

今ある「できること」の周辺で良いのです。
自身のできることを、
日々少しずつ増やす努力をしましょう。
もちろん、
事業をこんな風に変化させたいから、
こんな事業に取り組みたいから、
この能力を身に着ける、
という順番でももちろん構わないと思います。

時間がなくて生まれる負のスパイラル

しかし、今自社がやらなければいけないことだけで手いっぱいになっている会社、
ありますよね。
そして何かやってみたいことがあったり、
変化しないといけないことがわかっていても、
日々の動きに忙殺されていて、その余地がない。
こんな状況に陥っている方は、
これがどれだけ危険な状況なのかということにぜひ気が付いてください。
だって、「今できること」しかやっていないのですから。

今の仕事が忙しくてそれだけに邁進するのは、儲かっているのであれば
短期的には悪いことではないです。
しかし中長期的には、会社の伸びしろを失わせることにつながります。

時間がないことは
マイナスのスパイラルを生み出します。
時間ない
→同じことしかできない
→付加価値が低下する
→価格が上がらない
→量で解決するようになる
→時間がない

このマイナススパイラル沼にはまることによって、
徐々に付加価値は失われていき、
どんどん時間は奪われて行って、
貧乏暇なしの泥沼環境が行き着きます。

プラスのスパイラルにもっていく

だからこそ、
「今できないこと」に取り組む、
「今できないこと」を身に着けるための
時間というものが大切なのです。

そんな時間を、
睡眠時間を削ることで生み出すのも
超短期であるならばありかもしれません。
しかしそれでは身が持たないので、
継続的にそのような時間を持てる経営にしておく必要があります。

事業は、常にその程度の「時間的余裕」をもっていないといけないのです。

その時間的余裕が
新しい能力を身に着ける時間となり、
新しい知識を得るための時間となり、
新しい刺激を受けるための時間となります。
そしてその中から
今の事業のちょっとした変化のアイデアが生まれたり、
新しい「できること」を今の事業に付加することで新しい事業が生まれたりするんです。

時間がある
→学習や新しい取り組みができる
→付加価値上昇
→価格をあげられる
→より時間が生まれる

こういったプラスのスパイラルが生まれてくるのです。

ただ、一度負のスパイラルに巻き込まれると大変です。
これらのスパイラルは卵が先か鶏が先かというものですから、
負のスパイラル沼にはまり込んだ人が、
プラスのサイクルに飛び乗るためには
なんとしても卵か鶏かを無理やりつかみ取る必要があります。

なんとか新しいことを取り入れて、付加価値を上昇させる、
そんな時間を無理やりにでも作ってしまう瞬間が必要です。
場合によっては一時的にでも寝る間を惜しむことも必要かもしれません。
でもその前に、時間を作る工夫をしていただけたらと思います。

しかし、負のスパイラル沼にはまる方は、
そうやってなんとか作り出した時間を、
何も考えずにこれまで同じ仕事で埋めてしまう傾向が強いように思います。
せっかく無理して生み出した時間ですから、
それは先の投資のために使うようにしましょう。
そうでないと負のスパイラルが拡張して、身体を壊してしまうだけですので。

もちろん場合によっては、
「価格をあげる」というのも、有りです。
有り有りです。

そもそも現状でとても付加価値の高いものを提供しているにも関わらず
自信が持てずに安い価格で提供してしまっている人や会社を、
結構見かけます。
その都度、「もったいなぁ」と思います。
しかし自信が持てないので、それを伝えても
「わかりました、やってみます!」といって即値上げを実行する人は、
極々少数です。

実際価格をあげることで顧客が大きく離れてしまうことも考えられます。
ですから今の価格が提供している価値と比べて「安すぎる」ということが大前提にはなります。
ただ、自社の商品やサービスを過小評価している経営者は本当に多いので、
一度いろんな人の意見を聞いてみてください。
そういった客観的な評価をもらうということも大切なことかと思います。

負のスパイラル沼にはまった方は、
工夫して時間を作るか、
価格をあげるか。
そのいずれかを是非実行してください。
このどちらかが出来なければ、おそらく一生そのままなんじゃないかと思います。

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