地域活性事業は自治会などに頼らずに自力で全てやらないと面倒なことになることを改めて実感している、未来創造マネジメント株式会社・umayado townの谷口です。
#今回は私の初動判断ミス
さて今日のテーマですが、新しく事業を始めるときそして社内に新規事業を立ち上げるときは、いきなり大規模な状態でスタートするのではなく、小さく始めることが大切だということを最近改めて感じたので、そんなお話しを。

大きく始めるリスク
起業するときや社内に新規事業を構築するときに、いきなり大きな絵を描いて大きな事業を立ち上げる人がたまにおられます。
起業時は資金不足であることがほとんどなので、多くの場合後者ですね。
そして既存の会社業績が思わしくなくて、それをひっくり返したいと思っておられる方ほど、こんな傾向があるように思います。
#これが一番やっちゃいけないパターン。
気持ちはわからんでもないです。
新しい事業を作り上げるときって、楽しいですよね。このワクワク感にのっかる形で、その事業がうまくいくようにしか思えなくなってしまっているのでしょう。
しかしいったん冷静になっていただきたい。それって大丈夫か、と。
今までやったことない事業なんですよね。いろいろ調査はしているでしょうけれども、そもそも素人ですよね。
どこにどんな問題が生じるのか、どこに落とし穴があるのか、そんなこともわからずに、いきなり大きく始めてしまうのはリスクでしかありません。
そもそもそれは本当に始めてもいい事業なのか、という根本問題でもあります。
大きく始めたら、そこで生じる問題もその事業のサイズに合わせて大きい状態で出現します。
そしてやったことないのでその問題に対しても適切かつ即時に対応することができず、結果転んだときのケガが大きすぎるのです。
そんな意味で「事業再構築補助金」って、非常に罪深い補助金でしたよね。
もちろんそれで救われた事業者さんもたくさんでしょうが、補助金額が大きかった分大きな新規事業を立ち上げることができたもんですから、それによって逆に大変なことになっている方もたくさんおられるだろうと、容易に想像がつく・・。
予備実験を繰り返す
だからこそ小さく始めることが大切です。
私も税理士・経営コンサルの傍ら貸別荘事業を現在3棟運営しておりますが、1棟目はリスクがないよう所有物件で小さく始めて、そこで十分に予備実験を繰り返して、どんな問題が起こるのかを一通り体験してから大きな投資に踏み切っています。
いつも言っているように、経営なんてのは課題設定と問題形成、そしてその解決の繰り返し。
事業とはトライアンドエラーの積み重ねなんです。
つまり経営は「間違える」とか「失敗する」ということが前提に組み込まれているものであって、それを一つ一つ明らかにして解決していくことで成長していくんです。
そんなコケるの前提な活動であったとしても、その躓きが小さいものであればどれだけコケても大丈夫。いくらでもリカバリーはききますし、「これはダメなんだ」という学習が積み重なっていきます。
小さいうちにしっかり予備実験を繰り返して、何がダメだったのか、何をすれば失敗するのか、そしてそれらはどのように解決されたのか、そんな経験を蓄積して着実に成長していきましょう。
この「蓄積」が大切です。ミスや失敗をそのまま放置するとその経験は後に活かされません。
よく言われることですが失敗はそのまま放置しなければそれは失敗ではありません。それは成長・成功への過程なのです。
そこから大きく育てる
事業を大きくしていくことはそれからでも遅くはありません。
というか、いきなり大きく始めてクリティカルダメージを受けるよりも、小さく始めて十分経験値を積み重ねた方が、その後に順調な成長曲線を描くことができます。
クリティカルダメージは場合によっては、二度と立ち上がれないものとなってしまうかもしれません。
前回の記事でお伝えしたところともつながりますが、やはり基本は年輪経営です。
しっかりと次のステージにたどり着くまでのロードマップを引いて、一つ一つ確実に成長していきましょう。大きくなるのはそれからでも遅くはありません。というか、その結果でしか大きくはなっていけません。
そしてこれも前回の記事につながる部分ですが、大きくなること自体を目的化しないようにしましょうね。大きくなることがエラいわけではありませんから。
なんのために大きくなるのか、大きく育てるのか。これが大事だと思うのです。